Last Update : 2014/03/28 戻る

白山、別山

2013.6.7〜9 

メンバー:武部(単独)

7日 曇り、雷、雨、曇り

市ノ瀬の先の禅定道登山口に車を止めて登りだす。車道まで20分かかり、さらに稜線までは急でなかなかしんどい。ここからはなだらかとなる。六万山、指尾山と超える。慶松平ではまだ雪があり、ルートがわかりにくいが迷わず進む。ほどなく別当分岐になった。

まだ1時だというのに殿ケ池避難小屋跡地手前で、三の峰、別山方面に雷が鳴り、ちょっと様子を見る。雷がこっちに進んでいたら室堂に登らず別当に下山となるのか。まいったな、と思っていた。幸いこちらには雷は近寄って来ない感じなので登ることにする。なにしろ稜線なので雷の餌食になりやすく、ヒヤヒヤものだ。殿ケ池避難小屋跡地は稜線上にあり、まるで雷さん当ててちょうだい、と言った感じのところにある。

雨具を着けたり、脱いだりしながら登る。まだ雷は鳴っているが、豪雨にならないだけましと思う。斜度が緩くなると積雪量が増え、しばらく進むと黒ボコ岩になった。今はもう雷は鳴っていない。少し進むと、この前Uターンしたゆるやかなピークがすぐそこにあった。

この辺は豪雪地帯で、ルートにある旗さおに従って室堂へと進む。室堂は雪に埋まっているという感じだ。小屋では、1人にマットと毛布4枚が割り当てられている。小屋はあと4人泊った。

市ノ瀬の先7:45(登山口)―――稜線8:45/9:00―――六万山9:05―――別当分岐12:20―――殿ケ池避難小屋跡地手前(雷が鳴る) 1:00/15(様子見)―――黒ボコ岩2:25/2:35―――室堂3:10

8日 晴れ、曇り

ほとんど空身で白山に登る。南竜からの登りとなる油坂には、まだベッタリ雪があることがわかる。山頂からはお池めぐりコースを行く。池はすべて雪におおわれている。大汝山に登ろうとして進むが、ブッシュで行き止まりになる。普通に戻ると大汝山方面との分岐になり、大汝山に登るかどうか迷ったが、先が長いのでパスし室堂に戻ることにした。この辺から登りになるが、クラストしているのでアイゼンを着ける。どこでも歩けるので、あっという間に室堂だ。

ここから南竜まで、どのコースをとろうかと考えたが、雪があるので雪渓コースを行くことにした。しかし、幅が非常に狭くなっていくので戻り、トンビ岩コースをとることにした。トンビ岩からは雪がベッタリで、靴底でスケートしながら下った。グリセードできるかなと思ったがほとんど滑らなかった。南竜は非常に雪が多く静まり返っている。油坂を目指す。夏道と異なり、しっかりしたスノーブリッジで沢を超えて油坂の斜面のそばに出る。近くで見ると夏道の油坂の斜面は、下部に雪がついていないことがわかった。つまり、雪が不安定の可能性があるので、アイゼンを着けて一つ隣の斜面から急な雪面を登り、かなり上でトラバースして本来の油坂の斜面に出るルートで登ることにした。雪は安定しておりどんどん登る。斜度が緩くなるとほっとする。一気に疲れが出たせいか、休み休み登る。本日のメインイベント終了。ここからは、いたるところで南側は崩れているところがある稜線で、夏道を行ったり雪の上を行ったり、疲れもあり結構時間がかかった。天気も怪しくなり、昨日のように雷が鳴らないか心配になる。ところどころルートがわかりにくいところがあり、時間を浪費しながらなんとか別山に到着。なかなか長かった。ここからは一気に雪がなくなる。一部雪がある程度だ。大分下ったところでかなりの雪があり、少し雪解け水を汲むことができた。別山を超えると天気は良くなり、三の峰からは別山が見えた。三の峰避難小屋はすぐそこであった。


三の峰避難小屋からの雲海

三の峰避難小屋にはたくさん(約10人)の人がいた。みんな「いとしろ」からの入山であった。そのうち4人のグループは白山へ、その他の人は別山往復であった。

三の峰避難小屋の東面は雪がベッタリであった。天気はどんどんよくなり、夕日がすごかった。

水については雪渓の下から汲んでいる人と、自分のように運んできた人がいた。

室堂4:30―――白山御前峰5:30/40―――コル6:30―――室堂6:50/7:50―――一旦登り返し―――トンビ岩9:00―――南竜9:20/30―――油坂下(アイゼン)―――10:30油坂上―――ピーク10:50/11:10(アイゼン外す)―――別山13:40/14:00―――三の峰16:10―――三の峰避難小屋 16:15

9日 晴れ

当初の計画では杉峠から下山であったが、あまり人が入っていないとの情報もあり、また別山に登り返すことにした。昨日、途中で少し水を汲んだのでぎりぎり水はなんとかなる感じだ。


バックは別山

2回目の別山は快晴。白山が良く見える。来てよかった。山頂では三の峰避難小屋に泊っていたグループの人たちとまた一緒になり、「いとしろ」方面の山について教えてもらった。白山も遠いが、「いとしろ」もまた遠い。地元の人が山スキーをしているエリアについても教えてもらった。


別山より白山、左は白山釈迦岳

みんなは今日いとしろまで戻るので、早々に下った。自分はしばらくここで白山を眺める。白山釈迦岳もよくわかる。

アイゼンがドロだらけなので、きれいにするためチブリ尾根の頭までアイゼンを付けることにする。チブリ尾根の頭でアイゼンを外ししばらく下ると、雪が出てきた。そのままツボ足で下るが、思ったより硬い。キックステップをまともにして下る。下から登ってくる人がいるので、ちょっと避けながら下る。丁寧にキックステップをしていられないので、グリセードで下る。グリセードするには重荷だ。なんとかこらえながら滑る。この急斜面を滑ってもまた次の斜面が出てきて、またグリセードをして下る。かなりグリセードができた。チブリ尾根避難小屋の手前でちょっとルートを外したが、なんとかもとに戻る。ルートを外したことで、もう1回グリセードができた。チブリ尾根避難小屋付近から別山を見上げると雪があり、来たルートがわかる。白山方面も良く見え、ゆっくりしてしまう。もう水はほとんどないので、雪をかじる。ここから10分程は雪の稜線を行き、そこからはもう夏道だ。どんどん下ってやっと水場に着いた。最後の水を飲み干してホットする。


チブリ尾根避難小屋からの別山

あとはゆっくり下る。

三の峰避難小屋 5:50―――三の峰6:00―――別山7:50/8:35――――アイゼン――チブリ尾根の頭 (アイゼン外す)9:00―――チブリ尾根避難小屋 10:20/40―――1260m 水場12:25/13:05(水場1分)―――1210mにも水場 ―――14:00 車道―――橋 14:20 ―――市ノ瀬14:30

(武部 記)

 


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