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ら・ねーじゅ No.258
1997.10−12月号


苦土川 大沢                  

                         1997年9月13日 
                  鈴木鉄也 他4名 + 井戸沢12名 

 沢登り講習会は、今年も那須周辺で開催。東北道は視界もままならな 
い程の大雨の中の走行だったが、深山ダムあたりは霧雨だった。車中仮 
眠し、翌朝全員顔を揃える。                    


9/13(土) 雨時々曇り                    
 小雨の中の出発。2回目なので当初は違う沢を計画したが、思った程の参加 
者もないことや、雨のせいもあり、全員近くがいいということで我々は、前回 
と同じ大沢。他の会の人達は全員、井戸沢となった。車高のある4駆でないと 
走れない林道なので、大沢組を先にし人数の多い井戸沢組に、その車を廻すこ 
とになった。                              
 大沢出合から7つ程ある堰堤は、刈払いされていない林道を使ってショート 
カット。ゴーロから12m滝、20m滝の顕著な滝を過ぎて、二俣手前の10 
m滝。ここは前回、パートナー毎にザイルを組んだ所だ。今回はザイルなしで 
落口のトラバースに挑戦。                        
 左俣へ行こうとの話もあったが、雨模様の井戸沢下降が控えているし、早く 
て近い右俣へ上がる。                          
 20m滝はなんなく登り、次の2段30m滝は水量の多い水際を登った。下 
で女性陣が悲鳴を上げている。上からザイルを垂らすと、水のない左壁に取付 
き、上から見ていても難しそうな中央を登ろうとしている。ブッシュ混じりの、
更に左に進んだり、3人3様の登り方をしている。             
 ナメや小滝が続くゴルジュを過ぎ、水量の多い本流沿いを忠実に登ると熊サ 
サのヤブ漕ぎとなり、右手に見えた窪地状の沢に戻った。草地のたおやかな稜 
線に出る。井戸沢の左俣は、ゴーロ状の長いガレ沢だったことを憶えているの 
で、右俣を下るべく流石山へ向かう。右俣本流より廻り込過ぎた様だ。ササや 
ヤブ漕ぎの下で、水の多い本流らしき分岐に出た。少し下、滝らしい下りで井 
戸沢組の遡行とすれ違いになる。講師の話によれば、普段の倍以上の水量との 
こと。中間部は、ほとばしる程の白い水飛沫を上げて、普段は水際を登れる滝 
も、少し巻き気味でないと取り付けない様子である。前回も水量が多かったが、
それ以上である。                            
 井戸沢の核心、15m滝だけザイルを出して懸垂下降。伏流帯になると水量 
がグッと減り、穏やかな流れとなる。苦土川の本流と出合う。三斗小屋への橋 
の下で、泥を洗い流し、水に浸かって缶ビールの回し飲み。井戸沢組が置いた 
車で、一旦深山ダムに戻り、着替えた。井戸沢組の帰りを待つ間、板室温泉で 
食材のトーフを買い求め、ついでに冷たいビールを数本買い足す。夕食の仕度 
を始める。夜は、ケースに入った缶ビール、自慢の日本酒、ウィスキーを持ち 
合い、懇親会の始まり。小雨の中、自己紹介を兼ねて講師陣の愉快な沢登り談 
義に花が咲く。途中で帰る人や、耐えきれなくて眠りにつく人アリ、それでも 
遅くまで宴は続いた。                          


 15〜6人いた参加者も翌朝は7〜8人を残し、自然解散。私も用事で帰路 
に着く。残りは甲子温泉のある阿武隈川の南沢に行くとのことだった。生憎、 
雨模様の状態であった。                         


コースタイム                            
大沢最終堰堤 8:00 → 二俣 9:10 → 稜線 12:15 →
井戸沢組すれ違い 12:50 → 三斗小屋宿林道 15:00    


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