Last Update : 2012/12/25 戻る

中央アルプス
 空木岳、南駒ケ岳、宝剣岳、木曽駒ケ岳、将棋頭山


2012 8/15〜19

メンバー 武部

2 0 1 2  8 / 1 5  曇り、雨

 前日の朝家を出たが、すでに高速道で雨がぱらつく天気で、その日は登るのを止めた。翌1 5 日、登ろうとするとまた雨がぱらついたが今度は登った。途中、池山小屋は改装され、場所も少し上になってすごい避難小屋になっていた。大地獄、小地獄の鎖場、ハシゴを過ぎ、避難小屋がかなり近づいてきたので少しホットしてパクパク行動食を食べていると、雨がぱらついてきた。丁度そのときほとんど空身の人が登ってきた。雨が本降りになる前に空木避難小屋に着いた。避難小屋に着いて3 0 分も経たないうちに豪雨となった。たまに訪れるわずかな小降りの時間にすぐそばの橋の下に水を汲みに行く。

 避難小屋の手前で合った人は、避難小屋でラーメンを食べてから土砂降りの中戻っていった。今日は避難小屋を独り占めだ。

池山登山口― ― ― 車道終点6 : 2 0 ― ― ― 水場( 池山分岐) 7 : 3 5 /5 5 ― ― ― 池山避難小屋8 : 0 0 ― ― ― 大地獄、小地獄通過終了1 0 :0 0 / 1 0 ― ― ― 空木避難小屋1 2 : 0 0

8 / 1 6  晴れ、曇り

 今日は荷物が軽い。昨日の雨はうそのようだ。空木岳が近くなると、八ツケ岳、南アが雲海に浮かんでバッチリ見える。始めはわからなかったが、塩見の後ろに富士山も見える。空木山頂でもまた展望を楽しむ。御岳、南駒が雲海に浮かんですばらしい。これから先しばらくは痩せたザラザラの急斜面で、転びそうなところだ。南駒との中間点のピークからは南駒が間近に見え、下の擂鉢窪避難小屋もよく見える。

 避難小屋がよく見えたせいか、ピークからはルートを間違えて引き返す。朝露のせいで靴がグチョグチョになっており、南駒では靴を脱いで休憩する。越百山ははるかに遠いので、仙涯嶺まで行くことにする。もうかんかん照りで暑い。クサリ、岩場があり汗だくだくだ。

 仙涯嶺まで来たのはいいが、来た道をそのまま戻るのはまた大変だ。帰りは2 回ルートを間違いそうになり、悩んだ。南駒ではすでに空木岳の西には少し黒い雲があり、雷鳴ったらどうしようという不安があった。なんとか3 時前には空木岳に無事到着し、空木避難小屋に帰る途中で水を汲む。

 空木避難小屋近くになると、ヘリが空木避難小屋辺りで何かをしていたが見えなくてわからなかった。空木避難小屋に着いて聞いてみると、捻挫をして歩けない人が救助されたとのことであった。

 今日は計6 人もの人が空木避難小屋に泊った。

空木避難小屋6 : 1 0 ― ― ― 空木岳7 : 1 5 / 2 5 ― ― ― ピーク8 : 0 0 /1 0 ― ― ― 南駒ケ岳9 : 1 5 / 4 5 ― ― ― 仙涯嶺1 0 : 4 5 / 1 1 : 1 5 ―― ― 南駒ケ岳1 2 : 4 0 / 4 5 ― ― ― ピーク1 : 2 0 / 3 0 ― ― ― 空木岳2 : 4 0 / 5 0 ― ― ― 空木避難小屋4 : 0 0

8 / 1 7  晴れ、曇り、雷雨、雨

 今日も空木岳が近くなると、八ツケ岳、南ア、富士山がバッチリ見える。残念ながら空木山頂ではもうその展望は雲で見えなかった。檜尾岳はそれらしく確認できたが、たくさんのピークを超えることがよくわかった。のんびりしている暇もなく、先を急ぐ。山頂からはすぐに難所の連続だ。ちょっと荷物が重すぎる感じだ。

 最初のクサリが無いところが一番少し冷や冷やし、慎重に進む。南駒はすでに雲に半分入っているのを見ながら下る。木曽殿山荘では丁度小屋のおじさんが掃き掃除をしていたので、挨拶して、「雲の発生が早いですが、今日は雷鳴りますかね。」と尋ねると、自信を持って「鳴る」と答えた。

 空木岳からの下りで見えた東川岳の登りを終えて、こまめに休息をとる。アップダウンの繰り返しを突破していく。熊沢岳を過ぎると反対側から来る人にかなり会うようになった。途中垂直のハシゴになっている場所を下る前では、5 人位のパーティを待つ。しばらくすると、1 1 時半に空木岳方面で最初の雷が鳴った。1 2 時半には木曽の御岳、木曽駒方面でも鳴りだした。

 なんとか檜尾岳に到着し、避難小屋に泊ることにした。( 計6 人泊った)

 荷物を整理して水汲みに出ようとしたら、ついに雨が降ってきたので水汲みは後回しとした。結局4 時前にまだ雷が少し鳴っているときに水を汲みにいった。

★ 水場は5 分位登山道を下って、さらに分かれて少し下る。( 水場の標識あり) あまり水量は無いので、水を貯めるのに時間がかかる。

空木避難小屋5 : 4 0 ― ― ― 空木岳7 : 0 5 / 1 5 ― ― ― 木曽殿乗越( 山荘) 8 : 2 0 / 3 0 ― ― ― 熊沢岳1 1 : 0 0 ― ― ― ピーク1 2 : 0 0 ― ― ― 檜尾岳1 2 : 4 5 ― ― ― 檜尾避難小屋1 : 0 0

8 / 1 8  曇り、霧、雷雨、雨

 最初は、今日の予定は木曽駒まで行ってロープウェイで下るつもりであったのと、岩が濡れているので少しゆっくり出発した。稜線に出て宝剣に向かって下っていくとだんだんルートが不明瞭になり、ついにヤブコギになった。戻るべきか迷ったが進む。

 悪戦苦闘してなんとか登山道に戻る。少し進むと再度本当のルートに出た。これでやれやれ。逆コースでは迷わないと思った。ピークを2つ超えるころになると逆から団体が来て、さっき休憩したばかりだがまた休憩になる。千丈敷分岐手前のピークまで来ると、ときおり雲の中から宝剣が顔を出す。隣の稜線の三の沢岳は宝剣がほとんど雲の中にあるためか立派に見える。

 千丈敷分岐からは人が多く鎖場の連続なので、すれ違いの場所に配慮が必要だ。その割にはスムーズに宝剣に到着したと思う。宝剣岳からは何も見えない。いつ雨が降ってきてもおかしくない感じなので、先を急ぐ。まだ鎖場が続く。宝剣山荘が近づくと暗い雲から脱出した。ロープウェイで降りるのなら、ここにザックを置いてサブザックで木曽駒往復であるが、あまり天気がよろしくないので全部背負って木曽駒に向かう。

 中ノ岳で行動食を食べてかなり下る。そこは、計画では昨日の天場であるが、とても昨日は来られなかったと思った。檜尾避難小屋に泊ってよかったと思う。そんなことを思いながらかなり人が多い中を木曽駒に登る。山頂に着いたときは宝剣は一時見えたが、宝剣は雲の中になった。ここ木曽駒は雲から出ている。さて、ここからどうしようかと考えると、戻る気はしないので先に進む。分岐が2 回あり、戻るルートが2 回あったが、迷った末先に進む。

 今日も1 2 時半ごろ宝剣方面で雷が鳴った。将棋頭山に近づくころには木曽駒も雲の中になった。まだ、将棋頭山周辺だけは晴れている。運がいいということなのだろう。時間の問題なのは明らかだ。いつ近くで雷が鳴って、雨が降るかわからい状況になってきたので、伊那スキー場へ下るのは止める。( 割となだらかな広い稜線を行くので、雷に打たれる可能性が高いし、途中に小屋が無いから。) 桂小場に向かう。ずっと晴れれば今日下山できるし、雨になれば途中の避難小屋に泊ればいい。

 西駒山荘直下の水場で水を1 リットル汲んで元気を取り戻して出発。1 0 分位下るとついに雷が鳴った。南アの仙丈岳方面と前方でも鳴っている。どんどん高度を下げ、だんだん樹林帯が濃くなってきているので雷の危険性は高くはないが、いい感じはしない。コースタイムでは避難小屋まで1 時間。水場から4 5 分位下ったとき雨が激しく降ってきたので雨具を着ける。雷はそう遠くないところで鳴っている。そろそろ避難小屋に着くかと予想していたが、なかなか着かず1 時間半も避難小屋までかかった。

 1 0 年位前にこの避難小屋に泊ったことがある。あまりきれいではないが、十分使えて本当に助かった。ここの水場は「裏の先とその奥にある」と標識がある。以前、「その奥」まで行って水を汲んだ記憶があるが、現在は「裏の先」までは行けるが、「裏の先からその奥」へはものすごいヤブコギで行けない。「裏の先」では水は無く、戻ってきた。トータルの手持ちの水の量は1 . 7 リットル。まあ、なんとかなる量だ。西駒山荘直下の水場で水を1 リットル汲んでよかった。( もっと汲んでおけばよかった。)

檜尾避難小屋6 : 2 5 ― ― ― 檜尾岳直下( 分岐) 6 : 5 0 ― ― ― ピーク8 : 2 0 ― ― ― 千丈敷分岐手前のピーク9 : 3 0 / 4 5 ― ― ― 宝剣岳10 : 4 0 / 4 5 ― ― ― 中ノ岳1 1 : 1 0 / 2 0 ― ― ― 木曽駒岳1 1 : 5 0 / 12 : 0 0 ― ― ― ― ― 将棋頭山1 : 3 0 ― ― ― 西駒山荘水場1 : 4 5 / 5 0― 大樽避難小屋3 : 2 0

8 月1 9 日 曇り 

 今日は下山だけだが、どこからタクシーに乗れるかわからないので早めに出発した。途中権兵衛峠へのルートと横山へのルートを分けるが、どちらも深いヤブコギで道があるとは言えないほどだ。分岐を過ぎるとまもなく水場となり、ホットする。水場の手前か後かは忘れたが、途中に落雷による碑があった。樹林帯の中は安全地帯とは言えないことを示している。昨日、危なかったということだ。運が良かったということのようだ。

 桂小場から登ってくる人は結構多かった。桂小場から林道を下って、発電所の所にある小黒キャンプ場からタクシーに乗れた。

 伊那市駅に着くと丁度電車が出発するところで、次の電車は1 時間待ちとなりついていなかった。

大樽避難小屋5 : 2 0 ― ― ― 水場6 : 0 5 ― ― 桂小場7 : 0 5

写真


(17日 空木岳山頂 宝剣バック)


(18日 宝剣に向かう途中に遭遇した猿)


(御嶽)


(仙涯嶺)

(南駒ケ岳)


(宝剣、木曽駒)


(宝剣)


(遥かに北岳、間ノ岳、農鳥岳、塩見岳を望む)


(木曽駒ヶ岳山頂、ガスの中)


(横尾から荒川(悪沢と中岳)、前岳、赤石、聖)


(横尾から北岳、間ノ岳、農鳥岳、富士山を遥かに望む)

(武部 記)

 


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