Last Update : 2011/06/20  戻る

毛 勝 谷


2010年5月20日〜21日

メンバー:菅澤、田中(秀)

 5/20  練馬IC 08:00== 13:00魚津IC== 片貝第四発電所==14:00除雪終了点==16:15片貝山荘

魚津ICから片貝川に沿って20kmほど進むと片貝第四発電所があり、その先に通行止めの看板があったが気にせず車を走らせる。そこから3km弱で片貝山荘に到着するはず・・・だった。

車を降り林道を登っていったがなかなか見つからず、おかしいと思っているうちに北又13号堰堤に出てしまった。戻って東又林道に転進したが、雪が増え谷は悪相となるばかりで山荘は見つからない。車を停めた位置まで戻り、さらに250mほど下った対岸にある片貝東又(第五)発電所に尋ねに行ったところで発電所脇の片貝山荘を発見。ごくわかり易いところにあったのに発電所の施設と思い、車で通り過ぎてしまっていたのだ。2時間近くも板と靴を担いで林道をウロウロしてしまった。

片貝山荘は魚津市教育委員会が管理していて、事前に利用申請を提出して使用許可証を入手していたが、当日の利用者は私たち2名のみであった。平日のせいか。

二階建ての外観は古いが、8個室に分かれていて、改装されたと思われる二階は快適であった。発電所の元宿舎だけあって電気が点く。バケツで川の水を汲み上げて食事の支度をし、雪で冷やしたビールで乾杯。ウロウロした疲れが出てすぐ眠り込む。暑い夜だった。

5/21 片貝山荘(690m)4:50―(阿部木谷)―5:50最終堰堤(1040m) 6:10――6:40大明神沢出合(1250m)――7:25二股(1500m)――7:40三ノ沢出合(1600m)――8:40 1910m地点9:00――9:35最終堰堤9:50――10:20片貝山荘11:30==南又谷第二発電所 ==龍石神社== 14:00魚津IC== 18:30練馬IC 

3:30 起床。風が生温かく気持ち悪い。天候とブロック崩壊、落石が気になる。 

東又谷の右岸につけられた林道脇の雪に残りのビールを冷やしておいたが、一晩のうちに崩落していてビールの姿は見えない。帰りに掘り出すことにして東又谷を橋で渡り、クサリの車止めを越えて阿部木谷へ入る。

1kmほど歩いて堰堤を左岸に渡り、山荘から1時間で最終堰堤到着。先行したマウンテンバイクが2台停めてある。取水口となっている堰堤を右から乗越すと雪渓に出て、末端に運動靴をデポしてシールで登りだす。クレバスがあったりして雪面は最初から荒れ気味だ。

大明神沢出合付近で左の枝沢から落ちてくる雪塊を避けながら左に曲がり毛勝谷へ入る。このあたりから谷一面がデブリに覆われ登りにくい。三ノ沢出合からは傾斜も急になったので、板を担ぎ山アイゼンで登る。デブリがひどく板を引きずることはできなかった。

またも崩壊した雪塊がバラバラ落ちてきた。はるか下を登ってくる後続の登山者10名ほどに注意を促すと次々と「ラーク!!」の声が谷の下方へ引き継がれていった。

上部二股まで標高差100mほどのところで稜線からガスが下り始めた。落石が怖い。この先もデブリが続いているように見え、雨も落ち始めた。雨具を着け、しばらく様子をみたが、滑りを楽しめそうに無いので1910m地点を終了点とし下ることにした。

氷状にとんがったデブリ斜面は満足なターンができず、少しでも平らなところを選びながら滑っていく。田中さんの言う「デブリーランド」そのものだ。我慢の滑りを続けるうちにMPPとなる。まともに滑れたのは最終堰堤手前の400mぐらいだった。1986年5月24日の菅沼さんたちの山行時はどうだったのだろうか。

阿部木谷入り口まで下って、途中追い抜かれたマウンテンバイクの二人組に聞いてみると、上部二股から上はきれいな雪渓だったとのこと。残念。 山荘に戻る途中、崩落した雪をピッケルで掘ってみたが缶ビールは見つからなかった。

猫又谷へのアプローチ確認のため龍石神社(蛇石)まで車で行ってみた。谷は阿部木谷に比べてはるかに広くゆるやかであり、観光用の舗装道路が続いていた。残雪も見えず、谷の様子はずいぶん違う。

昼食を摂りに魚津市内に下り、天候予報を確認すると今晩は雷雨、明日は雨とのことなので猫又谷はあきらめて帰京を決定する。

時間があるので金太郎温泉でゆっくりすることにした。食塩泉と硫黄泉の混合泉で珍しい温泉らしい。ここでもマウンテンバイクの二人組に会い、野天風呂で話し込む。富山県スキー連盟に所属するデモで、春になると山スキーを楽しむとのこと。この頃になると下山決定時の天候が嘘のように晴れてきて、早計な判断が悔やまれた。

3/11に発生した東日本大震災の影響で予定山行がすべて中止となり、2/27の根子岳以来3ヶ月ぶりのシール登行で足が重く感じた。今回は消化不良の山行だったが偵察と割り切り、次回に期待したい。

帰りに名立谷浜SAで食べた潮騒ラーメンは旨かった。

菅澤記 






山スキー同志会のホームページへ