Last Update : 2016/10/16 戻る

入笠山

平成28年8月23日

メンバー:梅原単独

 5月の琵琶湖周辺の登山で無闇に下り坂を飛ばして以来、時折右膝に微かな違和感があった。7月末の会津駒では、屈伸の再、痛みはないものの僅かにひっかかる感触があった。8月初旬、ジョギングを始め3qで、いきなり右膝関節内側に激痛が走った。1年半前と同一の症状であった。医者が注射針で抜いた水はヤクルト3分の2本。これに血が混ざったりしていると痛風の恐れもあるそうだが、その点は問題なかった。その数日後サッカーで遊んでまた痛みだし、今度はヤクルト1.5本分の水を抜いた。前回は水を4回抜いてから大人しくしていたら1週間で自然に治ったので、今回も楽観していた。 ところが、その後水は溜まらなかったが痛みが一向に治まらない。運動を怠ると肥満に邁進する。せめてゴンドラで登れる高原で散策を。という経緯で入笠山を選んだ。

 我が家を自家用車で早朝出発し、ゴンドラすずらん山麓駅に8時過ぎに到着した。天気予報とは違いまずまずの好天気(この夏の天気予報は外ればかりだった)。9時丁度に山頂駅を降り、引きずる右足をストックで補い、よたよたゆっくり歩き始めた。

 まずは白い車百合の群生。そして入笠湿原に多種の高山植物。晴れているうちに山頂からの展望を楽しもうと、花々は後回しにしてまずは入笠山を目指した。湿原は標高1,734mで山頂は1,955m。30分かけて登っているうち上部は霧に覆われ始め、僅かな標高差で、残念ながら展望は得られなかった。

 膝がズキズキ痛む辛い下りで再度湿原へ。マツムシソウ・ヤナギラン・ウメバチソウ・アキノキリンソウ・エゾリンドウ等、これだけ多種の高山植物が華やいでいるのは、手厚く保護されているからだろう。

入笠湿原・エゾリンドウ


 11時に山頂駅に戻り、勿論ゴンドラで下山した。青空と入道雲を見ると、まだまだこの夏を楽しもうと、隣町長坂町の清春美術館へと車を走らせた。

 画廊経営・吉井長三氏が清春小学校の跡地に昭和50年に建てた小さな美術館は、その趣ある建物と周辺の牧歌的風景が魅力である。(桜が開花する時期は特におすすめです。桜並木と残雪の甲斐駒(別名南駒ケ岳・長野県人はそう呼んでいる)を背景にした素晴らしい眺めです)。東山魁夷・岸田劉生・武者小路実篤などの作品を鑑賞した。

 美術館を後にして、日本一の桃生産高を誇る御坂町の、毎年訪れる果樹園で桃と葡萄を購入。次第に黒い雲が増え、午後3時なのに夕方のようだ。中央高速・笹子トンネル手前の上り坂で沛然たる豪雨となった。車の様子がおかしい。アクセルを目一杯踏み込んでも70qまでしか時速が上がらないので、登坂車線に移った。1,300tのパワーのない古い車ではあるが、今までこんなことはなかった。私と同様、年を経て骸骨を乞うべき時が来たのかもしれない。

[記録]  
ゴンドラすずらん山頂駅9:00→(東ルート)→入笠湿原9:30→10:00入笠山山頂10:10→10:30入笠湿原→(西ルート)→11:00ゴンドラすずらん山頂駅
 梅原

 


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