Last Update : May 29, 1999  戻る

立山 (山崎圏谷/剣沢)       


1999年5月22日〜23日 
メンバー:作野 他2名 


1.圧巻!!山崎圏谷 (5月22日快晴)

 今シーズン最後の山スキーとして立山を計画していた。天候が一番の問題で、せっかく お金を掛けて(立山−黒部アルペンルート往復8500円)行くのだから、とインターネッ トで富山の週間天気予報を厳しくチェックし、ようやく5月17日、週末に移動性高気圧 が張り出し好天が予測されたので、山行を決定した。

 5月21日午後8時、竹橋毎日新聞社前を出発した。中央道を順調にドライブし、午後 11時安曇野SAに着。仮眠。翌朝、5時30分起床。6時出発し、7時扇沢に着いた。 7時30分の始発には寸での所で乗り損ねたが、8時のトロリーバスに乗り、9時30分 室堂着。山屋、スキーヤーは少なく団体の旅行者(室堂で雪の山を見に行くと思われる。) がドッといた。

 室堂は例年通りの雪の量と思われた。(昨年が少なすぎた。)周りを見渡すと、雄山は 所々上部にハイマツが見られる。雷鳥沢は雪がべったりとついているが、上部から別山乗 越、の所はガレが見える。大日岳は上部の急斜面に雪がついていないが、まだまだ白い。 天気は上々、快晴無風。

 午前9時52分シールを着け勇躍出発。一の越まで小一時間、雪質はザラメ。シールも よく効いた。一の越から御山谷を見た。大岩が見えたが上部は雪が十分といった感じ。目 を遠くに移すと、槍ヶ岳、穂高岳、近くは後立山連峰が屏風のように迫っていた。一の越 からは、スキーをザックに付けてガレ場を急登した。1時間で雄山頂上に着いた。頂上か らは、北アルプスの全貌が見渡せ、富山湾の方は少し靄がかかっていたが360度の眺望 が楽しめた。神社の鳥居のちょうど上まで雪に覆われていた。縦走路は雪がなく夏道が見 えている。その先に、剣岳がどっしりと落ち着いた姿で座っていた。素晴らしい景色を堪 能しながら、昼食をとった。

 いよいよ、山崎カールを滑降するときが来た。その前にテレマーカーが1人山崎カール を滑っていった。小屋の裏のトイレの所でスキーを着け山崎カール上部に回り込む。下を 見ると素晴らしい雪面が広がっている。上部は40度もあろうかと思われる急斜面である が、今日の雪質が安心感を与えてくれる。しかし、さすがに緊張した。上部には門のよう に岩がそそり立っていて、その間をくぐり抜ける。そのあとは、自由に滑降した。まさに 「飛ぶが如く」の形容がふさわしい滑降が出来た。今年度最後にして最高の山スキーとなっ た。沢床まで上々の雪質が続き、大満足。標高差800mの大滑降を楽しめた。あとは、 みくりが池温泉を目指し、シールでひと登り。小屋前のベンチで、今滑ってきた山崎カー ルを見ながらの生ビールは最高に美味かった。そして、「雲上の温泉」もまた最高にいい 温泉でした。

 コースタイム 

室堂 9:52 → 一の越 10:45/11:03 →  雄山頂上 12:05/50 → 沢床 13:21/30 →  みくりが池温泉 13:50


2.剣沢 (5月23日 快晴後晴れ)

 朝5時起床。朝日の上がるのを見に宿のすぐ上に出てみた。既に大日岳の上部に朝日が あたっていた。室堂乗越に目を移すと、雷鳥沢の左奥に剣岳のぎざぎざがシルエットにな り、その背景の空の色が微妙に変化していくのが印象的であった。5時半ごろ雄山の頂上 の神社に朝日があたりキラキラと輝き出した。今日も素晴らしい天候になりそうである。

 6時30分に食事を始め、7時30分みくりが池温泉を雷鳥沢に向け出発した。雪の表 面は氷となっており、カリカリである。雷鳥沢最下部からアイゼンを着けてスキーを背負っ た。途中2550m付近で休憩。そこからは、昨日滑った山崎カールの全貌がみえ、改め て感動する。この頃から、絹雲が出てきた。雷鳥沢上部はかなりの急斜面の登りを強いら れた。別山乗越の直下は雪が途切れていた。別山乗越しからの剣岳、後立山連峰も素晴ら しく、登りの疲れも吹き飛んでしまう。今日はこの景色を堪能しに来たのだ。今日最初の 滑降は剣沢である。登り返しを考慮して平蔵谷の出合いまでと決め、滑降開始。上部はザ ラメの高雪質、素晴らしい景色を見ながらの中斜面の滑降である。明るく広い沢で気持ち 良く滑れた。瞬く間に平蔵谷出合い近くになった。そうしたら、雪がとたんに重くなった。 そこで滑降中止。写真を撮り、登り返し始めた。

 2500m付近(剣山荘がほぼ同高さに見えるところ)で大休止とし、目の前に剣岳を 眺めながらの最高の位置での昼食は美味かった。この頃から剣岳の頂上付近後方から雲が 湧き出し、時々頭が隠れるようになった。 30分程の休みの後、再び別山乗越目指し、 シール登高したが、疲れがどっと来て、この登り返しがきつかった。雷鳥沢は左岸の方が 荒れていないので、そちらを滑ることにした。快適に飛ばし、今日最後の滑りを楽しんだ。 みくりが池温泉午後2時57分着。今日は疲れて中生ビール2杯が砂に吸い込まれるが如 く胃の中に入っていった。

 コースタイム

みくりが池温泉 7:30 → 雷鳥沢下 8:01 →  雷鳥沢2550m地点 8:50/9:05 → 別山乗越 10:00/45 →  平蔵谷出合手前 11:00/15 → 剣沢2500m地点 11:55/12:25  → 別山乗越 13:10/45 → 雷鳥沢下 14:05/30 →  みくりが池温泉 14:57

(作野記)


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