Last Update : 2005/6/26  戻る

栂池から風吹尾根
2005年3月20日
メンバー:作野他1名

3月20日 晴れ後高曇り

モルゲンロートでピンク色に輝く後立山連峰を見ながら、早朝栂池に着く。

栂池のゴンドラを降りて、栂池自然園へ行く栂池ロープウェイに乗る。乗り場で登山計画書の提示を求められる。(持っていない人はその場で所定の用紙を渡され記入すればよい。)720円で自然園に行ける。従来は1時間は要したであろう。同時に雪崩発生予想地域の地図を渡される。ロープウェイの案内嬢は建前上、「指定区域を滑ってください。」と話しをしている。

自然園駅より、シール登行。スキー客を運ぶヘリコプターが絶え間なく天狗原目指して飛んでいく中、約1時間15分で天狗原に着いた。

祠からフスブリ山へ至るべく、蓮華温泉に下る振り子沢を左に見る尾根に入る。緑の標識を見つけ一安心。他に黄色に赤数字の旧標識もある。ひたすらフスブリ山を目指す。雪質は表面が幾分硬いがまずまず。フスブリ山頂手前でシールを付ける。来し方を振り返ると遥かに天狗原、白馬乗鞍が遠くに見える。

フスブリ山から風吹大池まで緩やかな尾根をひたすら滑る、というより距離を稼ぐ為歩くという感じ。このコースは、左側に雪倉・朝日が美しい。

右側遥か最右翼に煙を吐く浅間、近くは黒姫、妙高、火打、焼山が連なり、山岳展望のプロムナードコースである。

風吹大池には多数のスノーモービルの跡がついていた。池上までの滑りはほんの3、4回転であったが、雪質も良く楽しめた。ここで再びシールを付け岩菅山の鞍部へ上がり、箙岳への稜線歩きである。デコボコの稜線を、踵を固定してシールを付けたまま滑走したり、踵を解放して登ったりの繰り返しである。

箙岳直下の北東斜面は雪質がよければ楽しめる斜度があるが、今日の状態はクラスト状態で硬く、転んだら危ないので、左に比較的傾斜の緩く一部木もあり少し雪質もよいところを見つけ、安全運転で下った。

その後、蒲原山へはダラダラ滑り。蒲原山のだだっ広い頂上へは緩い登りでシールを付けずに登った。(結構疲れた。行程が長いためシール着脱時に行動食をとるようにし、食事のための大休止は採らなかった。)

蒲原山から、いよいよ紙すき山牧場へ滑り一方である。『サー』、といきおいこんだが悪雪。慎重にプルークボーゲン、シュテム、ダブルストックでの抱え込みクリスチャニアと手持ちのあらゆる技術を駆使して滑る。やっとの思いで紙すき山牧場へ出た。遥か下に姫川と北小谷の集落が見える。標識はここまで。磁石で方向を確認して先行のトレースを辿る。途中でトレースが消えたりして、かえって牧場内のほうがむづかしい。何とか1004.8mのピークに達した。ここからは水雪に近いが、快適に曲がれる雪質であった。唯一の滑りを楽しみ、735mの林道除雪点に降り立った。ここからひたすら北小谷までの歩き。30分も歩いたら疲れきって、携帯でタクシーを呼んだ。栂池への電車とバスの時間を考えてそのまま栂池ゴンドラ乗り場まで走ってもらった(6000円の価値はあった)。ゴンドラ乗り場の温泉に入り、帰京。



〔コースタイム〕
自然園8:50→天狗原10:04/10:35→フスブリ山の直下1910m(シール装着)11:23/11:35→フスブリ山1940m(シール脱ぐ)11:48/12:00→風吹大池上(シール装着)12:20/12:27→箙岳(シール脱ぐ)13:27/13:43→蒲原山通過14:26→紙すき山牧場上部15:07→林道735m地点15:44

作野記

 


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