Last Update : 2015/10/16 戻る

八峰キレット 扇沢〜鹿島槍ヶ岳〜八峰キレット ピストン2日間

2015年07月22日(水) 〜 2015年07月23日(木)

[メンバー]『のんのん』単独

[天候]

1日目 晴れのち雨

2日目 雨(ひっどい雨)

[タイム]

1日目
スタート地点01:51→01:58柏原新道登山口02:00→03:22駅見岬03:23→04:20水平岬→04:50富士見坂04:55→05:23種池山荘05:35→06:25爺ヶ岳南峰06:29→06:51爺ヶ岳中峰06:55→07:20爺ヶ岳北峰07:21→07:44冷乗越07:45→08:05冷池山荘08:11→09:19布引山09:20→10:24鹿島槍ヶ岳10:44→11:44鹿島槍ヶ岳北峰→12:42八峰キレット13:03→13:21八峰キレット小屋

2日目
八峰キレット小屋04:56→05:09八峰キレット05:17→06:17鹿島槍ヶ岳北峰→06:57鹿島槍ヶ岳07:01→07:35布引山→08:16冷池山荘08:17→08:41冷乗越08:42→09:17爺ヶ岳北峰09:18→09:39爺ヶ岳中峰→09:53爺ヶ岳南峰09:54→10:27種池山荘10:28→10:47富士見坂10:48→11:09水平岬→11:42駅見岬11:43→12:36柏原新道登山口

[感想/記録]

本来なら扇沢から五竜岳に抜けるコースで縦走予定でしたが、非情にもお天気は味方してくれず、キレット小屋から五竜岳を経由して遠見尾根からエスカルプラザにいき扇沢まで戻って来る時間が悪いことを考えて今回はキレット小屋から扇沢まで戻るコースをとることになりました。気持ちはあの吊尾根までの岩登りを今度はするのか!?と少々気持ちは落ちていましたが意外に上りの方が楽でした。

私自身あまり早く歩ける方ではなくコースタイム通りくらいのペースなのでたった2日しかない(年に数回しかないチャンス)自由の時間をどう楽しむかでやっぱり北アルプスを選択。


≪写真右:モルゲンなんとか≫

キレット小屋に泊まりたいという今回の目的を考えて計画したらコースタイム通りでも扇沢からキレット小屋まで10時間以上はかかるので疲れの時間も見込んで深夜出発です。2時に登山道に立った時先の暗闇、川の音、音というより轟音にビビりました。柏原新道は森の中を歩くため(当たり前)意外にも森が蒸してかなり体力を消耗してしまいました。怖いとかそういうのは全くありませんでした。歩かねばという気持ちのほうが勝っていたから。2時間ほどするとヘッドライトもいらなくなりきれいな針ノ木岳が姿をみせてくれます。登山道自体は危ない箇所は全くないので子供でも大丈夫です。

種池山荘までくると目の前に爺が岳が目の前に現れます。

爺が岳は歩きやすい道を50分弱くらい行くとすぐにつきます。この時期大町市内の中学生が種池山荘や冷池山荘に泊まって鹿島槍や爺が岳に登るという行事が連日あるようで多くの学生がいました。ただ一般登山者はちゃんと部屋がとれるということらしいので安心していけるかと思います。ただうるさいかも。


≪富士山見えました〜≫

爺が岳の南峰、中峰を踏んだらすぐに冷池山荘まで向かいます。この尾根道はずっと種池山荘から冷池山荘まで見えるのであそこまでだなという感覚があって少し近づくだけでモチベーション上がります。あとずーっと剣岳(たまたま虹がかかっていて素敵さ倍増)を見ることができるのでこの絶景も歩く価値、見る価値あります。

冷池山荘からは鹿島槍ヶ岳まで空身の元気な人なら1時半で行けるよという先行者の話を聞いていましたが、私の場合2時間10分ほどかかってしまいました(出発からすでに6時間経過)、朝から歩いていてそろそろ体力の限界を感じてきてしまってます。これまでこんなに長い時間を歩いたことがなかったので未知の世界に突入(大袈裟)です。眠いという感じではなく歩みがものすごく遅くなるのですが。


≪目の前に今日行く鹿島槍ヶ岳が。≫

それでもなんとか鹿島槍ヶ岳に登頂。時間は10時半くらいでしたが午後から天気が崩れるからというので人は早めに着いて帰って行ったところなのか誰もいませんでした。剣岳が真正面に見えて幸せな時間を過ごしてから今回の山行で一番しんどい岩場の下りにチャレンジです。南峰から北峰への下り道10メーターほどでいきなり道が崖でみえません。おののきまくり。いきなりこんなところ通れないよと半泣き気分ながらも足場を探しながら歩きます。南峰から北峰まで35分のコースタイムでしたが私は1時間もかかってしまいました。吊尾根という名前、納得です。でもまだ岩下りはキレット小屋まで続くので気は抜けません。ゆっくりゆっくり下りていき1時間半でキレット小屋到着です。八峰キレットを今回初めて通過したのですが、途中から雨に降られ絞れるくらい濡れた手袋、カッパで通過は大丈夫かと思ったのですが、しっかりとした鎖とはしごで手を離さなければ絶対に落ちないので安心して通れます。


≪本格的な岩下りが始まります。≫

連休明けの平日と場所柄お客さんは私を入れて7人でした。夕食はハンバーグ。山盛りキャベツにはちょっとびっくりしました。こんな崖っぷちにたってる建物から出る食事とは思えなくて。

歩いている間は行動食メインでおにぎりやパン、カロリーメイトもろくに食べられない体質でゼリーばっかりだと絶対にシャリバテしてしまいそうだったので温かい食事はとても美味しかったです。



このキレットという狭い崖になぜ小屋が建ったのかを小屋の方に聞いたところ、約27年前今の皇太子がここを通過するという話で急遽建てることが決まったと。宮内庁の一声なのかな?そういや久しく皇太子が山登ったというニュース聞きませんね。結局通ることが危ないからという理由で流れたという落ちには笑ってしまいました。

翌日は早立ちするつもりでパン弁当(常温保存できる牛乳一パック、飲むタイプのりんごゼリー、チーズ一つ、ハードパン2個、魚肉ソーセージ、長期保存可能なチョコマーブルパン一個、ジャム、これで1100円、山の上価格です)用意してもらったのですが、雨風ガスで五竜にいくのを時間の問題と時間への精神的な焦りを強く感じそうと判断し断念。晴れていたら良かったのですが今日中に東京に戻らないといけないので焦らないで行ける選択をしました。結果オーライです。また五竜と鹿島槍をつなぐルート必ず歩きます。

遭対協の方の一声で同じ方向に進む同年代のお兄さんと鹿島槍ヶ岳の南峰までご一緒していただくことになりました。心強いお供がいて精神的なところ凹まずに歩けました。南峰でお別れしてからはソロで黙々と歩きます。
帰り道すれ違った人は20人ほどでした、強者はいっぱいいます。帰りはまたまた薬師の湯に行き汗を流しすっきりさっぱりできました。ただ一日目2リッターのポカリを飲み干すほど汗をかいていたのと雨が靴下に染み込んでしまって足がめちゃくちゃ臭くなってました。カッパの下のズボンの裾を靴の中にいれず外に出したままにしていたせいで雨水がズボンの裾に染み込みそれが足がふやけた原因と初めて知りました。またグローブも雨仕様のものがないと雨の日は指先が冷たくなってしまうこと、いろいろ勉強になりました。

次もまた北アルプスに来たいなと思える二日間でした。

『のんのん』 記


≪人生初、コマクサに出会うことができました。
とっても小さなかわいいお花でした。癒され度120%≫

 


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