立 山 2016GW 山スキー湯治会の復活
メンバー:L.作野、瀬川、かえどん、藤田、YK(会員外)、KF(会員外) 月日:4月27日〜30日 久しぶりに立山に入った。今年はエルニーニョの影響が続き日本中が少雪で、ここ立山もその例にもれず、雪の大谷で13m(通常は19-20m程ある。)の表示があったとの事。 また、天候も不順で立山でも、27日夜から28日一杯雨となった。その雨の後は太平洋に低気圧が抜けると冬型、29日未明から寒気が入り風雪(20cm程の積雪か?)となった。 |
写真上:室堂にて雄山を望む。 写真右:黒部平ロープウエイから東一ノ越し、タンボ平を望む。 |
我々は大日如来の掌(浄土、雄山、大汝、富士の折立、真砂に囲まれた)で遊び、極楽と地獄を見た。 4月27日(入山、室堂センター裏で足慣らし) 11:30発のケーブルカーに乗車し、室堂に13:10位に着いた。待合室で行動食をとった後、支度をし、室堂センターの裏の展望台を目指し、足慣らしに行った。しかし、2:00PMごろは未だ青空もうっすらとあったが、2:30PMごろから雨が当たって来た。即、標高2500m付近で登高を中止し、滑降に移り、みくりが池温泉になだれこんだ。 [タイム] 室堂センター14:05→標高2500m14:40→みくりが池温泉15:25 ![]() (軌跡:青は登り、赤はスキー滑降) 4月28日(沈殿。雲上の温泉に4回(5時、10時、15時、21時)入り、読書、昼寝三昧。極楽・極楽) 昨日から降り出した雨は、夜中から本降りとなり、一日中降り続いた。「湯治会」面目躍如、温泉につかりまくる。合間に読書(五木寛之『燃える秋』:これがなかなか面白かった。主人公亜紀の心の人生航路、如何に生きるか)。疲れたら昼寝。 4月29日(国見岳を目指すが、ホワイトアウトの地獄をみる。) 低気圧が抜け西高東低の冬型になるとともに、寒気が降りてきて昨日の深夜から雨が雪に変わる。天気予報によると、午前中の降水確率は50%、午後30%との事。朝方は視界ゼロのガスのなか、小雪が舞っていた。登り1.5時間を見て、昼前には雲もガスも晴れると見込んで9:00出発。途中、ガスが切れ、晴れ間も見えて来た時もあったが、国見岳の鞍部手前に到達した時ホワイトアウト。しばし、様子見をしたが、ガスは晴れず、下山。歩行の3人組が前を行くときは辛うじて50mくらいはみられるが、それが行き過ぎると白魔の闇。雪面の凹凸も登りか下りかも判断できず、こけまくる。 ホワイトアウトの地獄を見た。悪雪にも悩まされ、ようやく室堂センターにたどり着く。 [タイム] みくりが池温泉9:07→展望台と国見岳の鞍部10:50/11:10→室堂センター11:45 翌日の国見岳(みくりが池温泉より) ![]() (軌跡:青は登り、赤はスキー滑降) 4月30日(午前は弩ピーカンのもと御山谷の少し重い新雪ノートラックを滑る極楽、11:30から一転空には雲がかかり気温急降下、午後はアイスバーンと『薄皮まんじゅうのあんこ状』悪雪地獄を味わう。) 一ノ越への登りはスキーシールを効かせて順調に登る。最後の斜面はクトウを装着。1.5時間で順当に登る。 一ノ越し手前から来し方を振り返る。 一ノ越しにて。(手前は御山谷ドロップ点、遠く笠岳、槍ヶ岳、穂高岳の雄姿) 一ノ越からのスキー滑降は快適そのもの、極楽・極楽。 大岩付近からの御山谷全景 大岩付近から鬼岳とそのカール 大岩で小休止後、登り返し。一の越直前で風が強くなり、かつ気温が下がるのを感じた。小屋で行動食を食べた後、キャタピラ道を目指すべく、山崎カール下部の快適斜面を目指し、ギルランデを繰り返すも、悪雪(アイスバーンと薄皮まんじゅうのあん状のMIXされた悪雪)に加え、雲にさえぎられた太陽光の加減か、雪面の凹凸が見えない、『のっぺらぼう』地獄を見る。今日のメインデッシュ(御山谷)は素晴らしかったが、このデザート(帰り)には私の足前では歯が立たず、膝にかなり負荷がかかり、膝の靭帯の疲れが激しかった。標高2500m位から当初の予定を変更し、登山道のポール目指し浄土沢のカール下部を斜滑降、横滑りで耐える。みくりが温泉近くで風雪となる。天候急変による遭難(富士の折立、真砂岳)があったのか、みくりが池温泉に着く直前、空をヘリが雄山方面に往復するのを目撃した。また。翌日の新聞では、蓮華岳(バックカントリースキー滑落)の遭難を報じていた。 [タイム] みくりが池温泉7:04→一ノ越8:40/9:05→大岩9:20/9:50→一ノ越11:15/12:15→みくりが池温泉12:45 ![]() (軌跡:青は登り、赤はスキー滑降) (記:作野) |