Last Update : 2015/05/25 戻る

納会・乗鞍岳(その1:チーム・タートルズの記録)

2015年5月24日 晴

チーム・タートルズ メンバー:Sa(TL),Ku,Ika,Fu,Chi,So (6名)

これは、納会参加者が15名となる大所帯のため、チームを2つ(ラビットとタートル)に分けたのであるが、そのチーム・タートルズの行動記録である。チーム・タートルズは、古参兵2人、中堅2人、新人2人の構成である。

8:40道路わきの入山路より入る。すぐ目前に雪の壁があった。当初、雪質から見てクトー(スキーアイゼン)不要と見たが、2名ほどキックターンの時バランスを崩し滑落した。上方の最後の急斜面のことを考えて急遽クトーを着けた。同時に、天候も晴れて気温も高いので、衣服調整も行った。

前記の壁を越えれば大雪渓下のトイレまでは、なだらかな登りである。順調に歩を進めて、例のトイレのところで、自動車路をシー・トラーゲンして越えた。

ここから、大雪渓中腹をへて、朝日岳への沢を登る。途中、2750m程から上は斜度がきつくなり、新人には苦しい所と思ったが、彼らもクトーをつけて着実にシール登高を行った。結局、剣ヶ峰と朝日岳を結ぶ稜線まで、シールで登りきった。

稜線にスキーをデポし、剣が峰に登った。天気が良く視界が効いて、360度の大展望を楽しんだ。予定の12:00丁度に登頂出来たのはたいしたものであった。

12:35いよいよ待ちに待ったスキー滑降である。我々は、頂上小屋直下のカール状の沢を滑った。途中、雪の切れ目を、シー・トラーゲンし登りの旭岳へ登った時の沢に滑り込んだ。しかし、このシー・トラーゲンした箇所は雪が解けたばかりで、ガレ場故石が固定されておらず、小規模の落石が頻発し、かなり怖かった。

標高2750m付近で、チーム・ラビット5名と合流し、滑降時の写真を写真班Tahさんに撮ってもらう撮影会をした後、位ヶ原山荘へ滑降した。13:19終了。

今回の雪は、車のワダチの様な雨の流れによりできた溝が大きくかつ多く滑るのに難儀した。私なんか、最大傾斜線にスキーを落し込む時もろにこの溝にスキーを取られてしまい、登りで消耗した脚力では制御不可能となり、転びまくった。足がつりそうになるほど疲れて位ヶ原山荘発13:30のバスになんとか間に合った次第である。

それでも、チーム・タートルズは登り、標高差214m/h程度の速度で登れたので、まあまあ良しとすべきと思う(残雪期は250m/hが標準)。また、古参兵の私は脚筋力の維持向上の必要性を痛感した次第である。

[教訓]
最初の壁で、2人が滑落した。大事には至らなかったが、山スキーの場合、『ストックを使った滑落停止』をシーズン初めに雪訓する必要があると感じた。

[トピックス]
Kuさんは、体調不良の為、残念ながら標高2750m付近で引き返すことになりましたが、その時休んでいると、ハイマツのなかからグルー・グルーとの声。見てみると衣替え中の雷鳥に出会ったそうです。(かなり夏服に近かったとか)

[反省]
今回のように本部と行動隊2隊ある場合、トランシーバが非常に有効なことがわかりました。私は、トランシーバの扱いが初めてだったので、皆さんにご迷惑をかけてしまいました。また、トランシーバをザックの背負い紐に取り付けるのがうまくゆかず、滑りの時転んだショックで落してしまうと大変と思い、下りではザックの雨蓋に入れてしまったため、滑降中に急斜面で呼び出された時、早急な対応ができませんでした。

[コースタイム]
位ヶ原山荘(2300m)8:40→2550m地点9:44/9:50→大雪渓下トイレ(2610m)10:00/10:10→稜線2950m11:25/11:30→剣ヶ峰頂上(3056m)11:55/12:10→稜線2980m地点よりドロップイン12:20/12:35→位ヶ原山荘13:19

以上 チーム・タートルズ TL Sa 記


稜線2950m地点より


剣ヶ峰頂上より


剣ヶ峰神社前


チーム・タートルズのトレース(赤:登り、青:滑降)


チーム・タートルズのトレース(赤:登り、青:滑降)

 


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