Last Update : 2010/08/09  戻る

富士山

2009年5月2日〜4日

メンバー:武部

5月2日(晴れ)
さすがにGWなのですごい渋滞でもう嫌になってしまう。途中で昼寝する。計画は少しスキーで登るつもりだったが、もう3時なので東富士山荘の親父さんに挨拶してツボ足で富士山が見えるところまで登る。富士山が見えるところの樹林帯には、雪が少し有る程度で、砂走り五合目までは樹林の際になんとか雪が残っている程度だ。太陽で山頂付近と真ん中の斜面が光り輝いている。これはアイスバーンということを意味する。

東富士山荘の親父さんは「幻の滝方面からも雪があってよさそう。」と教えてくれたので、そちらも偵察してみた。でもこのところの暑さで、一気に雪が融けてしまっているようだ。戻ってくると、田中さんと随分久しぶりに会うことができた。

残念ながら田中さんは「明日は登らずに帰る。」とのことで、ビックリした。さぞかし本人はガッカリだったことでしょう。せっかく来たのに。

5月3日(晴れ、曇り)
富士山へ来るのは2年ぶりで、山頂へは永らく行っていないので、今回は頑張って山頂に行くつもりだ。

樹林帯を抜ける辺りで、朝なので雪が硬いから、シールと初めからスキーアイゼンを付けた。シールで登っていくが雪がずいぶん硬いので、シールで登るのは2650mまでとした。そこからツボ足で2750mまでスキーを引っ張って登った。この分だと、とても山頂までつけないので、もうここにスキーをデポすることに決めた。もたもたしているうちにボーダの兄ちゃんたちとの差がずいぶん広がる。ここからアイゼン、ピッケルの世界だ。これまでたぶん15回以上富士山に来ていると思うが、一番雪が硬いと思う。8合目辺りでボーダの兄ちゃんたちはもうあきらめたようで、やっと追い付く。風も出てきて、良からぬ兆しがあるが登る。もう雪は完全にクラストしている。9合目近くになると、山頂からパーティがアイゼンで降りてくるが、危なっかしい歩き方をしている。その意味が登るにつれてよくわかった。9合目を過ぎるともう嫌になるほど雪が硬い!山頂は止めようかとも思ったがなんとか登る。

山頂に着いたがゆっくりしていられず、すぐに降りる。9合目までは慎重に下る。そこから斜めに近道をして、須走りコースを目指す。時折雲が通り過ぎ、デポしたスキーを見つけられなかったらどうしようという不安が出てきた。3000mより下ってやっとアイゼンを外す。2800m位からゆっくり下り、スキーを見つけてホッとした。もう雪は柔らかく潜っていたのでスキーで滑れるから助かった。真ん中の2500mで休憩してゆっくり滑る。砂走り5合目までの標高差500mの滑りはアッという間だ。明日も登るので、今日は砂走り五合目付近にスキーをデポした。

[タイム]
須走り口5:15→2500m7:20→3070m10:00→山頂13:15/25→2750m(スキーを付ける)15:00/15→砂走り五合目(2250m)15:30/40→須走り口16:30

5月4日(曇り)
今日はアイゼンを付けずに登れるところまで登って、そこから南側(幻の滝方面)を滑る予定でいた。明け方の冷え込みが昨日ほど強くなく、また出発が遅れたせいもあり、昨日よりもツボ足で約100m上まで登れた。丁度雪がつながっていてそこから南側を目指して滑るわけだが、すでに幻の滝方面周辺は雪が無いのはここから確認できた。とりあえず幻の滝に向けて滑る。雪が硬い。エッジが氷に触っているので、注意しながら確実にターンする。だんだん慣れてくると広い斜面なので、スピード感が良くわからず飛ばしすぎの傾向がある。小さな尾根になっていて岩の列が上下に並んでいるところがあり、そのすぐ手前で止まり、よく観察する。ここを越えるかどうか悩んだが、越えてももうあまり雪が無いので、越えずに下に滑ることにした。2400mまで滑って、沢状になりこのまま滑るかどうか悩んだが、登り返すことに決めた。時折雲が通り過ぎ、あっという間にホワイトアウトになることが数回あり、方向だけは間違えないように注意して焦って登った。何とか滑り始めの地点に戻れた。さらにもう少し登り、完全にホワイトアウトする前に滑った(下山した)ほうがいいような気がしたので、滑ることにした。2500mまでは快適な斜面で昨日とほぼ同じコースを滑った。ここから今日は須走り口の夏道を目指して滑った。(えぐれた沢の北側のコースは雪が続いているように見えたので、このルートにした。)結果的には高度ではスキーを外したのは砂走り五合目より上になってしまったが、別コースを滑ってよかった。

[タイム]
須走り口5:45→2500m7:40/8:00→2730m8:40/9:00ツボ足→2830m9:30/10:00→滑降→2400m12:20/40→夏道よりのコース(2300m)12:55/1:20→須走り口14:00

武部 記


山スキー同志会のホームページへ