Last Update : 2015/10/10 戻る

祝瓶山−五味沢から往復

平成27年8月28日 天気:晴

梅原秀一(単独)

 27日、西吾妻山に登り、米坂線で小国に午後6時前に到着。駅前のビジネスホテルに素泊まり。予想していたより賑やかな町で、以前越前大野に泊まった時と異なり、何処で夕食にするか困ることは全然ない。

 翌朝、小国駅発7時「白い森交流センター・リフレ」行き町営バスに乗った。小国町は「白い森」を多用する。雪のブナ林のイメージで、観光による活性化を図っている。この晩は終点になっているリフレという施設に泊まるので、不要な荷物はここに預けた。

 前日と打って変わり青空が気持ち良く、意気揚々と林道を歩き始めたが、考えてみると、登山口まで起伏は僅かながらも、片道約10qある。昭文社の地図では往復5時間以上である。大抵の登山者は車で登山口まで入るだろう。

 幾つかの集落を過ぎ、舗装が未舗装となり道幅が狭くなって登山口に着いた。小さなトイレ付避難小屋(なのかな?)備え付け登山届に記入し、熊除け鈴を付け出発。

 まず吊橋。幅の細い板一枚の橋桁を両側のワイアをつかんで渡る。中央部は両ワイアの間隔が広く、片手しかつかめなくて怖かった。  暫く荒川沿いに進み、大朝日との分岐を祝瓶へと折れると、鈴振尾根の急激な登りで、効率よく高度を稼いだ。一ノ塔から樹林帯から灌木帯に変わり展望を期待していたが、次第に霧が濃くなって、何も見えない真っ白な祝瓶山頂だった。

 往路を戻り登山道の終盤、荒川に注ぐ枝沢に下りて給水。初めて野生の山椒魚に出会った。黒一色で体調約10pが数匹、ゆっくり泳いで(歩いて)いる。心和ませてくれる連中だが、こんなにだらけているので、桧枝岐で串焼きにされてしまうのだろう。

 さて長くて単調な林道歩きが残されている。こんなときは嫌だと思っては駄目で、温泉で汗を流してからのビールの美味さを思い浮かべるに限る。咲き始めたコスモスなどに気を紛らわせれば、畳み掛けるように速さが増して、1qを10分切るようなペースになって、早めにリフレに到着出来た。

 リフレは小国町営の、新しく綺麗な研修・宿泊施設である。数十人は泊まれそうな規模ではあるが、泊り客は私一人なので、老女性が1人で切り盛りしていた。温泉(人工的な)で汗を流してから広いツインの部屋でビール。夕食は山菜と茸の鍋で岩魚の骨酒。他に宿泊客がいないのは静かで落ち着きはするが、広い食堂でポツンと1人座っての夕食は淋しくなってきた。金曜日の晩とはいえ未だ夏休み期間。小国町も色々と努力しているのだろうけれど、地方の町の活性化というのは難しい。手詰まりになって他にどうしようもないのでお金をばら撒いて使わせても、歯車が回っていく訳ではない。ともあれ、今宵は7,500円+消費税で、十分楽しませて頂いた。翌日は本降りの雨であった。当初より午後3時に渋谷の祭り実行委員会があるので、寄り道は出来ない。天気にはまずまず恵まれた、この夏唯一の山旅であった。

[タイム]

白い森交流センター・リフレ8:05-樋倉橋8:30-徳網橋8:45-9:40登山口9:45-吊橋9:50-大朝日岳との分岐10:05-12:25一ノ塔12:30-11:50祝瓶山山頂11:55-一ノ塔12:25-大朝日岳との分岐13:30-吊橋13:45-登山口13:50-徳網橋14:50-樋倉橋15:00-白い森交流センター・リフレ15:25




記:梅原

 


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