ら・ねーじゅ No.260
1998.3−5月号
守門大岳
1998年3月1日
菅沼 博
1998年3月1日(日) 雪
今シーズン3回目のシュプール号も快適な夜行とはいかなかった。明るいし、ウル
サイし、眠れないしの3拍子揃っている。今回は終点の小出までなのでゆっくのでき
た。スキー客はほとんどが湯沢で下車してしまいあとはガラガラ。
岩リーダー予約のタクシーで入山となるが、予定の大平へは除雪が無く車は入れな
いことを小出で知った。いつもの通り二分集落までだ。15年前とぜんぜん変わって
いない。前回は二分集落からすぐ登るルートだったが、最近は除雪の終点から林道を
適当にショートカットして登るルートをとるらしい。ここで帰りのタクシーを確保し
ておく。
林道の終点で前日から入山の武部車と合流するが、昨日に登ってしまい、今日は天
気が悪いのでもう帰るとのことだ。林道終点で昨夜からの積雪は5cm程。雪は降っ
ているがたいしたことはないのでシールで出発する。雪が降っていても寒くはないが
視界は若干悪い。大平集落跡(既に人は住んでいない)へ登る途中で大汗をかいてし
まい、内側からびしょ濡れになってしまった。ヤキが回ったというか今回は綿のシャ
ツを着てきてしまい、雪山でこんなにびしょびしょになったのは初めてだった。保久
礼小屋でシャツを脱いだのだが、脱いだ後のほうがだんぜん暖かく感じた。大平集落
までは40分程だ。
大平集落は電柱沿いに東に進み、東のはずれから山に向かって登る。前回ほとんど
木が無かった斜面に灌木が生い茂っている。前回はどこでも快適斜面に見えたが、今
回は快適斜面はどこにもない。トレース通りに右手の沢沿いに登る。大平集落の入り
口から1時間程で尾根上の長峰に登り、少し下って保久礼小屋に着いた。
水分を含んだ重い雪でラッセルのことを考えたり、体が内側からびしょびしょのこ
とを考えたり、膝のことを考えたりしているうちにすっかりやる気を無くし、本人の
判断で今日はここまでとしてしまった。 上へ行くメンバーと別れ保久礼小屋の中で
ゆっくり休み、帰りは一人で往路を戻った。下りの道院ヒュッテへの分岐ではホワイ
トアウトの時は相当注意しないといけない。途中で4台のスノーモビルに出会う。栃
堀から20分程で登ってきたとのことで時間の早さにただただボーゼン。車体の横に
栃尾市遭対協のシールが貼ってあった。