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平標-仙ノ倉-シッケイ沢

2000年4月2日(日)
メンバー:藤田(L)、丸山(記)
天候:晴れ

4月1日(土)
 東京を15:00頃出発し、一路苗場へ。入会希望の柴崎さんとナイターを楽しんだ後、柴崎さんは帰京、藤田さんと私は苗場プリンスのフロであったまり、平標登山口に車を停めて夜を明かすことにする。いつもながらホテルハイエースは快適だ。情報通の梶川さんから周辺の最新情報をGETし、23時就寝。

4月2日(日)晴れ
 4:30に起床し、朝食を済ませて6:20出発。空は快晴だが、昨日からの風はまだ止んでいない。気温4℃。駐車場からすぐにシール歩行となる。ヤカイ沢に入る橋を渡ると緩やかな登りとなり、広い雪原を行く。雪がしまっていて歩きやすい。
 行く手を見上げると真っ白な稜線が青空に映えている。その下には大斜面が広がっているが、松手山南面では全層雪崩を起こしているところもあった。
 送電線の下をくぐってからルートを右よりへとり、1200m付近から凍っているところが多くなったのでスキーアイゼンを付ける。
 洗濯板状になった斜面を登るが、Silvrettaのスキーアイゼンは短くて結構ズレる。めげずに1400m付近の尾根に着くと、苗場山、遠くに浅間山が見え、吹き抜ける風が心地よい。1500m付近からは木もまばらになり、斜度もきつくなる。シール登高からアイゼンに履き替えて直登する。1800mを超えると斜度が緩やかになったのでまたシール登高に切り替える。あたり一面真っ白、山スキーパラダイスだ。平標山頂はすぐそこに見えるが、それにしても風が強い。
 10:10、向かい風を掻き分けるようにして山頂に立つと、15m/sくらいの北風でとても風上に顔を向けていられない。気温-3℃。体感温度は1m/sの風で1℃下がると言われている。ってことは-18℃!? 山頂に居合わせたお兄さんに写真を撮ってもらい、そそくさと仙ノ倉へ急ぐ。シールを付けたまま100m程滑走、というか横風に耐えながら降りるという感じ。登りに入るが、前に出したストックが風に流されてしまうので腕が疲れてきた。突風を受けると風上に体重をかけて風下にエッジングしてないと飛ばされそうなほどだ。
 11:10、やっとの思いで仙ノ倉山頂に到着。視界は良好。ここから万太郎へと続く稜線はまだまだ人を寄せ付けない荘厳な雰囲気だ。
 11:30、いよいよシッケイ沢へ向けて滑降だ。
 上部はストックがささらないほど凍りついたアイスバーンだった。33〜35度はある急斜面だけに、スピードコントロールに注意しながらターン(というかブレーキング)を繰り返す。(左写真)
 右よりに滑りながら大パラレルに切り替えると、青白くそびえる万太郎が横目に入る。まさにダイナミックそのものだ。(下写真)
「ヒョホォーッ!」藤田さんと私はありあまる興奮と爽快感を押さえきれずに叫んでいた。斜面の状態は、梶川さんの情報通り洗濯板状で結構滑りにくいものではあったが、視界が利くので快適だ。
 あっという間に400mほど滑降し、山頂で一緒だった人たちと大休止する。そこでは風も弱く、皆白い歯をこぼしながら満足そうに滑ってきた一枚バーンの大斜面を見上げていた。
 一休みして12:20頃、ここからは沢らしい地形を滑る。途中(1160m付近)、シッケイの頭東斜面からの雪崩による大デブリがあり、右岸を行く。しだいに雪が湿ってきてスキーにブレーキがかかる。毛渡沢との合流部ではいつのまにか右岸を行くが、1km弱で左岸に渡る。郡大ヒュッテ付近のつり橋は雪の重みで壊れていたが、横のスノーブリッジ(?)を渡る。林道に除雪が入っていなかったので、バックルを緩めて1時間弱の歩くスキーとなる。14:15に毛渡橋付近の登山口に下山。高低差1400mのロングツアーを楽しんだ。

6:20駐車場 → 10:10平標山頂 → 11:10仙ノ倉山頂 → 13:10郡大ヒュッテ付近吊橋 →14:15土樽



備考:土樽から平標登山口の駐車場までのタクシー料金:7600円

 


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