Last Update : 2012/11/05 戻る

船形山

2012年4月8日、小雪のち晴れ

メンバー 岩 毅、岩 佳恵

二岐山に引き続いて佳恵と山スキーに行く。

4月3日の爆弾低気圧で土砂降りの雨のあと大雪となり、各地で雪崩の危険が増す中、当初予定していた頚城はこの雪崩の危険性の高いところ、そこで頚城は諦めて、この船形山に来た。船形山は、そのたおやかな山容から、上部、升沢小屋からの登りの一部分を除いて、雪崩の可能性は高くない。一方、距離が長いのとルートファインディングが難しいところに特徴がある。

天気は、冬型が緩むのが遅れて、小雪がちらつく。が、登山口の宮城県内水面水産試験場前には、すでに、車が10台ほど停まり、ラッセルの心配はなさそうだ。先行トレースに導かれて行くも、ワカン組も多く(3分の2くらいかな)、二岐山同様、どうしても、斜面によっては、トレース引き直しの場面もある。三光の宮の先は、ルートファインディングが難しく、いつも、トレースが錯綜するが、この日も同様で、一番上のトレースに従ったら、蛇ケ岳方向に向ってしまい、蛇ケ岳方向尾根途中で幸い、船形山本峰山頂と升沢小屋が遠望できたため、そこから、升沢小屋に向って標高差にして100mほどシールダウンした。もし遠望できなければ、中途断念の可能性もあり、山スキーの神様に感謝である。

升沢小屋に着くころから、小雪も止み、晴れ間も見えてきて、また、幸い、トレースが山頂に向って伸びていたので、それに連いて、山頂に向うことにした。トレースは船形山では唯一雪崩の恐れのある夏道沿いの樋状の地形を行く。左右のブナの疎林の上部を気にしつつも進む。

雪崩の危険地帯を過ぎると山頂が見えてくるが、まだ遠い。ピークが2つ見えるが一番奥の小屋のあるところが山頂である。手前のピークを巻き、山頂が近づくと、ところどころブルーアイス状になっていたが、これを何とか避けつつ山頂小屋に到達する。

山頂小屋に入るにはちょっと工夫がいる。冬季出入口に上がるには、段上の部分を這い上がる必要がある。ちょっとアクロバティックなカラダの使い方が必要で、自分のカラダのかたさをうらみつつ、なんとか中に入る。中は綺麗に片付けられており、トイレも綺麗で佳恵は感激していた。毛布も十分あった。

山頂まで来たのは、我々も含めて、山スキー2組にワカン1組、計6人だった。標高差1000m、距離7kmの大登り、昨年5月のノルウェー以来だ。達成感大。天気も回復し、風は強かったが、雲の切れ間から山形側の新庄盆地や宮城側の北上平野も望むことができた。

下りは、升沢小屋までは快適な新雪パウダーダウンヒルを満喫する。升沢小屋から三光の宮の間は再度シールを付けて、かつ、行きの失敗を反省し、慎重にトレースを選ぶ。できるだけ登りもせず下りもしないルートを行く。下りがはっきりしたところでシールを外す。三光の宮から下は、かなり多くの人が登ったとみえ、ワカン、スキー入り乱れたグジャグジャトレースとなっていた。まあ、とにかくダウンヒル、ワカン組をどんどん追い抜き無事下山。

最後はグジャグジャトレースのスーパーダウンヒルとはなったが、登り応え滑り応えのあるいい山だった。写真は、帰り、升沢小屋〜三光の宮途中から山頂を写したものです。

[コースタイム]

内水面水産試験場前805--三光の宮1005--蛇ケ岳方向尾根1200m付近1105/1120--升沢小屋1200--船形山山頂1315/1400〜〜升沢小屋1420〜--三光の宮1520〜〜内水面水産試験場前1600



(岩(毅)記)


 


山スキー同志会のホームページへ