Last Update : Feb 28, 2000  戻る

奥会津 山毛欅沢山(ブナ沢山)

日程:2月19、20日
場所:福島県奥会津地方 ブナ沢山
ルート:小立岩→1285ピーク→北東斜面滑降→小立岩
天候:19日 快晴 
    12日 曇り時々小雪 
    
参加者:藤田    →リーダ
    鈴木(岳)
    丸山
    
19日
この週末の3日くらい前までは強い冬型で、かなりの降雪が期待できた。前日に天気図を書いたところ、北西から高気圧が近づいている。「明日は天気が期待できそうだ」と出発する前から興奮していた。
次の朝は予想通り青空が広がっていた。小立岩の国道352号線脇の駐車スペースに車を停めて、準備を整え10:00にブナ沢山に向け出発。それにしてもなぜブナ沢山なのか?メジャーな会津駒はすくそこだが、そんなことはどうでもよかった。私たちはあくまでもバージンスノーを求めていたからだ。ひと時の快楽に身をゆだねるために。。。
国道脇の尾根からすぐに取付いて、急斜面をシールでジグを切って登る。それにしてもちょっと天気がよすぎたようで、雪はかなり重かった。重いだけならまだいいが、シールの底に団子になってくっついてしまう。まるで足かせをつけているようだ。シールワックスを塗るがあまり効かなかった。私は程なくTシャツ姿になっていた。それでも鈴木さんはセーターを着て登っている。そんなせいもあり、開けた尾根に出るのに2時間以上かかった。でもそこから見渡す会津駒・三つ岩の稜線は、やさしい曲線ではあるが厳冬期の雰囲気を感じさせる。
ブナ沢山登頂を狙っていたので、1285のピークを巻こうと西側の斜面をトラバース気味に登る。1000mを超えてもまだ雪質は重く、ペースが上がらない。やっとの思いでトラバースしたと思ったら、そこはほぼ1285のピーク付近だった。このときすでに14:00頃だったので、登頂を断念し大休止する。
休憩後滑走に移り、今度は尾根沿いをゆっくりと滑った。途中1200m付近の尾根で、その北東斜面に心を奪われた藤田さんが「ココを一発滑ろう!」と提案するやいなや稜線すぐ下に降りて雪質チェックをしている。その斜面はブナがちょうどいい間隔でバージン・スノーを蓄えていた。斜度もちょうどいい30〜35度くらいだったと思う。すでに鈴木さんの口元は緩んでいた。口には出さないが、歓喜しているようだ。スキーはすでに北東を向いている。
吸い込まれるように斜面に身を投げ出す鈴木さん、程なく藤田さんが狂喜に震える奇声(?)を上げながら滑りだしていた。鈴木さんが約100m下についた頃、私も合図して滑り出す。待っていたのはこの感覚だ。浮遊の中にあるスピード感とリズム、頬をかすめる粉雪を感じながらの滑走は絶頂に近いものかある。中毒になるのもわかる気がする。
私たちは口をそろえて「最高」といった。
下山し、車の中で鍋をやりながら明日の戦略を話し合った。「今日のトレースもあるし、明日は別の北東斜面でしょう。」私たちの意見は一致した。

20日

この日は東京で雪が予想されていた。その南岸低気圧接近の影響か、気温は早朝でも0℃くらいだった。天気は小雪混じりの曇り。
準備を整え7:45分出発。今日は完全なスキー目的だ。トレースもあるし楽だったが、昨日とはぜんぜん違う雪質で驚く。ブサブサな雪の表面がクラストした感じの最悪の雪だった。シールワックスを多めに塗った鈴木さんは多少滑っていたようだ。
10:30に昨日の1285ピークに着く。弱層テストの練習をする。掘っても掘っても層らしいものはない。よほどのドカ雪だったのか、1mくらい掘ってようやく層らしきものを発見できた。それにしても雪が重い。
今日の目的は適度な北東のブナ林斜面だが、雪質があまりに重いときは、途中で滑走を止めるということにした。
心配した通り、昨日ほどの粉雪ではなかった。それでも100mは滑り降りたものの、いまいち不満の残る一本になってしまった。
駐車スペースへ向けてほぼ真南へ滑り降りる最後の尾根は、急な上に植林が密生しているので滑走には注意が必要だ。実際かなり神経を使い、非常に疲れた。
それでも14:00前には無事車に到着し、帰路についた。

記:丸山

コースタイム

19日
9:00 小立岩付近駐車場

10:00発

14:00 1285ピーク着

16:00  駐車場着


20日
5:30起床

7:45発

10:30 1285ピーク着

11:20 1回目滑走開始

12:30 2回目滑走開始(下山)

13:45 駐車場着

 


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