Last Update : 2012/04/08 戻る

四ッ岳


【日程】2012年2月25日(土・雨)〜26日(日・曇り)

【山域】 乗鞍岳北面 四ッ岳

【参加者】L:菅澤  M:鈴木岳、加瀬、田中秀

【概要】

2/25(土):1430代々木上原→1530光が丘→練馬IC→1700あきる野IC→1900松本IC→2000平湯温泉「穂高荘倶楽部」(泊)

 万太郎谷の予定が変更となり、大滝川の渡渉可能情報を得たので急遽、四ツ岳に行くことにした。激パウで知られた四ツ岳だが、最近の天候から雪質にはあまり期待しなかった。

加瀬車にて鈴木、菅澤、田中をピックアップしてもらい、松本ICを降りたところで買出しをして平湯に向う。予定より早く平湯に着いたので、明日のスタート地点となる野営場駐車場を偵察して宿泊場所に向う。

「穂高荘倶楽部」はきれいな施設で、食事処でありついた食べ物も満足できた。温泉につかり暖房の効いた仮眠室での素泊まり1900円は納得。

 2/26(日):「穂高荘倶楽部」0615→0620平湯野営場駐車場(1,310m)0635>>0825大滝川渡渉点(1,600m)0845>>1150標高2,350m地点1210〜〜1310渡渉点1320〜〜1400駐車場1430→1630松本IC→帰京

 予定時刻に車で野営場駐車場に向うころにはすでに明るくなっていた。

 駐車場には昨晩の新雪が5cmほど積もっていたが、下の雪は固い。赤布のトレースに従い歩き始めてしばらくしたところで「道が違う」との指摘で引き返す。沢沿いに東南に行かなければならないのに西に向かっていた。15分ほどロスしてしまいリーダーとして反省。平坦な樹林のなかを10分ほど行ったところから左の急な沢状を登る。新雪の下が固いので私はここでクトーを着けた。

 鈴木さんトップで沢状にジグを切って高度を上げ、右の尾根を越す途中で他の3名がクトーを付ける。加瀬さんの板付けクトーはナット固定なので装着に時間がかかってしまう。トップを田中さんに交代して1600m地点の大滝川渡渉点を目指すがなかなかそれらしいところに行き当たらず、1630m地点から左に進んで大滝川への下降点を見つけた。一箇所だけ渡れそうなスノーブリッジを慎重に渡る。上流は氷瀑が発達していて、対岸も崖となっているので50mほど下流にいったところで木につかまりながら3mほど登る。、さらに急なところを板を外し北面台地に這い上がったところで一休み。鈴木さんのクトーは変形してしまい外すのに手間取る。ここまで予定していた時間の倍もかかっている。

 北面台地は針葉樹が密に生え、トレースもないのでルートを選ぶのに時間がかかる。トップを加瀬さんに代わり、下りはどこを滑るのだろうかと思いながら登る。菅澤がトップに代わったころには雪は足首を超えるぐらいとなり、ところどころに開けた斜面が出てきた。上部はガスのなかで眺望はきかず、気温も下がってくる。標高2200mあたりからは開けたシュートを登り、なんとか森林限界までと頑張るが固い雪のうえに新雪がのった斜面に時間だけが過ぎていく。

 渡渉点から3時間ほど登った地点(2,350m)から見ると100mほど上が潅木帯となっている。その上が森林限界と思われたが、メンバーに疲れが見えはじめ、雪もちらついてきたので予定していたハイクアップ終了時刻より少し早いがここまでとした。

 気温が低く、滑る準備をする間にも指先の感覚が無くなっていく。早々に下山開始。

 最初の100mほどのシュートはパウダーが楽しめたが、すぐに下がガリガリの斜面となる。途中で我々の登りトレースを滑った跡を見つけ、後続パーティがいたのかと思ってあとを追うと、左手の大滝川に向う急斜面を降りていく。おかしいと思い、止まって周囲を見回すと「すみません、ルートを間違えました」との声がかかり、右手の尾根に上ってみるとテレマークの三人パーティが休んでいた。聞いてみると猫岳から周回してきたという。彼らには先にいってもらったが滑りのうまい三人組だった。

 大滝川へ慎重に降り、シールを付けて渡渉点対岸の急登を登り、平坦な雪面をしばらく進んでシールを外す。急な沢を滑り、傾斜が落ち着いてからは樹林の間を快適に滑れた。最後の滝は横滑りで降り、あとは駐車場まで平らな林を滑って終了した。駐車場に戻った時刻だけは予定より早かった。

 四ツ岳は地形図で見るよりずいぶん厳しく感じた。5時間のハイクアップで標高差1000mしか登れず、「恐れ入りました」と言う感じの山だった。写真を撮る余裕も静かさを感じる余裕もなかった。雪は安房トンネルを過ぎたあたりから本格的に降り出してきたので、早く降りて正解だったかもしれない。温泉に後ろ髪を引かれながらもまっすぐ松本に向かい、ラーメンで塩分補給して帰京した。

菅澤 記

 


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