鍋倉山
2月9〜10日 2月9日(土) L岩、M梅原、作野、蔵田、久保田、菅沢、今村 3連休の天気予報はまずまずのようで、わくわく。新幹線「あさま」車内で集合して長野駅に11:05に着き、飯山線に乗り換える。飯山線は東京のラッシュのような混雑で少しびっくりした。12:25に戸狩野沢温泉駅に着き、岩さんが頼んであったジャンボタクシーに乗って登り口の温井集落まで行った。下山したら同じタクシーに迎えに来てもらうことにして、山に持っていかない荷物はタクシーに預けておいた 温井集落には関東地方のナンバーをつけた車が何台も泊まっている。先行パーティがかなりありそう。天候は高曇り。比較的遠くまで景色が見える。 シールを着けて早速出発。田茂木池傍の真っ白い平原はクロスカントリーみたいで気持ちいい。歩き始めて30分ほどで都立大の小屋の前を通る。薪ストーブの香ばしい匂いがしてくる。小屋の中から「随分ゆっくりですね!」と声がかかる。もう登って降りてきた人たちがいるみたい。連休をこんな小屋で過ごせるのは楽しいだろうなーと思う。 小屋を過ぎると斜度がきつくなる。先行トレースは、かなり角度を付けて登っているので、キックターンに苦労するところがあった。 ブナの木の尾根をどんどん登っていく。雲がだんだん低くなってきて、周囲の山々の山頂部分が雲の中に隠れてきた。雪もちらついてきて、15時を過ぎたので、今日は1180m付近で引き返すことにする。 滑走の準備をして、登ってきた方角へ滑り降りた。ブナ林なので木の間隔がちょうどよく、深雪なので転んでも痛くない。楽しく滑って小屋の前を通り、ほとんど平らな田茂木池横をストックやスケーティングで頑張って滑り、林道を滑走して一部ショートカットして、タクシーを降りた温井集落まで戻った。 携帯電話でタクシーを呼んで今日の宿のある飯山市へ移動。 御宿「飯山館」は、年季の入った味わい深い建物で、リラックスできる旅館だった。夕食はかなりボリュームがあったがとても美味しかったし、地酒「水尾」の美味しさも手伝って楽しく飲んで食べた。さすがにお米も美味しかった。 明日は山頂に行く予定。好天を期待しながら早く寝た。 <参考タイム> 13:10温井→13:40都立大小屋→15:15 1180m地点 15:30滑り始め→16:30温井 今村 記 2月9日(土) 「アンビリーバブルな世界」 L岩、M今村、梅原、久保田、蔵田、作野、菅沢、中島 1 暖かい2月の飯山地方 2月9日の土曜日の夜、私は長野新幹線の車窓から高崎駅に降り積もる雪を眺めていた。 連日残業が続いたので、わずかな時間の準備に装備漏れがないかやや不安が脳裏をよぎった。東京から3時間近くで豪雪地帯の飯山駅に着き、雪まつりの灯篭を見ながらタクシーで宿に向かった。運転手の話では今年はばか暖かいとのこと。確かに上空から舞い降りて来る雪は春の雪を思わせるベタついたものだった。 2 路線バスで温井へ 翌朝、ゆっくり朝食を済ませ、貸切り状態の路線バスでふもとの温井へ向かう。9時過ぎバス停からシール歩行を開始する。気候的にはやや暖かく、歩を進めるうちに汗ばんでくる。途中から一人いた先行者を追い抜き、先頭のラッセルは岩さんから菅沢さん、梅原さんへと代わっていった。雪は心配ほど悪くはなく、シール登行もずれが少なかった。途中、私は方向転換(キックターン)に失敗し、雪まみれになった。板をはずすと、思いの他雪が深くズボズボと体が埋もれてしまう。汗をかく程のどが渇き、水分補給のため雪を食べるがこれは体力消耗するから良くないとのこと。成る程、確かにガスこんろで雪を溶かしてお茶を飲もうとすると、なかなか水にならなかったりするわけだ。 3 風雪の山頂 11時頃に休憩をはさみ、11時50分に山頂到着。風雪が強く、昼食のサンドイッチをとるも、あまり味がわからなかった。テルモスからお茶を取り出すと、まぁ〜、寒い中でのお茶の温かさの身にしみること!やはり春めいた気候でもテルモスの中身は温かいものに限る。程なくシールを外し、下山の準備をする。 4 アンビリーバブルな世界 さぁ、滑降!鍋倉山北東の良質な斜面が、ブナ林が、まるで我々だけのために神様がプレゼントしてくれたかのようなシチュエーションが展開された。 岩さんの「万が一のことがあるから、周囲を見ながらなるべく樹林帯を滑るようにして」という注意を合図に、滑降開始。バフッ、バフッ、ばふっ。という深雪の感触。カナダヘリスキーの時と同じだ。思わずヒャーホゥーッ!と声が出る。1年ぶりの滑降なので、どうしても足が先に行って後傾気味になる。オーバーな動作で何とか小回りの形ができた。と思ったら、もう斜面は終わりだ。チャンスの神様みたいで前髪しかない。しかし、記憶にはしっかりと雪の感触を刻むことができた。この一瞬のために、装備を揃えて、新幹線で遠くまで出向く。山スキーとはなんと、贅沢なレジャーだろう。でも振り返ってみると、往路の雪の積もった静かな山を登るのもなかなか楽しいひと時だったかな。 次回からは、あまり転ばないようにしようっと。皆さんご心配おかけしました! 中島 記 |
Photo / 2008年2月9―10日
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