Last Update : 2010/09/23  戻る

浄土平から酸ヶ平・姥ヶ原を経て谷地平へ

2010年8月24日 天気:快晴

メンバー:梅原秀一(単独)

自宅を4時出発。三軒茶屋から首都高に乗り浦和から東北道へ。福島西ICで降り高湯温泉を経て浄土平に着いたのは8時20分頃であった。平日だけあって広い駐車場に車は疎らであった。ここは有料道路内だから駐車料金はかからないと思っていたら、早速係員が来て数百円を徴収された。

右手の山からの噴煙が大きな音をたてて上がり、深い青空に白さが鮮やかだ。まずは蓬莱山の東側から酸ヶ平に。湿原・避難小屋・一切経山が調和した絵画的風景には、いつ訪れても満足する。ここで老女性登山者が、紛失したストックの末端部分を血相変えて探していた。三分の一の部品なのだから、外れたらすぐ気付きそうなものなのに?

チシマミヤマリンドウが咲き乱れる鎌沼を回り込み姥神石像へ。頭巾を被った老爺?の笑顔が木喰の木像に似ていて面白い。

谷地平に下る。涸沢状の部分が多く占めるルートで、大きな石が沢山転がっていて歩きにくい。普段ストックは使わないが、手頃な枯れ枝を杖にして歩行速度を上げた。この日は暑く原生林の中で風が全くないので、忽ち汗だくとなった。左側の沢に下りると谷地平避難小屋である。沢の畔の快適そうな小屋であった。

小屋の前で沢を対岸に渡り、木道を僅かに登ると谷地平だ。四囲を山々に囲まれた、多分吾妻連峰で一番広大な湿原にあろう。ウメバチソウが一面に咲いていた。更に東大巓に登り西吾妻山まで行けたら最高であろう。私は岩稜よりも湿原の方が遥かに好きだ。

ここまでは既に訪れたルートなので、未知の駕篭山稲荷神社も計画に加える積りだった。避難小屋より僅か下流にある渡渉点が登山口である。しかしこの渡渉の水深は膝以上だった。水流はからして危険は皆無だが、靴を脱ぐのはかったるい。その上対岸から続くルートは藪に覆われている様子で、この暑い中藪漕ぎしてまで魅力的なルートではなさそうだ。即座に断念し、往路を姥神石像まで戻った。ここを通過してから戻るまで、誰にも会うことはなかった。

姥ヶ原経由で浄土平に下山した。姥ヶ原では老女性の団体が木道に座り込んでいた。僅かに残された端っこのスペースに飛び乗ったら、足元からボキリと折れた。辛うじて着地して転倒を免れた。浄土平までの長い階段で団体登山からの渋滞に遭遇し、強い日差しを長々と受けるのは辛かった。

素早く着替えて、カーナビの目的地を自宅に合わすと、往路と異なり復路では会津経由を示した。何らかの心遣いなのだろうか?まずは汗を流そうと高湯温泉を目指すので、せっかくのお心遣いを無視した。気をつけるべきだったのは、この辺りの温泉旅館は、入浴のみを受け付けていても時間制限が厳しいこと。高湯の一番下の温泉宿は午後2時で閉め切り。入浴しそこなってしまった。

今回は家族には桃を生産地の農家で買うために出掛けるということにしてある。登山は第二義的目的である。その第一義目的を達成のため、福島フルーツラインに向かった。悪天の昨年と異なり桃の出来栄えは上々であった。山といい果物といい、福島県民はいいな。

[タイム]
浄土平8:45−9:25酸ヶ平9:30−鎌沼9:40−姥神石像9:55−10:50谷地平避難小屋10:55−11:10谷地平 11:25−谷地平避難小屋11:35−姥神石像12:50−13:00姥ヶ原13:05−13:40浄土平

梅原 記


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