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ら・ねーじゅ No.262
1998.8−9月号


月山、湯殿山                      

                          1998年4月18日〜21日 
 雪のち晴れのち曇りのち霧                            
                               メンバー:武部 慎 

 17日から休みが取れたので17日中に月山を越えようと思ったが、あまり準備もでき 
ずこの日はふもとに泊まった。                           

18日 晴れ 月山スキー場 → 月山 → 弥陀ケ原              

 土曜日とあって月山スキー場はそれなりににぎわっているが、大ザックを背負っている 
人はいない。ちょっと食料が多すぎたかとも思ったが荷揚げする。カジ小屋付近からは数 
年前のG.W.時よりもさらに登山道に雪がない。頂上小屋からは東は念仏ケ原方面が白 
く見え西は湯殿山、南は朝日連峰と来た甲斐があったと満足する。風はいつものように強 
い。北に向かって滑るが、すぐに雪がなくなり、板を外す区間があった。先が見えないの 
で雪が続いているルートがわからず斜滑降で戻ることもあった。そうこうして仏生池小屋 
が見える所まで来た。スケール感覚がマヒするほど真っ白な雪原が広がる。これは戻るの 
は大変と思ったがはるか先の弥陀ケ原の位置を確認して一気に滑る。今日は弥陀ケ原にテ 
ントを張り少しばかりの装備でもう少し散歩がてら先に滑る。車道の東側は急斜面でズタ 
ズタノひびが入っていてぞっとする。すぐツボ足で引き返し西よりに滑るが雪が切れてい 
ないルートを見つけるのがむずかしい。車道は所々コンクリートが出ていたが、これを渡 
る。なぜか水の音がする。再びいい斜面があったのでこれを滑るがすぐに行き止まり。少 
し下はどうも崖、本当のルートは隣の尾根でよく見えるがブッシュが出ていたり車道は所 
々コンクリートが出ていたりでもうスキーでは行けないことが良くわかった。先ほどの水 
の音をたどり水汲みに成功する。ここはレストハウスの少し下の車道沿いである。    

19日 曇り 弥陀ケ原 ←−→ 仏生池小屋の上                

 天気予報ではまーまーの天気だがさすがに山の天気でこの弥陀ケ原では特に問題はない 
が仏生池小屋から上は雲の中。予定は念仏ケ原1周だが、まあとりあえず行ってみようか 
と思い出発するが、やはり仏生池小屋の上でホワイトアウト。ハイ松の脇でしばらく休む 
がルートがわからずUターンすることに決めた。忠実にトレースを辿りここから一気に滑 
るはずの地点まで来たが視界が悪くしばらくお休み。雲が切れテントにまっしぐら。   

 3時ころ昨日の水汲み場に散歩がてら出発するが、上はやはり雲の中。いいところにテ 
ントを張ったと思った。                              

20日 薄曇り 弥陀ケ原 → 月山 → 月山スキー場             

 山頂に雲なし。明日晴れる保証もないので山頂を越えて戻ることにする。昨日Uターン 
した仏生池小屋の上は、ほとんどがハイ松で無理して進まなくて良かったと思った。来る 
時に板を外したところ(1850m)で空身で一滑り(標高差150m)する。あっとい 
う間だがなかなかいい気分。山頂まで後僅か。山頂からフルザックで念仏ケ原に向かうか 
どうか思案したが挫けた。空身で山頂直下東面カールを滑降することに決めた。1本1時 
間のペースで3本急斜面にシュプールを付け自分なりに満足する。宿の手配もあるから戻 
ることにし、一旦リフトの下まで降り、なんとか最終前にリフトに乗れて姥ケ岳に登る。 
姥ケ岳西面には雪はなく湯殿山の山頂付近の稜線にも雪はとぎれていた。どこから湯殿山 
を目指すか悩んだがカワクルミ平経由に決めた。                   

21日 薄曇り 湯殿山                            

 月山荘からカワクルミ平経由湯殿山南東尾根で湯殿山を目指した。始めは車道沿いにシー
ルで進むが、下部の樹林帯はかなり密集しているからどこから樹林帯に入って突破するか 
がむずかしい。初めに樹林帯に入った所はすぐにあきらめて引き返す。大きく車道が左に 
曲がる所から樹林帯に入りなんとか樹林帯を突破してカワクルミ平に行く細い尾根にたど 
り着く。ここは月山荘から真っ白に見える長い尾根で樹林がない。さすがに細い尾根で所 
々ひびが入っているところもあり最後は数メータ切れていて板を外したが特に問題はなかっ
た。カワクルミ平からは傾斜が強くなりどんどん高度を上げる。樹林帯を過ぎるといきな 
り強風にさらされ恐い恐い。1320mでUターンにした。もう、すぐ上は稜線に雪がな 
くなっているから丁度いい。ここでシールを外す。わりと細い稜線だからうっかりすると 
強風で石跳び沢に滑落しかねないので、滑降準備ができてもしゃがんだまま。立つのに勇 
気がいる。しばらく風の呼吸を研究してGO。樹林帯に入ると一安心。細い尾根も無事に 
突破し帰りは電信柱が見えたので早めに車道に出た。                 


 コースタイム                                  
4/18 スキー場上 9:45 → 月山 12:15〜45 →          
     弥陀ケ原(テント場)13:45〜15:00 →             
     1290m 16:00 → テント場17:00             

4/19 弥陀ケ原(テント場) 6:15 → 仏生池小屋 8:00 →      
     1790m 8:30 → 弥陀ケ原(テント場)10:00        

4/20 弥陀ケ原(テント場)7:30 →                    
     1850m(150m滑降)10:00〜11:00 →          
     月山11:30〜15:00(200m滑降3本) →           
     スキー場上16:00、16:30(リフトで登る) →          
     姥ケ岳 17:00〜15 → 駐車場 17:30            

4/21 月山荘 8:30 → カワクルミ平上(1150m) 11:15〜45 →
     1320m(Uターン) 12:30〜45 → 月山荘 14:00    




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