19年ぶりの 浅草岳
1999年3月21日
メンバー:作野、他5名
3月21日(日) 晴れ後高曇り
実に19年ぶりの浅草岳である。私が当会に入ってまもなくの1980年3月20日こ
の浅草岳を訪れた。
当時、新道建設中で2時間半の歩きを強いられた大白川から五味沢までの道は完全除雪
され、五味沢集落手前の間川に架かる橋は鉄の朱塗りの立派な橋に変わっていた。隔世の
感のある思いで浅草山荘前の駐車場に6:30に着いた。
朝食、仕度を済ませて7:30浅草山荘前を出発した。この連休は天候が安定せず本日
だけ日本海に小さな高気圧が出てくるが前後は前線や低気圧通過後寒気が入ってくるとい
う予報で、今日しか登山の機会はないという状況のもとであったが、朝の状況では陽がさ
し風もなく、向かい側の守門岳もはっきりと見える登山日和となった。今回は私の友人で
山スキー2回目の人がいて、途中ビンディングのトラブルで時間を30分くらいロスした
が、支尾根を4つ越えて9:28ムジナ沢に滑り込む。この過程で19年前と比べてやけ
に樹が多いように感じた。それは木が成長したのか、以前の方が雪が多かったのか、また
その相乗効果なのかわからなかった。ムジナ沢に下りたとき折れた大木に年と3月10日
前後の日にちと雪の量と思われる赤い線がひかれているのを発見して、やはり年々雪の量
が少なくなっているのが分かった。ムジナ沢の所々に穴が開いているのを見てもそれが実
感できた。
ムジナ沢を順調に溯り10:19滝ノ手前1075m付近に到着した。 ここで、ビン
ディングトラブルの人がかなり疲労していたのでサブリーダの人を付けて待っていること
になった。残りの4人で滝の左岸を高巻き尾根に取り付く。この付近からムジナ沢源頭か
らの風が強くなってきて、太陽は薄ぼんやりとしてきた。 さらに尾根を詰めてカヘヨの
ボッチ(1485m)手前の1390m地点(11:30)に達したところで地吹雪が一
段と激しくなり前進もままならない状態になったので、登高をあきらめ下山と決め滑降を
開始した。尾根上部は新雪の吹き溜まりと風で表面の雪が飛ばされたアイスバーンが交互
に入り交じる嫌な条件の上、風が強いのでまともな滑りは出来ず、ほうほうの体で滝上ま
で引き返した。しかし、この時点でまだ下から続々と多人数のパーティが滝上を高巻いて
来たのには驚いた。浅草岳って人気があるのだなと感じた。
滝の高巻きの嫌なところはツボ足で登り返し、滝下に滑り込んだところで休憩中の2人
と合流し、帰途についた。 途中、ムジナ沢から尾根に取り付く手前で遅い昼食(13:
40)をとった後、14:15浅草山荘前に滑り込んで本山行を終えた。
山行終了後、例によって温泉に入ろうということになり、最近(平成8年)出来たばかり
のニュー浅草岳温泉の洞窟風呂に入ろうとホテル大自然館に行ったが、洞窟風呂は4月か
らということで普通の露天風呂につかり山行の疲れを癒して午後4時半帰途についた。
しかししかし、この日はトンネルを抜けた太平洋側が大雪、またまた大渋滞に巻き込まれ
ることになり東京に着いたのは、3月22日の午前2時半になってしまった。やはり連休
には行かない方が良いのかも。
(作野 記)
コースタイム
浅草山荘 7:30 → ムジナ沢下降点(885m) 9:28 →
滝下(1075m) 10:19 → 1390m 11:30 →
滝上(1175m) 12:11 → ムジナ沢から尾根乗り上げ手前(960m)
13:00/40 → 浅草山荘 14:15