Last Update : 2006/05/30  戻る

針ノ木岳・納会

5月21日快晴・無風

メンバー:L.梅原、斎藤(綾)、菅沢、作野

前夜は大町温泉かしわ荘に宿泊して(斉藤氏のみは車で日帰り)、英気を養った。一泊2食で8千円程度。しかも大町から宿まで送迎の車も出してもらった。実は5月連休で立山を滑った帰り、大町温泉観光案内所で、何処が一番安いか尋ねておいたのである。大町温泉は丁度八重桜が満開であった。
翌朝宿で朝食の後、作野さんの車で扇沢に向った。高度を上げるにつれ、「今年は雪が多いぞ!」という喜ばしい光景になっていく。扇沢では既に斉藤さんが待っていた。これ以上はないぐらいの快晴の下、さっそくスキーをザックにつけて登り始めた。
沢に出てすぐ、最初の堰堤(標高約1,500m)下からシールで登ることが出来た。例年大沢小屋まで重荷を背負うところだが、今回は非常に楽ちんである。言うまでも無く、帰りはほんの少しスキーを担いで下るだけ。こんな季節めったに無いから、残雪期は頻繁に登るべきだ。


今回の針ノ木雪渓はデブリが多く、特に最初の堰堤すぐ上のものはブロックの堆積であり、越えるのに少し苦労した。
マヤクボ沢に入ってからアイゼンを使った。快晴で暑いので、薄い綿のシャツだけで充分という、こんな気楽さがこの季節の山スキーの醍醐味だ。マヤクボ沢の左端から頂上直下のカール上斜面の下で休憩。作野さんはここで待機し、残りの3人で急峻な雪壁に向かって約1時間。稜線にスキーをデポしてから詰めの短い壁も登りきって、針ノ木山頂に立った。
穂高・槍から後立山・立山・剣と広がる白銀の峰峰の眺望が素晴らしい。私と菅沢さんに親切にも一つ一つピークの名前を教えてくれた中年の登山者がいたが、かなり出鱈目なので驚いた。「信ずるものは救われない。」という尊い教えをありがたいと思った。



今シーズンはこれが打ち止め。マヤクボ沢の出合辺りまでは、シミジミと味わいながら滑った。マヤクボ沢の出合少し上。上から見て右端にいつも段差が出来ます。注意しましょう。今回は先行していた単独の男性が、その場所で転倒し、片方のスキーは上部(これは私が拾って彼に渡しました)。もう片方は100mぐらい下に滑り落ちました。幸い怪我は無かったようです。



後半はお決まりの茶色っぽい小石の多い雪渓を滑り(今回は敢えて古い傷んだスキーを使った)きって、堰堤から15分程度歩いてスキー納めとした。
〔コースタイム〕
扇沢8:30−10:45マヤクボ沢出合11:00−13:00針ノ木岳13:20−14:50扇沢
梅原 記


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