Last Update : 2010/09/23  戻る

八幡平・秋田焼山:厳冬の秋田八幡平(その1)
<2010年2月定例山行>


2010年2月10日〜14日

メンバー:岩 毅、菅澤秀秋、中島英、加瀬幸男、新保栄司、(会員外:岩 佳恵、岩 春花)

2/10 プレミアイン白河集合24:15

この日は、加瀬号に、菅澤さん、新保さん、中島さんが分乗、岩家族は岩号に乗車し、それぞれ別々に福島県白河市に向かい、白河ICそばのプレミアイン白河に日付が変った24時すぎに相次いで到着。以下に岩号の時間を記す。新宿2115(車)中野新橋IC2130(車)浦和IC2200(車)白河IC2350(時間調整)2405(車)プレミアイン白河2415。

2/11 プレミアイン白河710(車)白河IC720(車)鹿角八幡平IC1110(車)鹿角市内1130(買出し)1250(車)後生掛温泉集合1330

後生掛温泉1500(シール)国道(アスピーテライン)の後生掛温泉〜蒸ノ湯峠の途中1600(滑降)後生掛温泉1630

天候:曇時々雪

朝、白河を出発、2台追走しながら東北道を北へ一路鹿角に向う。予定どおり昼に鹿角着。鹿角で買出ししてから後生掛温泉に向かう。
後生掛温泉は湯治部に宿泊。ここはいつも人気で、今回も3ヶ月以上前の昨年10月におさえた。食事は皆で自炊。

温泉について片付けなどしてから軽く足慣らし。雪は期待どおりの乾燥粉雪。16時半には戻り、自炊の準備をしつつ、代わる代わる温泉に。ここは温泉も素晴らしい。八甲田の酸ヶ湯ほど有名ではなく、また、交通も不便なので、昔ながら湯治場の雰囲気が残っていて素晴らしい。湯治部は常連さんが多いのも特徴。

自炊は岩(佳恵)の仕切りの元、手分けして手際よく準備、中でも中島さんは大活躍、ご自宅でよく家事をやっているとのことで、さすがでした。もちろん、私は、しない、できないの代表格でしたが(反省)。

2/12後生掛温泉830(シール)秋田八幡平スキー場850(リフト)同リフト上910(滑降)蒸ノ湯峠920(シール)八幡平標高1604m付近1150(滑降)蒸ノ湯峠1210(シール)秋田八幡平スキー場リフト上1240(滑降)スキー場レストハウス1250、以後、スキー場周辺で遊ぶ、温泉には16時前後にばらばらと宿に戻る

天候:(午前)曇時々晴(午後)曇時々雪

朝方、少し晴れ間が見えたので、八幡平に向けて、行けるところまで行くということで温泉を出発した。

まず温泉からスキー場まで圧雪路となった車道の端を行く。秋田八幡平スキー場はリフト1本のこじんまりとしたスキー場だが、雪質が良く、空いていて、リフト代も格安で、深雪も滑れる。練習にはなかなか良いスキー場だ。また、リフトも結構長いので意外と滑りごたえがある(その代わり、リフト乗車中は寒くて凍える)。

そのリフトに乗り、スキー場の上端に着く。そこから、左下に蒸ノ湯を見ながら夏道とおぼしき雪肩に向かい、トラバースする。ここは、かつて、蒸ノ湯に向かってスキー場だったところ。蒸ノ湯から登る朽ちて放置されたリフトが残っている。ここを練習がてら蒸ノ湯に向かって深雪ダウンヒルするのも良い。ただし、この時期、蒸ノ湯は閉じているので、滑って降りたあとはシールで登り返さないといけないが。

で、雪肩についたら、下りラッセルをしながら夏道とおぼしきルートを蒸ノ湯峠まで下る。

峠でシールをつける。峠から国道(アスピーテライン)をしばらく行くと、左手に地獄が見える。地獄に落ちないように進んだあと左手の林間尾根に入る。雪が少ないと、アスピーテラインの法面を登るのに難儀するが、今日は、かなり雪も多く、法面は完全になくなり、アスピーテラインから左手尾根にすんなりと入れた。

ブナの森の中急斜面をラッセルしながら進む。この斜面は帰りのハイライトになる部分である。ここには、大きな荘厳なブナの大木が何本もあり、ここに来たときはいつも、そのブナの大木の一本に、安全で楽しい山スキーが出来ますよう拝む。

さて、やがて、八幡平の台地の端に着く。ここからは、台地上の緩い斜面を登っていく。緩斜面の樹氷の森の台地のため、ルートファインディングに気を使う。とくに帰り、ルートを見失うと大変。ときどき下り方向を確認しながら登る。幸い、雪も止み、風もなく、ラッセル跡が消えることはなさそう。山頂に向かっては、コンパスと古い標識と感を頼りに方向を時々修正しながら登る。結構なラッセルだったが、新保さんが快調に飛ばしてくれたおかげで昼にはほぼ山頂直下まで行く。

山頂直下に着くあたりから、雪が降りだし、風が出始める。それまで、ママの背中のベビーキャリアの中でおとなしくしていた春花がギャーギャー言い始めた。しばらくなだめながら、天候をうかがっていたが、雪が強くなってきた。ラッセル跡が消えると面倒なので山頂は諦め下山することにした。

下りは素晴らしいパウダーでとても快適。ラッセル跡に沿ってスイスイ。さっきまでギャーギャー言っていた春花もパパ(今日は登りがママ、下りはパパが背負う)の背中でキャッキャッと嬉しそう。途中、我々のラッセル跡を辿って、6名くらいのパーティが登ってきたのに出会う。背中に娘を背負っているのにちょっとビックリされるが、春花がもみじのような手でバイバイすると思いっきり表情が緩んだ。二言三言挨拶を交わし、別れる。

くだんのハイライト斜面ではあまりの快適パウダー深雪に、背中に春花を背負っているのもお構いなく新雪ウェーデルンに興じる。そうこうして、あっという間に蒸ノ湯峠に着く。峠でシールをつけて、スキー場に向かい、しばらく登りかえす。昼過ぎ、スキー場に戻る。スキー場をかっとばしてスキー場下のレストハウスに到着。広々とした、ストーブでポカポカしたレストハウスでゆっくり昼にする。カレーライスがうまかった。午後は、みなさん適当にスキー場で遊ぶ。前述したように、スキー場内でも結構深雪が楽しめる。私たちファミリーは、宿の駐車場に置いてあるマイカーから、春花のちびスキーを持ち出し、春花をまたにはさんで、春花とスキーを楽しんだ。

2/13 後生掛温泉830(シール)国見台下1030(シール)毛せん峠1040(シール)栂森手前1100(シールと一部スキーアイゼン)1353mピーク(シール)秋田焼山山頂1150/1210(シールと一部スキーアイゼン)1353mピーク(滑降と一部階段登行)毛せん峠1240(シール)国見台1300(滑降)後生掛温泉1330

天候:(午前)曇時々晴(午後)曇時々雪

この日は岩(佳恵)と岩(春花)を温泉に留守番させて、男陣だけで秋田焼山に向かう。宿の裏口がそのまま登山口。温泉沢をまたぐ小橋を渡り、宿の裏手の急斜面を登る。この斜面は宿の各部屋から丸見えで帰りここでこけるとちょっと格好悪い。ちなみに、この急斜面が嫌で温泉沢を詰めるとヒドンクレパスならぬ、ヒドン地獄にはまりかなり危険。このため、この急斜面を登り、夏道沿いに温泉沢を高巻く。温泉沢を高巻いたところで、林間の台地にあがる。

しばらく台地を行くが、国見台から温泉沢に向かう尾根の突端にとりつけるようにルートファインディングする。今日は少し北寄り(右寄り)に行き過ぎ、途中で大きくトレースを左に振ることになった。尾根に取り付くと、あとは、尾根沿いに国見台に登るだけ。ラッセルがきつく、途中で追いついてきた別パーティーに先頭を替わる。国見台の上部でそのパーティは国見台のトップに向けてラッセルを続けていた。国見台の上部は巨大なモンスター樹氷が屹立する新雪深雪の幻想的な斜面。ラッセルも一部膝上となり、かなり難儀している様子。こちらは、その国見台上部斜面を慎重に北側をトラバースして毛せん峠へ抜ける。

毛せん峠から秋田焼山外輪山はもう一投足。深雪をしゃにむにラッセルしていくと、クラスト斜面に出る。稜線は部分的にシュカブラ&クラストであった。今日はまだ晴れ間ものぞき、風も穏やかであるが、1353mピークは慎重を期してスキーアイゼンをつけて、トラバースはせずにピークを踏んで行く。カルデラ側をトラバースしたほうがラクだが、こけると、カルデラ壁へ滑落のおそれもあり大事をとる。

このあとピークを1つ2つ乗越て、秋田焼山の山頂を踏む。中央火口丘からは噴煙が立ち上がり流石、活火山の趣きである。カルデラの真ん中に山小屋があるが、天気も少し怪しくなってきたので、山小屋には寄らず下山することにする。

1353mピークまでは登り下りがあるので、そのままシールで行く。1353mピークは再びスキーアイゼンをつけて登る。1353mピークでシールを外し、一寸の大滑降。そのあと毛せん峠に向けて、一部階段登行を交えつつ、ディープパウダーダウンヒル。くだんの別パーティは毛せん峠周辺の新深雪ダウンヒルに興じていた。毛せん峠から国見台まではもう一度シールでラッセルして国見台トップへ。

国見台トップからは真下に後生掛温泉、正面に八幡平と広く純白の大樹林帯を望む。比較的なだらかな山容が続く。国見台から今日フィナーレのパウダーダウンヒルと期待したが、すでに、かなり滑られてしまっていた。雪崩を注意してダウンヒルなどと考えていたが、すでに、シュプールだらけ。それでも、なんとか巨大モンスターの間にバージンスノーをみつけてダウンヒル。あっという間に温泉裏の急斜面。娘、春花の目前で華麗に滑ると、最後にスキーを引っ掛けて大転倒、危うく温泉沢に落ちそうになる。あとで「パパ、転んだよ、大丈夫?」と。

メンバー全員、昼過ぎに無事、温泉到着。あとは、温泉とビールでまったりとすごした。


国見台上部

2/14 午前中、秋田八幡平スキー場周辺でゲレンデ&アウターゲレンデスキー。

後生掛温泉1215(車)鹿角八幡平IC1300(車)岩手山SA1330(昼食、ここで加瀬号、岩号、別れる・解散)(以後、岩号の時間)1415(車)那須高原SA1735/1805(車)浦和IC1920(車)自宅2020

天候:(秋田八幡平)曇時々雪

最終日は、岩家族は秋田八幡平スキー場でゲレンデスキー、菅澤さんらは秋田八幡平スキー場のリフトを使いつつアウターゲレンデスキー。どちらも、たっぷりパウダースキーを楽しむ。

昼前、温泉につかったあと、加瀬号、岩号ともに出発。途中、岩手山SAで昼食をして、両号ここで別れて解散。このあと、懸念していた東北道も、天候問題なく、路面も乾いていて、渋滞することなく、すいすいと走り、夜8時すぎには帰宅した。

なかなか、素晴らしい定例山行であった。ここは、新雪深雪が素晴らしく、温泉が最高で、手頃な練習スキー場もある。かなり遠距離であり、車がないとちょっと不便なため、毎年というわけにはいかないが、何年に一度かは定例山行として行きたいところではある。

岩 記

 八幡平・秋田焼山:厳冬の秋田八幡平(その2)
 八幡平・秋田焼山:厳冬の秋田八幡平(その3)


山スキー同志会のホームページへ