Last Update : 2016/04/07 戻る

知円別岳

2016年4月1日

L:田中秀和、M:野村勉

(但し、札幌山の会;Ak、Ha、Mm、Mfの各氏、会員外Sa氏の5名が同行)

<コースタイム>  (>>>>は歩行、〜〜は滑走)

旧知円別小中学校(51m)6:21 >>>> 7:18 386mP 7:35 >>>> 8:24 638mP 8:37 >>>> 9:20 c845m 9:34 >>>> 10:10 c975m(モセミネ川右俣源頭)>>>>10:52 c1,215m 12:00 東岳(1,520m) 12:32 〜>> 12:59 c1,500m(山頂直下、靴アイゼン履き替え)13:12 >>>> 13:20 知円別岳(1,544m)13:28 >>>> 13:31c1,500m 13:40 〜〜 14:05 c755m(休憩) 14:10 〜〜 14:23 386mP 〜〜 14:45 旧知円別小中学校

 札幌組5人との混成パーティ(全体リーダー:Ha氏)。彼等は昨年5月初めに挑戦も時期が遅く、這松に行く手を阻まれ今回が再挑戦という。廃校となった学校敷地に車を置き、直ぐ裏手(西側)の広い緩やかな尾根に取り付く。15分ほど歩き、元は学校のゲレンデと思しきオープンバーンでキタキツネの歓迎を受ける。階段状に高さを増す広い疎林帯の尾根は全く山スキー向きである。これが森林限界(c900m付近)まで続くという。

 c850mを超える頃、雲海の上に出たようで、俄にガスが薄くなり視界が開けた。モセミネ川右俣源頭部のカール状の底から続く東岳東面の純白の山肌が見事である。時間的に楽な東岳を先ず目標にする。正面に見えるc1,000〜1,200mの雪壁を避けて南側の緩そうな箇所を、札幌組は靴アイゼンでシートラ、私達はクトーで登る。体調不良のAk氏、Sa氏はここから引き返す事となった。

 風弱く、視界良好、快晴状態の天気に自由行動とばかりにピッチを上げる。南西に知円別岳、サルシイ岳、羅臼岳が見え始めるが山頂は遠い。ウサギとカメでは30分近い差が付いた。山頂からは硫黄山の火口壁が見事で、その後ろがオホーツク海という絶景である。北側は雲海の中から知床岳が純白の頭を出し、やや右の洋上に国後の山々も見える。

 野村氏の到着を待ち、札幌組若手のMm夫妻と知円別岳に向かう。硫黄山の火口縁である稜線沿いに進み50分程で知円別岳に達した。頂上直下の雪壁30mばかりは靴アイゼン。

羅臼岳は近づいた分だけ迫力が増し、振り返れば先刻の東岳の火口壁が美しい。

 帰りは、登りの起点となったカール底を目指して、緩く広大な斜面を自由気ままに滑る。しかし、c1,100mからは雲海に突入となり、視界は10〜30m、トレースを見失いように辿るだけ、雪質も次第に重くなりクラスト面が引っかかり足に堪える。638mポイントと471mポイントの間で先行下山中のHa氏、野村氏と合流。この辺りからは雪はザラメ状となり楽に滑れた。

 駐車した学校から山頂まで標高差約1,500m、登り約7時間、下りは約1時間、正に山スキー向きの山であった。

(記:田中秀和)
   



知円別岳トラック





写真:田中(秀)

 


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