Last Update : 2017/02/25 戻る

碓氷峠から鼻曲山往復

平成29年1月1日 天気:快晴

参加者 梅原(単独)

 元旦の登山は、スノーシューを雪上でスイスイ軽快に滑らせ登りたい。一昨年、浅間山裾野南面の小突起、・石尊山でスノーシューを大いに楽しめたので、同程度の標高である鼻曲でも役立つに違いないと思っていたが・・・

 始発の新幹線を軽井沢で下車。付近はスキー場以外に雪の欠片もなく、目指す碓氷峠から続く長野・群馬県境の黒っぽい山々を眺めてがっかり。スノーシューをコインロッカーに預け、タクシーで碓氷峠へ。ここまでは降雪があっても除雪されるそうである。

 熊野神社にお参りして横川方面に旧中山道の林道を僅かに下ると、鼻曲山への登山道の分岐である。森の中を枯葉を踏んで緩い登りで一の字山(ピークは判然としない)を過ぎ、標高1,419mピークを越えると、北面の斜面に斑状の雪が現れた。樹林が密で、周辺の山々の展望は殆ど得られない。森とその向こうの澄んだ青空を楽しむしかない。

 次の留夫山が近づくと、登山道は次第に笹薮に覆われ、短い距離だが完全に消えてしまい、青テープで再び登山道に復帰した。鼻曲山へは、霧積温泉から以外はあまり登られないのだろう。留夫山から鞍部への下りは2p程の降雪で、アイゼンを取り出すほどではなかったが、こけないように、ゆっくり慎重に下った。

 ここで鼻曲山が姿を現した。その形状が何故曲がった鼻なのか釈然としない。この山の詰めはかなりの急斜面で、雪が付いていたらアイゼンが必要だ。岩や笹を掴んで登頂。僅か西側に離れている小天狗というピークの方が展望を得られる。冠雪の浅間山や榛名山・赤城山と広大な関東平野。さらに黒っぽい八ヶ岳などが見渡せる。

 往路を戻った。霧積温泉や小瀬温泉に下山してもその後の林道が長く退屈だ。再び碓氷峠熊野神社に戻ると、朝は全く見かけなかった参拝客の列が100mにおよび、駐車を待つ車が三十台ほど連なっていた。

 帰路は徒歩で軽井沢駅へ。端の方が凍結している矢ケ崎川を見て寒さを感じた。人気のない別荘が現れショー記念礼拝堂を過ぎると旧軽井沢。今回も殆ど食糧に手を付けていないので著しい空腹。何か温かいものを食べたいと思った途端蕎麦屋が。ここ軽井沢ではそん所そこらの蕎麦屋ではない?洒落たレストラン風蕎麦屋で、天麩羅蕎麦と軽井沢地ビール生ジョッキ。元旦ということもあり、何の根拠も保証もない希望がフツフツと湧き上がるのであった。

 旧軽井沢は3割ほどの店舗が営業していたが、特に立ち寄りたい小売店はない。自分はあまり軽井沢にフィットしないようである。それでもお腹がくちくなり、強い日差しの温かさで、心地よい散歩が出来た。いつものゴアテックス軽登山靴ではなく、今回は久しぶりに厳冬期用革製登山靴を選んだため、その重さに足腰に重いダメージを受けていたが、疲れをすっかり忘れさせてくれた。

 今回、軽井沢周辺の山を選んだ大きな理由は、アウトレットである。薄手のコートが欲しかった。東京程度の寒さなら、優れた保温性下着が開発されている今、分厚いコートは不要だ。混雑している大きなアウトレットを隈なく回り、Dunhillのモス・グリーンに近い黒のトレンチコートを見つけ、「これだ!!」と喜んだ。ところが定価130,000円を98,000円。驚くほどの正価と期待していたほどの割引率ではなく、所持金額を大きく上回っていた。(この金額を所持していたとしたら、果たして購入していただろうか?相当悩んだではあろうが・・) 結局、何も買わずに帰路についた。

 鼻曲山は長野・群馬県境に位置し、藪と樹木で展望に乏しい西上州らしい山。天丸や角落と似た雰囲気である。雪に覆われても雪崩の心配をするほどの積雪はなく、山頂直下だけ気を付ければ、晩秋から冬に適している山である。軽井沢のアウトレットは、南大沢や木更津に比べると、高級な品物が多すぎるように思えた。  

コース・タイム
碓氷峠(熊野神社)8:00→登山口(中山道との分岐)8:05→9:35留夫山9:40→霧積温泉への分岐10:25→10:45鼻曲山11:00→霧積温泉への分岐10:15→留夫山12:00→登山口13:00→碓氷峠(熊野神社)13:05→13:30ショー記念礼拝堂(旧軽井沢)

榛名・赤城を望む



記:梅原

 


山スキー同志会のホームページへ