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石尊山 (浅間山南方)

平成26年1月1日

参加者:U(単独) 

天気:曇一時雪

 例年通りの元旦登山は2年連続で温暖な静岡県だったのを、今年はスノーシューを試したいので、新幹線利用でアクセスが手軽な、浅間山裾野の小突起のような石尊山を選んだ。

始発の新幹線を軽井沢で下車し、しなの鉄道に乗り換え信濃追分駅に8時頃到着。駅から雪の全くない道路を旧中山道・追分宿へ約2.5q。本陣跡を右折すれば、石尊山へは一本道である。標高約1,100mから登山道になって、次第に積雪が増え始め、濁川を橋で越えた。この近くにある滝を赤滝と名付け、やがて通る池は血の池と名付けているけれど、私には濃い山吹色に見えた。ともかく、非常に気色悪い川である。

この辺りでは積雪30-40p程度。この山はそこそこ登山者があるので、トレースはしっかりしている。登山口から殆ど均等な緩い傾斜なので、ここまで布のジョギングシューズで走って登ってきた人もいた。足は凍えたろうが。

川を越えると石尊山への最後の詰めで、傾斜はきつくなり積雪も数十p程になった。靴が雪に埋もれたので、いよいよスノーシューを試す機会到来。ところが、先刻ゆったり歩いていた先行の単独行者を追い越したら、彼が猛チャージをかけて追い上げてきている。山頂はあとわずかな距離。スノーシューに履き替えている余裕がなかった。

山頂は小雪が舞っていて、残念ながら浅間は7合目から上部は雲の中であった。うっすらと見える佐久平の眺めで我慢して、いよいよスノーシューを装着して往路を戻った。急坂で滑り出すと止められない。両手ストックで踏ん張った。モンベルで一番安いスノーシューは(といっても2万円近い値)、靴の下の部分に五つ刃がついているが、フレームに刃は全くない。より軽い物が欲しかった上、これで急峻な雪稜を登る気はなかった。それでも緩い下り坂になると、上手くスライドさせスピードを上げて、標高1,200m位まで下った。

追分宿の手前で左に別荘が林立する自動車道に進路を変えて、星野温泉を目指した。殆どの別荘には人の気配がない。冬に来る所ではないのだろう。この8q以上で1時間半の道のりは辛かった。荷が重い。スノーシューなどの雪山装備。雪崩になる程の積雪はないのだから、ビーコンなど持ってくる必要なかった。そして重い革製登山靴。この日は20q近く歩いたので、星野温泉で体重計に乗ったときは嬉しかった。師走に宴会ばかりで増加した体重を2s解消できた。 星野温泉のレストランは大混雑でも、温泉はロッカーががら空きなほど閑散としていて、ゆったり入浴できた。入浴に1,200円はやや高いけれど、軽井沢駅まで無料送迎バスに乗せてくれるので満足であった。

バスは軽井沢駅のプリンス側に到着。下車すると十数年前とは大きく様変わりしていたのに驚いた。スポーツ用品店などとそれに併設する飲食店のアウトレットが、中国・タイ等の外人観光客で大賑わいだ。買い物した大きな袋を二つ手にしている人も多い。今回は何故か、朝食を済ませてから飲食物を欲しいという気が起きず、一切口にしていなかったことを思い出し、急激に空腹になったけれど、「アウトレットの飲食店に美味いもの無し。」という格言を思い出し、駅の反対側に食堂が何件かあったことを思い出した。そう言えば駅舎も随分変わってしまった。新しくて綺麗に整備されているけれども、無機質で安っぽい印象を受けた。歴史的避暑地の駅舎としては、あまりにも淋しくはないだろうか?

反対側へと駅舎の階段を下りると、果たして1階は土産物屋で2階に食堂という典型的な観光地の建物が2軒あった。小雪の舞う駅前通りに人影はないのが、アウトレットとは見事に対照的である。その1軒に入ると、食事時ではないにしても客は誰もいなかった。でも静かなのもいいものだ。オデンと天麩羅蕎麦にビールで、指定した新幹線を待った。

信濃追分駅8:15−追分宿本陣跡(登山口の表示)8:40−登山道9:20−濁川を渡る9:40−血の池9:55−10:25石尊山10:45−血の池11:05−濁川を渡る11:15−登山道終了12:15−13:45星野温泉

(報告:U)



石尊山山頂から浅間山を望む

 


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