Last Update : 2013/11/10 戻る

北穂高岳〜涸沢岳

2013年9月13日(金)〜15日(日)

菅澤秀秋、ほか会員外7名  

9/13(金)

松本IC=沢渡第三駐車場6:40=上高地7:30―徳沢―横尾―14:00涸沢ヒュッテ(泊)

東京を早立ちし、今年新しくできた沢渡第三駐車場に向った。第二駐車場(足湯公園)の手前に位置していて、一般用駐車場からトンネルをくぐり、一段高いところにバスターミナルとタクシー発着場がある。

先行したSB、MDさんを除く6名でタクシーに分乗、上高地に向った。一台4000円だからバスと同じだ。

天気もよいのでパノラマコースを屏風のコルへ出て、展望台から穂高の山なみを眺めようということになった。

徳沢から新村橋を渡り梓川右岸の治山運搬路を進んだが、奥又白谷への分岐を見落として、石の積み重なる河原に出てしまった。引き返して作業用の仮橋を渡り水流の少ないところを渡渉、左岸に出て横尾に向う。あとで考えると左への分岐あたりに車が停めてあり、話に夢中になっていたので見落としたようだ。

それでも予定の時刻に涸沢ヒュッテ到着。松本在住のMD氏の手配で木の香も新しい新築の8人用個室に落ち着くことができた。以前はこの部屋の手前に、某皇族の宿泊のために作った豪華な個室があったが今は冷凍庫置き場になっていた。

久しぶりの再会となったSB、MDさんを交え、テラスでゆったりと懇談。担ぎ上げた日本酒はあっという間に無くなってしまった。

9/14(土)
涸沢ヒュッテ6:10―9:10北穂高岳9:30―11:00最低コル11:10―12:30涸沢岳―13:00穂高岳山荘(泊)

5時からの朝食を一番で済ませ、膝を痛めたSBさん、初孫が生まれて下山するMDさんと別れ北穂へ向う。ヒュッテから涸沢小屋に向い、小屋脇からはガレ場をジグザグに登っていく。潅木帯からハイマツ帯になると、やがて50mほどのクサリ場となる。クサリ場から北穂の南稜に出たところで休憩。前穂北尾根が正面に見える。さらに急斜面を登るとテント場があり、ここで合宿をした昔を思い出した。松濤岩を巻いて北穂高岳北峰山頂に到着。

快晴、無風の山頂では大展望を楽しんだ。見える山は全部見えたという感じである。

ヘルメットの紐を引き締め、涸沢岳までの岩稜歩きをスタートする。分岐から北穂南峰を過ぎ、ドームの先で滝谷側に回り込み、クサリを下って稜線に出る。滝谷を覗くと蒲田川との合流地点まで見えて、高度感がすごい。最低コルに着く頃にはMK氏がバテ始めた。北穂までは元気だったのでどうやら岩場の緊張で精神的にバテたようだ。最低コルからの涸沢槍は滝谷側からD沢のコルに下る。コルからは涸沢側へ回り込んで、最後は垂直に近い岩場をクサリで攀じ登ると涸沢岳西尾根合流点の稜線に出た。最低コルからは新しいクサリがそれこそ数珠繋ぎで張られていた。

予定を大分過ぎて涸沢岳山頂に着いたが、今日は時間がたっぷりあるので気にならない。涸沢岳は槍・穂高連峰の中では地味な存在だが標高は3110mあり、北穂や前穂より高い。

穂高岳山荘には連休前なのに大勢の登山者が憩っている。受付で「今日は混雑するので布団は二人で一枚」と言われてガッカリ。

明日の天気が心配なので今日中に奥穂だけでも往復しておくかと提案したら、奥穂に登ったことのないMKさんが「バテたから今日はもういい」と言うので山荘前のテラスでまったりと時を過ごした。涸沢側から吹き上げるガスにブロッケンが現れ、周囲が「オオー!」とどよめいた。山荘は開設90周年を迎え、記念の小冊子を配っていた。幸いなことに混雑はそれほどでもなく、6人用個室でゆっくり休むことができた。台風18号の接近をテレビが報じている。

9/15(日)

穂高岳山荘6:05−8:00涸沢ヒュッテ−13:00上高地=沢渡第三駐車場14:00=松本IC=帰京

夜半に外を覗いてみると風雨が激しい。朝食時には小降りとなったが風は強い。重太郎新道の下りが懸念されたので、予定の前穂行きは止めて涸沢に下山した。上高地まで雨は降り続き、気温も高かったので汗と雨でグショヌレになってしまう。沢渡第二駐車場の足湯で全身を洗ってさっぱりし、新島々で旨いそばを食べて帰途についた。

(菅澤 記)

 


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