Last Update : 2010/09/23  戻る

剣岳・奥大日岳


2010年8月23日〜26日

メンバー:今村美生(単独)

昨年映画で見た剣岳にも登ってみたくなり、GWにスキーで滑って楽しかった剣沢に夏に行ってみたくもあったので、剣沢にテントを張って3泊して涼しい山を楽しむことにしました。

8/23(月) 扇沢→剣沢キャンプ場

7:30  始発のアルペンルートで扇沢発→9:00 室堂到着。晴れていて、非常に暑い→10:00みくりが池温泉で日帰り入浴 ものすごく気持ち良かった→11:20新室堂乗越→13:15剣御前小→14:10剣沢キャンプ場到着。

テントは20張位あるけどゆったりした配置。

テン場代は、1泊500円、2泊以上は何泊しても1000円。ロケーションは最高。夜中に運転していて寝不足でもあったので、この日はのんびり過ごした。夜も晴れていて月明かりがとても明るく、ライト無しでトイレにも行けるくらいだった。

8/24(火) 剣岳往復

4時前からテントの前を通って行く足音がする。テントから覗いてみると、すでに剣を登りはじめているヘッドランプの明かりが見える。 晴れてて剣が黒くくっきりと見えて美しい。
4:30 起床 コーヒーとコンソメスープとショートブレッドの朝ごはん。美味しかった。
5:30 出発。トイレ経由で。キャンプ場のトイレはバイオ方式でキレイでうれしい。
天候はピーカン。少々暑いけど、荷物は軽いし、いいペースで登る。
「門」や、「カニのタテバイ」など、何箇所か非常に怖いところがあったが、安心感のあるガッチリした鎖がいたるところに設置されているし、風も弱く、岩も乾いていて非常に登りやすいコンディションだったので、絶景を楽しみながら登れた。
8:20 山頂到着! 雲も殆ど無く、360°のいい景色をのんびり堪能。
8:40 下山開始
調子良く登ってきたとは言っても、この夏は殆ど登山をしておらず、足に疲れも来ているし、ちょいとバランスが怪しげになり、下りのほうが難儀した。
特に「カニのヨコバイ」の最初の方の足場がとてもわかりにくく、鎖にしがみついてブラーンって宙吊りになりそうになった。幸い、先行している慣れた感じのおばさんが「右足をもう少し右下に!!がんばって!!!」って声をかけてくれたから何とかクリアできたけど、冷や汗かきました。
引き続き膝、太ももがガクガクいいながら、エッチラオッチラ下って下って・・・
10:45 剣山荘到着。  ホッと一息。小屋で飲んだ牛乳とカルピスウォーターがとても美味しかった。剣岳を振り返り見しながらのんびりキャンプ場に戻る。途中、剣沢小屋で真砂沢ロッジ方面のコース状況を確認。途中、ナムの滝がもう出ていて、巻く必要があるるらしい。手書きの図も貰った。
12:00 テントに戻り、のんびり昼寝したりコーヒー飲んだり。


剣岳山頂

昼前からかなり雲が出て来ていて、14時半を過ぎたころ、遠くからゴロゴロと雷鳴が聞こえてくる。15時過ぎからいよいよパラパラ雨が降ってきた。ゴロゴロいう雷鳴も少し大きくなってきたが、そんなに盛り上がらずに17時頃雨が上がった。
夜中、月明かりで剣岳が見えて綺麗だった。

8/25(水)  奥大日岳往復

4:30 起床。外を見ると剣にガスがかかっているが、朝ごはん作って食べているうちになんとなく晴れてきた!青空出てきて綺麗。
6:00 出発。なんとなくガスが多い→6:25 剣御前小屋到着 一休み→7:30新室堂乗越到着。
歩き出してすぐ、雷鳥の親子発見!お母さんとヒナ二羽。いっぱい写真を撮ってしまった→7:52 室堂乗越到着。おなかがすいたのであんパンを食べて一休み。剣岳も見える。あと1時間半で登頂の予定だ。今日は怖いところはぜんぜん無くて楽しい山歩き。昨日の筋肉痛で、特に下りの太ももが痛いけど・・・。
9:00 奥大日岳登頂!
少しガスが多くて視界はいま一つ。日本海を見たかったけど見えない。ボッカの若い男の子が一休みしている。野菜などの生鮮物はヘリではなく、ボッカで運んでいるそう。
9:30 出発。ガスはかかったり晴れたり変化が激しい。ゆっくり帰ることにする→10:40 新室堂乗越着。暑い!
11:30 剣御前小屋到着。かなりガスが出てきた。
おなかが空いたので、小屋でうどんを食べることにした。結構暑くて消耗したので涼しい小屋の中でのんびり休憩。うどん、やわらかめのフワフワ麺で、私好みで美味しかった!
12:00頃 出発して、12:30頃キャンプ場到着。
あとはのんびりまったり。
だんだん晴れてきて、剣岳のいい景色を眺めながらコーヒーを飲んでおやつタイム。とっても気持ちいいもんだなー。
16:30頃から夕食の準備をした。やや雲行きが怪しくなってきていたが、食べ終わって片付けるやいなや大粒の雨が落ちてきた。間一髪セーフだった。
明日どうしようかを考える。このまま天候が悪化したら室堂から帰った方がいいかも。天気が良かったら予定通り剣沢雪渓を下ってダムまで歩こう。
夜中は、ちょっと稲光がしたり雨がパラパラ落ちてきたりしていた。

8/26(木) 下山 剣沢雪渓→真砂沢ロッジ→内蔵助平→くろよんダム

5:00 起床。恐る恐る外を見てみると、ピーカンに晴れていて剣岳が美しい。予定通りダムまで歩くことにする
朝食を食べてのんびり撤収準備。目標は6:30出発。
6:30  出発。テントが濡れていて重いけどしょうがない。天気は最高。
7:10  剣山荘からの道との合流点の雪渓の端に到着。荷物が重く、ペースが上がらない。サングラス、軽アイゼン、日焼け止めで雪渓仕様に装備。周りには人っ子一人いない。ちょっと寂しい・・。
7:20 剣沢雪渓の下りをスタート。青空の下の雪渓歩きは超気持ち良い。結構雪が柔らかかったので、アイゼンは無くても大丈夫だと思うけど、途中、少し斜度がきついところとかもあったので、アイゼンがあった方がリラックスして歩ける感じだった。
ずーっと後方に単独の男性らしき姿があり、途中で登ってくる女の人2人組み(クライマーっぽい装備)とすれ違った以外は全然人に会わず・・・。
久しぶりの雪の感触が楽しくて、サクサク下っていく。
ナムの滝が出ていて巻くところは、はっきりとわかるようにマークされていた。
8:20  真砂沢ロッジ着。アイゼン外して一休み。表でのんびり新聞を読んでいたオーナーにコースの状況を聞くと、ちょうど草刈りが終わったところらしい。おー、ラッキー。でも先は長いな。
アイゼンの泥を落として、おやつで一休みして出発。
10:10 ハシゴ谷乗越到着。暑い!人がいない!でも地図を見ると、ここからは下りで楽そう。って思ったが、これが甘かった。
ひたすら岩ゴロゴロの道を一瞬も気を抜けずに歩く。
全然人が歩いていないから、足を踏み外して怪我するなどは絶対にしたくない。ずっと緊張しながら歩き、そして少し楽な道になってきたなーと思ったころ、やっと、
11:30 内蔵助沢との出合到着。沢の水が冷たくて美味しくて気持ちいい。顔を洗って生き返る。
雲が多くなってきたので少し急ぐことにする。
ここからもアップダウンが激しくて、ところどころ急斜面でロープがあったりして、一瞬も気が抜けなく、しかもほとんど風が無くてひたすら暑い!!!
気がついたらTシャツもズボンも水を浴びたみたいに汗でびしょびしょ。ザックも汗でびしょびしょ。
かなりヘロヘロ。剣岳の方がずっとずっと楽だったし、安全な感じがする。
途中、単独の男性とすれ違った。すでにバテ気味だったあの男性、真砂沢ロッジに向かっていたけど、無事着いたのかな?結構遅い時間になってしまったのでは無いでしょうか。
で、ヨレヨレになりながら、
13:30  黒部川出合にやっと到着。
風が吹いていて涼しくて生き返る。もう一息。ここからの旧日電歩道は、さすがに整備されていて歩き易かった。
途中、真砂沢ロッジ情報の通り、黒部川が急カーブしているところの雪渓が分厚くなっていて、コースが雪渓の下になっていて崖の上に巻くようにロープがついているところがあった。 ロープにつかまって、崖を登り始めたんだけど、殆ど垂直の崖で、両腕だけで体重と荷物の重さを支えるのがどうしてもしんどい。しかも、きっと上まで登った後も、冷や冷やしながらトラバースしないといけないんだろうなー と思うと、どうしても前に進むのがイヤになって、雪渓をなんとかくぐって向こうに行こうと思い直して、途中まで登った崖をロープにつかまって降り始めて雪渓が道をふさいでいるとこに戻り、雪渓の下を覗いてみると、屈んで歩けば何とか向こう側にくぐって通り抜けられそう。
で、雪渓の下を屈んでくぐることにした。溶けた泥水が雨のように降ってきて、かなり汚れてしまったが、ギリギリ通れるくらい隙間が空いていたので、なんとかくぐり抜けることができた。崖を巻くよりは、よっぽど楽で早かったと思う。
あとはダムまでは、再び整備された道をテクテク。真砂沢ロッジから黒部川出合までの道から比べると、まるで遊歩道。
14:30 ついにダム下の橋到着!放水しているくろよんダムを下から見上げれられる絶景!ダムの上にゴマ粒のような観光客が見える。
と、ここでポツポツ雨が落ちてきた。急ぐ。
ここからトロリーバス乗り場までの登りが結構キツかった。
15:10 ゴールのトロリーバス乗り場到着!いきなり人間界に戻ってきた感じ。急に汗びっしょりの自分が恥ずかしくなり、帽子を深く被ってコソコソ切符を買い、時間が少しあったので、売店でビン牛乳を飲んだ。美味しかった。
扇沢に到着し、即効大町温泉郷へ車を飛ばし、すっきりさっぱり汗を流しました。
最終日は本当にきつかった。
剣岳は、もっと年取ってからでも行けそうだけど、真砂沢ロッジとくろよんダムの間の道は体力がちゃんとあるうちじゃないと歩けないと思いました。
でも楽しい山でした。

今村 記


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