Last Update : 2018/05/03 戻る

蓮華温泉合宿 報告

日程】 2018 年 3 月 21 日(水)〜25 日(日)
【山域】 大渚山、蓮華温泉〜雪倉岳、〜五輪山、〜横前倉山〜北小谷
【メンバー】 L立田、Mおおちゃん
【行程】 →車なと゛、>>歩行、〜滑降

3/21
大草連890m 9:35 >>大渚山1566m 11:30-40 〜12:10 下山
 2月の北海道合宿に続く、5日間山スキー漬け合宿をおおちゃんと企画。
 当初、蓮華温泉4泊の予定だったが、3/21-22の天候が思わしくなく、3/21は天候が多少悪くても登れるだろうということでプレ蓮華として大渚山に変更。登り2時間、下り30分と実にコンパクトな山スキーであったが、存外、中身は濃かった。
 入山口に向かってちょうど除雪車が入っており、スタートは大草連の先、除雪作業中の際まで車で入れた。少し林道を行き、あとは樹林帯の登り、いい斜面が広がる。曇天雪模様だったが、登るに支障なし、最後は折角だからとピークまで上がるが、この山頂だけはひどい烈風が吹き荒れ、スキーの着脱にも一苦労だった。
 滑降はほどよい斜面が続き、結構楽しめた。
 山頂から反対側も滑れるということなので、そこを滑って登り返せばちょうどよい1日行程となるだろう、少々の悪天でも行動可能且つ気持ち良い斜面が続き、なかなかの好コースと感じた。
 また下山後立ち寄った小谷温泉山田旅館は風情ある温泉であり、ほっこりとした。
 午後は白馬のラッピー、パタゴニアでのウィンドウ・ショッピング(に留まらず、いろいろ購入してしまった)、イオンでの食料買い出し後、白馬エコーランドの素泊まり専用宿に投宿、夜は宿近くの店で美味なる成吉思汗を楽しむ。

3/22 雪、曇り
栂池自然園9:30 >> 天狗原11:10-40 〜 蓮華温泉13:10
 天候は雪、曇り。栂池ゴンドラ駅で樋渡さんと合流、3人でゴンドラに乗り込む。普段なら白馬大池から天狗の庭経由で蓮華温泉だが、天狗の庭からの大規模な雪崩跡があり、通過困難との蓮華温泉事前情報また天気がぱっとしないこともあり、大人しく振子沢経由で蓮華温泉に入った。
 下界は木曜平日であり、なんと宿泊者は我ら3名のみ、超快適貸切温泉宿であった。
 蓮華温泉は3/17からの営業開始だが、宿の人の話ではその週末は誰も雪倉岳まで達していないとのこと、今シーズン・ファースト・サミッター目指して意気が上がる。

3/23
蓮華温泉6:50 >> 瀬戸川1400m 7:50-8:00 >> 雪倉岳2611m 13:00-20 〜 蓮華温泉16:15
 昼前後からの天候回復が期待されるため、私としては珍しく宿の朝食を食べ、ゆっくり出発。瀬戸川を渡るところはすっかり雪に覆われていた。ノートレース、真っ白な雪面を登っていく。朝方の雪は止み、曇り、ガス、時々視界晴れるといった状況。
 上部に行くに従い視界は晴れるが、山頂ではガスに覆われ、風も強く、蓮華温泉からの今シーズン・ファースト・サミッター?の感動に浸る間も無く滑降開始。視界が十分ではない中、嫌な感じでのスタートだったが、ほどなく十分な視界が開き、雪倉岳ならではの広大なスケールを目と足で楽しみながらの滑降となる。概ねやや重い雪だがなんとか滑れる、ただ一部の斜面は真っ白で良いかなと入ると回転が極めて困難な重く硬く潜る雪質であり、みんな転倒しまくる。むしろ雪面が鱗状でシュカブラかと思わせるところの方がマイルドな雪面で滑りやすい。なんにしても雪倉の大斜面は素晴らしかった。

3/24 快晴
蓮華温泉3:55 〜 瀬戸川橋1137m 4:45-55 >> □白高地沢橋6:05-15 >> □五輪山2253m 10:10 >> □長栂山2267m 11:40-12:00 〜 瀬戸川橋13:55-14:05 >> □蓮華15:25
 栂池へと下山の樋渡さんとお別れし、二人で蓮華温泉を夜明け前に出発。兵馬の平への下りは堅雪の上にうっすら粉雪が積もり、最良のコンディション。暗闇の中に2つのヘッドライトの明かりが交錯し、幻想的な雰囲気が漂う味わい深い滑りをひととき楽しむ。
 瀬戸川の橋の前後にはしっかりしたトレースがあった。屈強なパーティーが栂海新道へと向かったのだろうか?
 さらに白高知沢に架かる橋を渡っていよいよ五輪山の登りである。最初こそ緩いがあとは一定の斜度で大斜面が五輪山頂まで続く。天気は快晴、快適この上ないコンディション。
 五輪山から長栂山へと足を延ばす。滑りだけを考えるなら五輪山までで十分なのだが、長栂山まで行くと20代に2度おこなった栂海新道山スキーの起点でもあり、感慨ひとしお、眼下には富山平野も見え、わざわざ行った甲斐ありだった。

帰りは五輪山南斜面を横切る、少々、薮っぽいが少しでも滑りを楽しむためにそれを厭わず、五輪高原へと続く大斜面へと廻り込む。
 五輪山からの滑降は一定斜度で大斜面がずっと続き、そのスケール感といい、素晴らしかった。
 瀬戸川橋から蓮華温泉はいつも辛く感じるのだが、この日はそうでもなかった。GOALは仙気の湯と定め、宿でビールを仕入れ、シール登高で向かう。今日一日の行程を振り返りながら浸かる露天風呂、飲み干すビールは最高だった。この日は宿も100人以上の山スキーヤーで大賑わい。

(ルート図)

3/25 快晴
蓮華温泉5:10発 >> 天狗原9:00-20 〜 唐松沢1645m 10:00-15 >> 横前倉山1907m 12:10-30 〜 590m 15:00 スキーを担ぐ >> 520m 15:15 林道に出てスキー履く 〜 490m 15:28 滑降終了、その後、北小谷へと下って行き、途中で呼んだタクシーに拾ってもらう。
 今日も快晴、朝日を浴び周囲の景色を楽しみながら天狗原に登る。天狗原から唐松沢への下りは3箇所ほど雪が割れ、沢が出ていた。内2箇所は沢まで10m近く切り立った崖のような雪面をピンポイントでスタートを定め、斜滑降で素早く通過しなければならず、気持ちの良いものではなかった。
 横前倉山から標高差1400mにも及ぶ大滑降は素晴らしかった。雪質は上部はやや重パウダー、標高を下げるに連れ、ザラメとなるが終始滑りやすい雪だった。しかし地形は複雑、GPSにトラックを落としていても容易ではない。この日は地元精通者と思しきボーダー隊のあとを追うかたちだったため、大きくは迷いはしなかったものの、何箇所か自分たち判断でトレースから離れ、いずれも苦労を味わう羽目となった。また下部では薮混じり、最後は藪漕ぎしながら担いでの下りもあったりで、上部の沢の状況と合わせ、今回あたりがぎりぎり賞味期限だったのではないかと思う。
 このコースを存分に楽しめるのは天候、雪の状態をよく判断しての2月後半から3月最初ぐらいまでではないかと思う。是非、足並みの揃ったメンバーで再訪を果たしたい。
(立田 記)

(写真:横前倉山からの下り)

(ルート図)

 


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