Last Update : 2012/11/05 戻る

室堂〜五色ヶ原〜薬師岳〜折立

2012年9月14日(金)〜17日(月・祝日)

メンバー 菅澤秀秋、ほか会員外5名

9/14  新宿都庁大型バス駐車場2230―

扇沢や白馬行の夜行バスが発車する新宿都庁大型バス駐車場は、好天の三連休前とあって大勢の登山者で混雑していた。意外に若い人たちが多い。

9/15  530扇沢700―800室堂BT(2450m)830−950浄土山(2831m)1000−1110獅子岳(2714m)1140−1220ザラ峠(2348m)−1310五色ヶ原山荘(2500m)

扇沢からは乗り換えの都度、長い列に並ばされたが一時間で室堂到着。

今回は一ノ越を経由せず立山三山の一つ、浄土山に向った。山頂からは雄大な薬師岳がはるか遠方に望める。途中、龍王岳と鬼岳を迂回し獅子岳に向ったが、積雪期は一ノ越から御山谷を滑り、龍王と鬼岳の鞍部に登り返すことになるだろう。

今日の行程は短いので獅子岳山頂で大休止。早くも気付薬が回される。

ザラ峠からしばらく登ると木道となり、広々とした五色ヶ原の花の時期は過ぎ、草原の色合いは秋色の気配が濃い。青空の下、木道を気持ちよく歩く。

五色ヶ原山荘に落ち着いて小屋前のテラスで宴会を始めてまもなく大粒の雨となった。20分の差でラッキーだった。小屋内の談話室で宇都宮ハイキングクラブの12名と懇談。連休にもかかわらず50名ほどの宿泊者で余裕で泊まれた。風呂も沸かしてくれてさっぱりでき、暖房室で濡れ物も乾かせた。快適な小屋だった。

9/16  五色ヶ原山荘(2500m)425―505鳶山(2616m)―550越中沢乗越(2356m)600―650越中沢岳(2591m)700−810スゴノ頭(2431m)820−スゴ乗越(2149m)−930スゴ乗越小屋(2265m)1000−1110間山(2585m)1120−1255北薬師岳(2900m)1315−1405薬師岳(2926m)1430−1510薬師岳山荘(2701m)

昨夜の雨はあがり満天の星空を仰ぎながら出発。池塘に残る残雪がまだ暗い闇のなかでほの白く光り幻想的な光景だ。山の端が曙色に染まり、鳶山で日の出を迎えた。広い尾根の登り下りを繰り返し、越中沢岳までは快調に歩いたが、ここからのやせ尾根は急な下りで、スゴノ頭の上りも急であった。スキー使用は無理と思える。スゴノ頭からは薬師に続く長大な稜線が見通せるがまだまだ遠い。薬師の手前、北薬師岳の荒々しく豪快な山容が印象的だ。ここまで予定の時間より2時間近くも早く歩けたので、今日中に太郎平まで行けるかと期待した。日差しを受けはじめてからは暑く、シラビソなどの樹林帯の中のスゴ乗越小屋で大休止。五色ヶ原山荘で作ってもらった朝食弁当の米は旨く、鮭やソーセージなどのおかずも豪華だった。小屋では水を自由に使え、トイレも無料でちかごろ奇特な小屋だった。

間山の手前で森林限界を越え、北薬師岳の長い登りにかかるころから疲れと暑さで3名がバテ気味となり、岩塊を越えていくところでスピードがガクンと落ちる。北薬師の山頂で休憩後、岩稜をよたよたと進み、なんとか薬師岳にたどり着いたが、折立からの往復に比べたらタフなコースだった。山頂からは昨年9月に歩いた赤牛岳が眼前に横たわり懐かしさがこみ上げるとともに1年の早さを感じる。金作谷カールは滑り残しているので次回はなんとか滑ってみたい。ここまでは好天だったが薬師岳山荘に近づくころからパラつき始め、急いで山荘に駆け込む。小屋前で今回初めて雷鳥が現れた。

昔の薬師岳山荘は雨漏りだらけのボロ小屋で食事もひどかった。2年前に建てなおされた山荘の外観はきれいになっていたが、経営姿勢は以前とおなじ営利優先と感じた。天水が水不足だからといってペットボトルの水が400円もする。男性用個室が二つ、女性用個室は一つしかない。屋根裏の大部屋には100名ほどもいて暑い。夕刻から風が強まり、夜中に風の音で2回ほど目覚める。

9/17  薬師岳山荘(2701m)410−510薬師峠(2294m)−530太郎平小屋(2330m)600−五光岩ベンチ(2196m)−840折立(1350m)920=1005有峰口1017=1105電鉄富山・・・富山1143=1400越後湯沢1408=1514大宮 

朝食弁当を受取り、ヘッドランプを点けて出発。気温は10度と高いが風が強く、歩いていて体がよろけてしまう。九州に接近した大型台風16号の影響だろうか。太郎平小屋の風陰でビールと弁当をパクつく。

木道を下り1870mピークで一休み。樹林帯に入ったところで道脇にオコジョを見つけた。しっぽに毛が生えているのでねずみと違ってかわいい。

折立で体を拭い、1030の始発バスを待っていたら大型タクシーが上がってきて、9名の相乗りで有峰口へ下りられた。バスより早く、安かったのでラッキーだった。天候に恵まれて楽しい山行だった。

(菅澤 記)


 


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