Last Update : 2010/08/30  戻る

北ア 白馬大雪渓、白馬鑓ガ岳

2008年5月2〜4日

メンバー:武部

5月2日 曇り 小日向のコル偵察

猿倉に入るのは随分久しぶりのような気がする。長走沢は20年ぶり?かも。猿倉荘から雪があり、ツボ足で林道の手前まで出てからシールを付ける。長走沢下部には堰堤ができていたが問題はなかった。また、中間部に1ヶ所少し急な所があるが、斜面に雪が付いているので問題はなかった。この1ヶ所少し急な所の上でテントを張っている人がいるのには驚いた。ここで少し水が汲めることが分かった。何しろ極めて快適なルートだ。(上部は雪が垂れ下がっているところがある。)

小日向のコルの急斜面は途中からツボ足になって登る。鑓温泉へは行かず、偵察はここまでとした。鑓温泉は雪が無く黒くなっているところでなんとなくわかった。ここから長走り沢出合いまで下りはアッというまだ。

[タイム]
猿倉12:20−−長走沢13:00−−>小日向のコル14:40/15:05−−長走沢−−>猿倉15:30

5月3日 晴れ、曇り

思ったよりも落石の跡は少ない気がした。それだけ雪が多い。大雪渓は長くなかなか進まない。休んでばかりいるのでどんどん抜かされる。岩室の少し手前では、大雪渓の幅すべてに渡ってかなり新しいデブリがあった。このデコボコのデブリを、シールを付けたまま登る。どんどん登って、昼には下に降りるつもりであったが、なかなかペ−スが上がらない。雪も腐り岩室手前の急斜面ではツボ足で登る。岩室からも思った以上に遠い。頂上宿舎を越えて白馬山荘手前で稜線に出た。もう疲れたので、山頂へは行くのを止める。剣方面が良く見える。杓子岳が良く見える。まだ沢山の人が登ってくる中を滑る。もう雪が腐っているので、3ターン位で停まって雪が崩れるのを少なくする。岩室直下の急斜面は人を避けつつターン1回、または斜滑降1回で停まって雪が崩れるのを少なくする。デブリ帯はちょっと苦労するがスキーを外さずに滑る。まだまだ登ってくる人がいる。後はもう広大な斜面を滑る。

[タイム]
猿倉5:00−−岩室10:00/30−−>稜線11:50/12:20−−>金山沢出合い1:15/25−−>猿倉2:00

5月4日 晴れ

近道をしようと長走沢を登らずに稜線経由で来たが、あまり変わらないようだ。小日向のコルからの登りは何度登っても大変。いつの間にかにテントがたくさん張ってある。小日向のコルからの下りはアイスバーンで、ガリガリ音を立てて滑落に注意し、ゆっくり滑る。杓子沢出合いでシールを付けて登る。ここから鑓温泉へはかなり遠い。鑓温泉をやっと過ぎ、回り込むと少し狭く急斜面になっていて、そこでもうかなりバテた。いったん斜度が緩くなって右にカーブしながら再度斜度がきつくなる。そこでツボ足になった。1ヶ所雪が割れてクレバスになっているところがあった。大分上部の様子になってきたが、疲れて登るよりも休むほうが長くなりなかなか進まない。何とか稜線にたどり着く。とても白馬鑓の山頂に行く元気が無いので、滑ることにする。稜線直下はグズグズだがここを滑る。後は広大な斜面で気持ちがいい。途中、ビデオで滑りを撮っているパーティがあったが、それを抜かす。この大軍と一緒に滑っては雪崩の危険が高まる。うっかりしていて、上りにあったクレバスを忘れていて、発見が遅かった。板を割れ目に対して90度にして通過した。クレバスに落ちなくて良かった。この辺はグズグズの雪で連続しては雪崩を起こすので、すぐ止まりながら様子を見て滑る。後は両側からも落ちてくる可能性があるので、一気に滑る。鑓温泉の上まで来るとホッとする。ちょこちょこ休みながら杓子沢出合いまで滑る。ここから小日向のコルまでの登りはまた大変。小日向のコルでは、杓子沢のものすごい落石音が聞こえた。後はのんびり滑って猿倉へ。

[タイム]
猿倉4:10−−>小日向のコル7:00/10−−>杓子沢出合い(シール)7:20/30−−>鑓温泉9:00/15−−>稜線12:30/13:00−−>鑓温泉13:30−−>杓子沢出合い(シール)13:55/14:10−−>小日向のコル14:50/15:15−−>長走沢ーー>猿倉16:00

武部 記


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