Last Update : 2011/04/04  戻る

天狗岳


2011年1月15日〜16日

メンバー:菅澤、ほか4名

1/15  光が丘==調布IC==諏訪IC=渋ノ湯7:45―唐沢鉱泉分岐―10:20黒百合―中山峠―  12:00東天狗ピーク下―中山峠―13:00黒百合ヒュッテ(泊)

勤務先の仲間と冬の北八に行ってきた。当初、稲子湯からの入山を予定したが、ラッセルに苦労しそうなので渋ノ湯からのルートに変更した。天気予報はあまり良くなかったが、今回のために靴やアイゼンを新調したメンバーが3名もいて気合が入っている。

諏訪インターを降りてから渋ノ湯までの道路はきれいに除雪されていた。渋御殿湯に駐車料金2000円を支払い、駐車場に車を入れ身支度をする。標高1850mの渋ノ湯は真っ白の世界だった。

橋を渡り、急な山道に入る。今朝までの雪はおさまり小雪がちらつく程度だが雲は低く、周辺の山はガスで見えない。積雪は40〜50cmぐらいで、トレースの上に積もった雪はたいしたことはなくラッセルをしないですむ。コメツガの樹形が幻想的だった。

唐沢鉱泉分岐で一休み。鉱泉が冬期閉鎖のためか、そちらからのトレースはない。汗をかいたが、初めて着用した新製品下着の効果か冷たくはならなかった。

雪をかぶった深い針葉樹林の前方が開けて標高2410mの黒百合平に到着。

ガスの中に天狗の奥庭に続く岩ごつごつの斜面が続いている。黒百合ヒュッテの玄関にぶら下がっている温度計はマイナス10度を示していた。足を痛めたのでここで待つと言う一人を残し4名で山頂に向かう。

今回は40年も使っているシャルレのアイゼンではなく、兼用靴用に昨年買ったアルミのワンタッチアイゼンを持ってきたのだが、10mも歩かないうちに外れてしまった。山靴に合わせて調整してきたのだが、靴の前コバが磨り減っているので外れてしまうようだ。やむなくノーアイゼンで行くことにした。氷が出たら引き返せばいい。

樹林の中を10分足らずで中山峠に着いたが、予想どおり稲子湯からのトレースはなかった。樹林が切れると岩と雪のミックス斜面となり、視界が無いが氷でないのでなんとか行けそうだ。東側は切れ落ちているので気は抜けない。風が強いので傾斜が急なところではスリップしないよう慎重に登ったが、一人が遅れ始る。ほかの二人も眼鏡が凍ってしまい見えないようだ。

東天狗岳の手前の岩峰「天狗の鼻」の基部で上部の様子を窺う。右に巻きぎみに登るのだが、初めて出歯アイゼンを使用するメンバーもいて、下りが心配になった。訊ねてみると「もういい」との返事なので引き返すことにした。

登りではストックを使ったがピッケルに持ち替えて下る。途中二人パーティとすれ違う。黒百合ヒュッテ周辺には登山者が大勢いたのだが、天候が良くないせいか登っては来ないようだ。安全な樹林帯に入ってから小休止をとり、ヒュッテに向う。

黒百合平に戻る頃から雪が激しく降り始める。時間的に早いので泊まり予定を変更して下山しようと提案したが、ここでゆっくりしたいという希望があったので暖房費込みで一泊二食8000円を支払い、泊まりに決める。ストーブを囲んでゆったりするとザックからアルコールやつまみが続々と出てくる。パックの酒まであって、1730からの夕食まで宴会が続いた。夕食は冬の山小屋としてはまあまあの質量だった。一階でまきストーブを焚いているせいか二階の寝場所は暖かく、雑魚寝だがスペースもゆったりで朝までぐっすり寝ることができた。この日の宿泊は50名ほど。

1/16   黒百合ヒュッテ 7:45―唐沢鉱泉分岐―09:00渋ノ湯==諏訪IC==高井戸IC

0600からの朝食後、ゆっくり支度をすませヒュッテの外に出ると空が明るい。温度計がマイナス15度を示している中、ツェルト幕営の人もいる。天候は回復するようで、大勢の登山者が中山峠に向って登りだしている。下るのは私たちだけで、昨晩降り積もった雪はヒュッテ前で30cmほどあり、下りとはいえプチラッセルとなる。時々トレースを外すと太腿までもぐる。トップを交代しながら1時間強で渋ノ湯到着。時間があるので温泉に浸かっていくつもりだったが、日帰り入浴の開始時間には早すぎて1時間も待たなくてはならないので、そのまま帰京した。

記:菅澤


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