Last Update : 2016/04/18 戻る

奥日光/戦場ヶ原

2月5日 天気:快晴

赤沼から湯元

 東武の朝一番の特急とバスを乗り継ぐと、戦場ヶ原・赤沼下車は11時近くになる。それでもこの日の行程は短いので、のんびり身支度した。雪は例年より大幅に少ないそうだが、スノーシューには十分。雲一つない深い青空を背景にした男体山や太郎山を眺めながら、平日で登山者も疎らな真っ白な湿原にスノーシューをスイスイ滑らせた。湿原の上の青空は、殊更に大きく広く感じられた。

 湿原から林間に入り、川沿いの小さなアップダウンにこなすと間もなく湯滝。蕎麦でも食べようかと思っていたけれど平日は茶店も休業。滝の右側をこの日唯一急登、と言っても10分とかからなかったが、輸滝をすぐ傍から見られた。



 湯ノ湖畔に立った。右岸の遊歩道は雪不足のせいか閉鎖。左岸はスノーシューで遊歩道を歩けるのだが、山の斜面で日陰となり日光白根岳を眺めることが出来ない。迷わずスノーシューを外して右岸の車道を進んだ。少々自動車が煩わしかったけれども、こちらは陽当たり良く、白銀の白根山が見応えあった。二十歳代後半の12月、風雪と濃霧で山頂を踏んだかどうかは定かではない。もう一度トライしななくてはならない。

 湯元に到着。行動食に全く手をつけていないが、人里に来るとまともな昼食を欲してしまう。ここではスキー場のレストハウスしか営業していない。お決まりのカレーや麺類だけだろうから、バスで中禅寺温泉まで戻った。フリー切符なので、何回でも乗れる。   

中禅寺温泉で空腹を癒し(勿論ビールも)金谷ホテルへ。この路線は、冬でも便が多いので助かる。今回は割引の利く中禅寺湖の東武ホテルが改装中のため、以前から一度は、と思っていた中禅寺金谷ホテルにした。

東照宮の向かいの金谷ホテルは、日本最古のホテルとされる由緒ある、非常に評判の良いホテルだが、肩が凝りそうな気がする。一方中禅寺湖金谷ホテルは、バスで通過る度に、木立の中に落ち着いて佇む木造建築で一夜を過ごしたいと感じていた。

夕食はフレンチのコースである。宿泊客は疎らで(それ故、この時期が一番宿泊料金は安い)、この時間のレストランは私以外には男女の一組のみであった。40代後半と思しきカップルの弾んだ会話は夫婦のものではなく、1万円のワインを一本注文した。二人でボトル一本。かなりやるな。どうでも良いことなのに、「許せん!!」と思わず拳を握りしめた。ベッキーという人が厳しいバッシングを受けるのが分かる気がする。

美味しい料理でも、何となく落ち着かない夕食だった。気品ある老給仕が常に私の背後傍に控えていて、即座に私の要望に応えられるように見張っていたからだ。

[タイム]
 赤沼バス停11:05→12:45泉門池12:50→小田代橋13:00→13:20湯滝下13:25→13:35湯滝上(湯ノ湖)→14:00湯元バス停

2月6日 天気:晴時々曇

日光湯元温泉から山王峠直下往復

 爽やかな朝食だった。中禅寺湖を疎らな木立の向こうに眺め、窓際に置かれた台に、小鳥が飛来し餌を啄んでは飛び立つ。夜っぴて車を走らせ、車中で縮こまって仮眠をとり、御握りを頬張って夜が明け染めぬうちに出発なんていうのはもう嫌だ嫌だ!!

路線バスを湯ノ湖湖畔で下車(終点ひとつ手前のバス停)。温泉街の裏道から源泉へ。そこの源泉管理小屋から登山道が始まる。周辺は温泉の熱で雪が消えている。

 まずは小峠への登り。雪面から、かなり人が入っている様子が窺えた。スノーシューを取り出すと、プレートと外枠をとめているネジが一つ消失していた。細引きをそれぞれの穴に通して固定し出発。小峠を越え刈込湖へと下ったところで、細引きが摩擦で切れているのに気付いた。針金を持参するべきであった。この程度の山と油断してはいけない。再度細引きで固定し、あまり衝撃を与えないようペースを落とすことにした。

刈込湖と切込湖はかなりの部分水面が現れていた。涸沼は雪の下であったらしく、その位置を確認できなかった。山王峠への急な登りが始まるまでは林間の谷間を進むという、比較的単純な地形である。あとひと登りで山王峠というところで、ひとつ残ったネジが急斜面に耐えられるか不安を感じた。雪はそれ程深くはないけれど、スノーシュー片足だけでは少々厄介なことになりそうだ。天気が良く勿体ないけれど、引き返へした。

スノーシューのこの程度の修理は難しい作業とは思えないけれど、部品の調達など厄介であり、自らの不器用さを自覚しているので、会社に出入りしている業者に依頼した。

丁度良いサイズの部品を誂えてくれた。

[タイム]
登山口9:30→小峠9:45→9:55刈込湖→山王峠直下10:35→11:00刈込湖→刈込湖→小峠11:20→11:25登山口11:30→11:40湯元バス停

(記:梅原)

 


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