Last Update : 2012/04/05 戻る

3月定例山行報告 三田原山


【日程】2012年3月10日(土)〜11日(日)

【山域】三田原山(妙高杉ノ原スキー場ゲレンデトップから三田原山〜赤倉山稜線2300m 付近より滑降)

【参加者】L:菅澤 M:小森宮、蔵田、岡坂、今村、加瀬、田中秀 計8名

【行程】→はクルマ、・・・はリフト、ゴンドラ、>>はシールorアイゼン登行、〜〜は滑降

3/10(土):昼 東京→1630「秀雲荘」泊 (この日は移動のみ)

3/11(日):宿8:00発→妙高杉ノ原スキー場ロマンスリフト・・・8:30杉ノ原ゴンドラ・・・920 三田原第3高速リフトトップ(1855m)>>>>1120三田原山と赤倉山の間の稜線2300m付近 1150滑降開始〜〜1220 休憩(1810m)〜〜1255林道〜〜1305ゲレンデ到着・・・三田原第二高速リフト〜〜三田原連絡コース〜〜1355宿→信濃町IC→帰京

【宿泊】「アルファイン秀雲荘」0255-86-6120〒949-2113 新潟県妙高市杉野沢2005

【概要】 悪天候の予報で、移動日の3/10も冷たい雨やミゾレでテンションが上がらない。でも、宿は杉ノ原スキー場傍なので、11日が悪天候だったときはゲレンデで滑降練習して温泉にでも入ればいいと、自分に言い聞かせながら運転した。

 宿は、昔から親しまれてきたスキーヤー用民宿(ロッジ?)。いまどき珍しく、若者グループや家族連れで賑わっていたのが何だか嬉しい。男性陣は到着早々お酒を楽しく飲み始めていた。岡坂さんはお腹の調子が悪そうで、明日の朝の調子を見て登るかどうか判断するとのこと。宿のお風呂は温泉では無いが、大きな湯船で湯加減も丁度良く、わざわざ温泉に行かなくても気持ちよくお風呂に入れた。明日の好天を祈りながら21時ごろ就寝。

翌朝起きて外を見てみると、なんと晴れている!!俄然テンションが上がり、7時に朝食を食べて清算をして出発!青空が気分を盛り上げてくれる。岡坂さんも、何とか行けそうな感じ。宿から徒歩数分で「ロマンスリフト」という連絡用リフトに乗り(連絡用に使う人は1回分は無料)、ゴンドラを乗り継いで第3高速リフト乗り場へ。到着時はまだ動いていなかったが、私たちが乗り場に着いて数分後に動き始めたので、ほぼ1番乗りでリフトトップまで上がることができた。


《高妻山をバックに》

リフトトップでシールをつけ、リーダーがビーコンチェックをしてから登りはじめた。予報がうそのように青空で、風もほとんど無い穏やかな天候。固い雪面上に軽くて柔らかい新雪15〜20cmほど積もっている状態で、新雪層がズルズルと滑っていくちょっと登りにくい状態。

 20分ほど登った地点(約1870m)に、一番警戒している沢地形の部分が出現。過去に雪崩が何度も起こったところであり、一人ずつ、すばやく通り抜けるようにリーダーから指示が出た。沢をU字形に緩く滑り降りるようにトラバースしてから急斜面を登るコースで、はっきりしたトレースがついていたが、先頭の菅澤Lを見ていると急斜面の直登がズルズル滑って難しそう。でもジグを切れるような場所でも無い。スプリットボードの先行者がいたが、あきらめてツボ足で登っていた。蔵田さんは急斜面手前でスキーアイゼンを装着。

 後ろから来ていた地元らしき2人組によると、「本来のコースは沢を巻いて登っていくコース」とのこと。良く見ると、該当する斜面にうっすらとトレースが見える。その2人組はその「本来のコース」を行きたかったようだが、うち1人がうっかりズルズルと沢を滑り落ちてしまったので、あきらめて菅澤さんと同じルートを登っていった。


《雪崩危険個所》

その2人組の話を聞いていた小森宮さんと私は、2人組が言っていたルートをとった。図の該当箇所に2本のGPSログがあるのはそのためである(比較のため下見山行時のトラックを細線表示)。こちらも新雪が滑って難儀したが、最初からスキーアイゼンを装着したおかげで、何とか登りきることができた。 振り返って考えると、もしかしたら、後者のルートのほうが楽なのかもしれないが、危険箇所の通過距離は前者より長いように思う。「素早く危険な場所を通過する」という観点で、やはりリーダーのとったコースのほうが良かったかと思うし、やはりリーダーの指示には従うべきだと反省。危険な箇所のルート取りは難しい。いずれにしても、不測の事態に備え、ここの部分はお互いを良く見ながら通過した。


《GPSトラック画像》

1870m付近より上は、あまり怖くなく、登り易い斜度の斜面をジグを切りながらひたすら登る。青空の下、絶景を眺めながらの登りは本当に楽しかった。先行者は数名いた。そうして、無事に目的地の2300m付近の尾根に到着。黒姫や妙高の絶景を眺めながらのんびり休憩した。山ボーダーのパーティが、妙高外輪山の内側に向かって滑走して行った。先端にデジカメをつけたストックをリュックに着けて滑り降りている。撮影している仲間もおり、かなり山で楽しんでいる人たちのよう。外輪山を滑ったら、また登り返すのかなと思う。若者だったから元気なんだろうな。

 写真なども撮りながらゆっくり休んでいたら、10名以上の団体も登ってきた。斜面を荒らされる前に滑りたいので、滑走準備をした。ほぼ真南に滑り降りて林道に出るコースの予定。そうして青空の下、菅澤Lを先頭に、次々と滑りはじめた。パフパフのパウダーだが、下に潜んでいる固い雪面上で板がズルッと滑りがちでコントロールが少々難しい。でも、久しぶりのパウダーの感触を十分に楽しみながら滑った。

 木が生えてはいるが、適度な間隔であり、横に広い斜面なのでノートラック斜面を選んで滑ることができる。とにかく楽しくグイグイ滑った。高度を下げていくと、雪質はどんどん重くなっていく。でも、ひどく滑りにくいということは無かった。

 途中、1810m付近で単独行の男性に遭遇。三田原山のエキスパートらしく、ここから先の樹影が濃くなるエリアのコース取りについてアドバイスしてくれた。しかも、先行してくれるとのこと。どのようなルートなのか興味もあり、お願いすることにした。

 やはり木が密になり、急に滑りにくい感じになった。が、先行してくれた謎の単独行の方のおかげもあり、スムーズに池ノ峰の北側(約1460m)まで着くことができた。GPSログを見ると、尾根の少し東寄りをほぼ真南に下るコース。

 ここで、親切な単独行の方と別れた。白髪(?)の髭なので、一見高齢の方に見えるが、声は若い感じで、サングラスと日焼けのせいもあって年齢不詳の不思議な人だった。

 そこからは林道に向かって南東に滑ったが、雪はベタベタで完全にストップ雪になっていた。でも先行者のシュプールを使いながらスムーズに林道に出て、林道もスイスイ滑って予定よりも早くにゲレンデに出ることができた。1回リフトに乗り杉ノ原ゾーンに移動。広いスキー場なので、はぐれないようにこまめに止まりながら全員無事に宿まで帰った。

天候は、最後まで青空のままだった。本当に楽しい山行だった。

(今村 記)

【おまけ】スマートフォン(アンドロイド)でのGPSログ記録方法

 今回やってみて、結構うまくいったのでご参考として紹介します。

@アプリ「山旅ロガー」と「地図ロイド」を組み合わせて使います。どちらも無料アプリです。

AGPSログをとっている間は、機内モードにしてネットワークを遮断するとバッテリーが長持ちします。今回、30秒おきにログをとる設定にし、5時間程度の山行でしたが、バッテリーは20%程度減っただけでした。

B「地図ロイド」では、国土地理院(電子国土)の地図上にプロットすることができます。高度情報も得られます。

CGPSログをGPXファイルで出力すると、カシミールなどの別のソフトにプロットすることもできます。


《稜線にて》


《三田原山》

 


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