Last Update : 2016/10/16 戻る

蔵王/地蔵山・熊野岳 ロープウェイを利用して

平成28年8月28日

メンバー:梅原単独

平成28年8月28日 天気:晴時々曇

 27日夜山形駅下車しビジネス・ホテルに宿泊。翌28日、路線バスで蔵王温泉へ。徒歩10分程で中央ロープウェイ山麓駅へ。ロープウェイを降りたのは9時。徒歩10秒で標高約1,350mの鳥兜山山頂に立った。雲が多いが晴れ間も見える。福島県より西は台風の影響であまり天気が良くないらしいが、ここ蔵王はまずまずの晴天である。

 南東に刈田岳を目指す。スキー場の中を歩いているので舗装路も多い。ザンゲ坂は急峻な登山道で、普段なら何のことはないはずが、ストックに頼り右足を引きずってヨタヨタと歩いているので、多くの登山者に抜かれ放題であった。傍らの高山植物に焦燥感を紛らわせた。

 ザンゲ坂を登り切ると、蔵王ロープウェイ地蔵山頂駅(鳥兜山へのロープウェイとは違う路線)で、駅前広場に石像の地蔵尊がある。説明書きを読むと、蔵王は江戸時代にも信仰の山として、多くの人々が登った山であることが分かった。

 地蔵山は東側をトラバースして越えた。歩く距離を減らしたいので、山頂には寄らなかった。ワサ小屋跡の鞍部へ下り熊野岳への登り。こちらも熊野岳東側の巻道を選んだ。刈田岳から引き返すときに、熊野岳山頂を踏もう。

 標高が上がると霧の中であった。稜線に立つと風が強く、霧に濡れ始めた。眼鏡が水滴で役に立たない。ひとまず熊野岳避難小屋に入った。これ以上進んでも視界は数十mもなく、面白くも何ともなさそうだ。引き返すことにした。

熊野岳・ワサ小屋跡間から地蔵岳を

 霧の中を熊野岳山頂へ。隣接して熊野神社があり、休憩小屋ともなっている。ロープウェイからここまで来る観光客も多い。ここでパトロール隊の老人二人に、祓川コースの下部は相当荒れている旨を知らせて頂いた。彼らの勧めに従い、祓川コース途中から観松平方面に向かい、リフトとロープウェイ利用に変更した。天元台の若女平コースが荒れているのと同様、山上まで交通手段が出来ると、その下の登山道は荒れてしまう。

 ワサ小屋跡鞍部へは、緩く広々とした気持ち良い尾根道だ。悪天で方向を見失う恐れがあるせいか、3mほどの高さのポールが約30mおきに並んでいる。

 ワサ小屋跡にワサの石像がある。ワサは三途の川にやって来た亡者から衣を剥ぐ山姥だそうだ。片膝たて不気味な笑みを浮かべた表情。芸術的価値がありそうな石像だ。

 ワサ小屋跡から西へ祓川コースに進路をとり、途中から観松平へのルートを選んだ。ルート変更した訳だが、この道は非常に楽しかった。2000qを旅すると言われている蝶・アサギマダラが、群れをなして登って来るのに出会えた。そしてイロハ沼と観松平では、エゾオヤマリンドウ・イワショウブ・クモマニガナなど、多種の高山植物を鑑賞出来た。

 蔵王温泉に午後2時頃到着。東北有数の温泉に来たのだからと、入浴することに。日帰り温泉施設は、選ぶのに迷うくらい多数ある。水風呂でたっぷり膝を冷やし、湯船にゆっくりと浸かってから、山形市のビジネス・ホテルに戻った。

翌日も台風がより近づいているが、同じように晴れ間の見える天気であった。当初は仙山線の面白山高原駅で下車して、南面白山と大東岳を越えて秋保温泉に至り、仙台までバスで。というプランを、足の状態からロング・コースは厳しいと判断し、蔵王連峰の端っこ・瀧山(リュウザン)に変更した。バス・ターミナルで蔵王温泉への切符を購入したところで、係員の電話の声を耳にした。ロープウェイが強風で運行休止。やむなく 切符代を払い戻して、真っ直ぐに帰京することにした。

[記録]  
蔵王中央ロープウェイとりかぶと駅/鳥兜山8:50−片貝沼分岐9:05−蔵王 ロープウェイ地蔵山頂駅9:50−ワサ小屋跡10:15−10:40熊野岳避難小屋 10:50−11:05熊野岳山頂/熊野神社11:10−ワサ小屋跡11:25−又兵衛平 12:45−12:50リフト
 梅原

 


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