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東谷山

2016年2月7日(日) 小雪

[メンバー]L:菅澤 、M:田中秀さん、いっちー、ふくちゃん、川島さん  

車を下山予定地の貝掛バス停にデポしたのが朝食後になったため、出発が予定より1時間遅れとなった。

民宿街突き当たりの除雪終了点で板を付けて、小雪のちらつく中、中部北陸自然歩道をゆっくりと歩き出した。

昨夜の新雪が20cmほど積もっているが、うっすらとトレースが残っている。民宿街の消雪水で靴底が濡れたせいか、すぐダンゴになり、頻繁に落とさないとヒールアップ状態となって歩きにくかった。

二居峠の東屋はすっかり雪の上に出ていて、今年の小雪程度が知れた。今回で4回目だが、多いときは屋根が隠れるくらいの積雪があったので3m近く少ないだろう。

取り付いた尾根はヤブだらけだったが、送電鉄塔まではいつもと同じペースで到着した。ここから上の尾根はヤセていて、雪庇の張り出しはずいぶん小さい。ヤセ尾根上はうねっていて歩き難いので左側の潅木の中を登ったが、密生しているヤブを掻き分けながらの登行となった。はたして沢は滑れるのか不安になる。

1350m付近から傾斜が緩み尾根は広がって疎林帯となるが、ヤブからは開放されずまっすぐには登れない。ときおり雪は止んで明るくなったりする。10分ほど休んでいる間にペアのボーダーが追いついてきたので、ここからは彼らにラッセルをお願いした。

結果的に彼らとは因縁の仲となり、下山地点まで前後することになる。

三角点の山頂はガスで眺望はきかず、尾根に続く日白山も見えない。風のない山頂には彼らと私達だけだ。

「お先に行かせてもらいます。」と挨拶して下り始めた彼らに、余計なこととは思いながら「山頂から沢に入ると貝掛には降りられず、とんでもないところに出てしまうから西に200mほど戻ってから沢に入ったほうが良い」とアドバイスした。「ではトラバースして行きます。」と言って滑っていった。

30分ほど休憩の後、稜線のヤブを嫌って、ボーダーのトレースを追ってトラバース気味に西進して沢に入った。

沢の中には柔らかい新雪が50cmほど積もっていて、ヤブを避けてターンできるスペースを探しながら下っていった。いつも滑っている沢は北西に向かい、ブナが多い。いくら小雪とはいえこれほどヤブがあるとは思えなく、肝心のブナもあまりない。下部は開けて左に曲がるのだがその様子もない。北に向かっているのを確認して、入りこんではいけない沢を下っていることを確信した。

しかし深雪の急斜面を500mも登り返すには時間がかかり過ぎる。GPSで地形を確認してみると、水無川と合流する対岸に三俣に続く林道があることがわかったので、このまま下ることにした。滝もなさそうだ。下部で沢は割れ始め、先行していたボーダーはつぼ足で右手を高捲いたようだ。右岸をヘツリぎみに進んでいくと、高捲きから下りてきたボーダーと出会う。「まき込んですみません」と言われたが「自己責任ですから」と言うしかなかった。

左岸に渡った先で大堰堤に行く手をさえぎられた。すこし戻って水無川の沢床に降り、シールを貼って対岸を15mほど登ると林道に出た。20cmほど積もっている林道は傾斜がなく、三俣集落まで1時間30分の下りラッセルをボーダー達と交代で進む。

途中に不思議な形のモニュメントが立ち並ぶ場所に出た。よく見ると墓場だった。

みつまたロープウェー乗り場から田中さんとふくちゃんにタクシーで車回収に向かってもらっている間に、「遅くとも3時までには戻る」と伝えて出た清水屋旅館に下山連絡を入れた。

他人にアドバイスしながらこのていたらくで、支尾根をもうひとつ越さなければいけなかったのだ。目的の沢に入るにはトラバースではなく、稜線からと改めて肝に銘じます。メンバーにはご迷惑をかけてしまい反省です。

(菅澤 記)

[タイム]
二居集落除雪終了点(825m)8:35>>二居峠(1025m)9:15/9:20>>送電鉄塔下(1150m)9:50/10:00>>東谷山(1554m)11:45/12:15〜〜(北斜面滑走)〜〜水無川(820m)13:40/13:50>>三俣(630m)15:25/16:15


ルート図


09:04


二居峠 09:18


10:13


10:23


1395m付近 11:16


11:23

12:19


12:56


(写真:田中(秀)&川島、ルート図:田中(秀))

 


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