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3月定例山行「谷川岳天神尾根〜熊穴沢」

2009年3月15日 晴れ

メンバー:菅澤(L)、菅沼、蔵田、西川、久保田、鈴木(岳)、今村、加瀬、マルコ、新保、岩(佳恵)

前日の雨も上がって、前泊組は7:40新潟県六日町温泉「坂戸城」を車3台で出発。水上駅で菅沼さん、西川さん、鈴木さんと合流し、谷川岳ロープウェイへ向かう。駐車場で身支度を済ませロープウェイに乗車。天神平のスキーリフトは強風のため一基のみ運行との案内が流されていたが、乗車したロープウェイも心なしゆっくり運転している。

山頂駅舎内でシールを装着し出発。リフト脇の急斜面を20分ほどで天神尾根上に出たが、時々体を揺るがすほどの突風がある。天神尾根を標高差50mほどシールのまま下り、両側が切れ落ちた尻出し岩は板を外して慎重に下る。白毛門や万太郎岳を眺めながら小さな登り下りを繰り返すうち、熊穴沢のコルに到着。避難小屋は雪の下で標識の鉄注が1mほど雪上に出ている。

ここから先は風当たりも強く、所々氷化斜面も出てくるのでスキーアイゼンを付けたが、クライミングサポートを利用するとアイゼンの効きが悪く、上部では山アイゼンに履き替えるメンバーもいた。

「天狗の留まり場」から上部はさらに氷化斜面となることが予想され、滑りも楽しめそうになくリスクも伴うことから1630m地点でハイクアップを終了する。

休憩後安全策を取って全員山アイゼンに履き替えて熊穴沢のコルまで下ったがコルは無風で暖かい。

この熊穴沢では数年前にアメリカ人の男性が雪崩で亡くなっており雪の状態が気になるところだが、弱層は見られず大丈夫と判断、ノートラックの沢芯に飛び込む。上から見ると熊穴沢の上部は吸い込まれそうな斜面だが雪が柔らかいので楽しく滑れる。今村さんはワーワー言いながら飛んできた。沢から眺める右岸の樹林帯も面白そうに見え、機会を得て滑ってみたい。

200mほど下ると思い雪となってきたが、昨日の巻機・井戸の壁下の雪と比べればはるかに滑りやすい。西黒沢本谷と合流する辺りではスキー場方面からのボーダーのトレースが合流していて雪面はゲレンデ状になってしまっている。西黒沢本谷を降りたシュプールは見られない。沢の中は鍋底のように暑く、両岸からは小デブリが落下しているが沢芯まで届くほどの規模の雪崩はまだ出ていなかった。

屈曲点から下は水流が出ており、小滝の脇を慎重に横滑りで降りたり、狭いスノーブリッジを渡ったりしながら田尻沢に合流し滑降を終了した。

今回は予定していた西黒沢源頭の大斜面を滑ることはできなかったが次回に期待したい。時間的には短い山行だったが、上り下りとも変化があって楽しむことができた。

[タイム]
ロープウェイ山頂駅9:45→11:00熊穴沢コル→11:45 1630m地点12:20→12:40熊穴沢コル13:00→熊穴沢→田尻沢→13:35滑降終了

菅澤 記


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