Last Update : Apl 3, 2000  戻る

白馬岳周辺
  杓子岳杓子沢から長走沢

1999年5月22日(土) 晴

《概説》
 白馬岳周辺は豊富な積雪量に恵まれ、5月下旬の遅い時期でも沢を中心に多くのルートが存在しています。
 杓子沢は、それらのルートの中では比較的知られていますが、滑ってみると落石の多い谷であり快適な滑降は期待できないようです。幸い、その分は長走沢の快適な滑降で取り戻すことになりました。

《行動概略》
 猿倉〜大雪渓〜白馬岳頂上手前〜杓子岳と白馬鑓ヶ岳のコル〜杓子沢〜長走沢〜猿倉

 猿倉から林道をたどり白馬尻へ向かう。1時間ほどで着く。ここからは、大雪渓を忠実に登るが、杓子岳側と、雪渓上部の葱平付近から落石に注意して登る。
 私達は、2号雪渓の偵察を兼ねていたので、葱平から一旦頂上方面に向かう。残雪は白馬山荘辺りまであり、その後は夏道をレリーフのあるところまで登り、雪渓を観察するが、私達の技術ではとても滑れそうな代物ではなかったのであっさりと引き返し、縦走路をただり杓子岳方面に向かう。
 縦走路は、杓子岳のトラバースを除いてほぼ夏道が出ており、簡単に杓子岳と白馬鑓ケ岳のコルに着いた。
 ここから見る杓子沢は側壁が切り立ち、なかなかの景観である。谷も広く快適なスキーが楽しめると考えたが、快適だったのは滑り出しだけで、後は雪面に散乱した石に悩まされる。
 谷は、標高2300m辺りから杓子岳東面をバックに一段と広い斜面となるが、石の
多さは相変わらずだった。
 標高2050m付近で斜面を左へトラバースし、岩壁の基部を通って左岸の枝尾根に出る。このトラバースは視界がないと苦労しそうであり、本コースのポイントと考えられる。

 ここからは、この枝尾根を少し登り返し、長走沢の滑降地点に着く。滑降地点からは、この谷の下部は分らないが、少し滑るとこの谷の出合付近まではっきり見えてくる。デブリで荒れていない広い谷は非常に快適な滑降が楽しめた。
 出合までのスキーは不可能だったため、標高1580m付近で右の台地に滑り込み猿倉へ向かった。

===《 山行データ》===
【メンバー】
 酒井 正裕、鈴木 高 他5名
【コースタイム等】
 猿倉(6:15)白馬尻(7:10)頂上手前(12:40)杓子岳と鑓ヶ岳のコル
(14:20)長走沢滑り出し(15:20)猿倉(16:40)
【山行適期】 5月上旬〜6月上旬
【1/25000地図】
 白馬岳、白馬町

記:酒井正裕

 


山スキー同志会のホームページへ