Last Update : 2016/04/07 戻る

斜里岳

2016年3月31日

L:田中秀和、M:野村勉

<コースタイム>  (>>>>は歩行、〜〜は滑走)

根北峠 6:28 >>>> 7:52 沢下降点(c800m)8:02 >>>> 8:13 パンケニワナイ川右俣沢芯(c785m)>>>> 9:02 c1000m >>>> 9:40 c1200m >>>> 10:251376mコル 11:00 〜〜 11:16 c1060m付近休憩 11:33 〜〜 11:47 沢芯離脱(c760m)〜〜 12:40 根北峠

 斜里町では朝方まで雨、国道244号線の根北峠(491m)では数pの積雪、気温−2℃、ガスが流れ天候は回復の兆し。歩き出して間もなく台地状の極緩やかな斜面の疎林に朝日が美しく射し込む。

 パンケニワナイ川右俣の下降点付近(800m)で漸く視界が開け、スキーに恰好な南斜里岳への尾根が見える。しかし、東斜里岳方面はガスに覆われたままだ。沢芯近くの斜面は、小枝からの雪氷の落下で小さなスノーボールが無数に散らされていた。両岸の斜面にはデブリやクラック、雪面の皺や大きな雪庇は無かった。数pの新雪の下は良く締まった雪であるが、念のため地形の罠となりそうな沢の合流部等は間を空けて歩いた。

 沢が浅くなる1,200m付近から濃いガスに視界が奪われ、稜線登り上げは予定の1,376mコルより30mばかり南斜里側になってしまった。この辺りは這松が露出している風の通り道、猛烈な風に負け直ぐに沢側に退避した。30分ほど待つも視界、風共に一向に好転する気配はなく、明日は長丁場が控えているので無理せず引き返すことにした。

 滑降準備中のミス、田中は片手袋を、野村はシール袋+チートシートを風に攫われてしまった。飛んだ方向が下りの沢筋であり、探しながら下ると運良く3点共にほぼ沢芯に落ちていたことから回収できた。風向、地形、積雪状況の産物で奇蹟に近い。

 c760m点で沢を離脱し台地に上がる。しかし、ここからは勾配が極端に緩くなり、また、今朝の雪が溶け出して糊のようにブレーキをかけるため全くスキーが滑らない。ワックスを塗り直しても効果は薄く歩くようにして峠の駐車スペースに戻った。

(記:田中秀和)




斜里岳トラック

写真:田中(秀)

 


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