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谷川岳

                                                                                                                              武部

 

2019.5月4日() 晴、曇

 4月下旬の至仏山の雪の状況だと、まだ雪はたくさんありそうなので巻機山に行くつもりであった。しかし、巻機山の稜線は思いのほか雪が少なく、とても山スキーができるとは思えなかったので、急きょ谷川岳に変更した。谷川岳なら大丈夫という保証は全くない!ロープウェイ乗り場に、県警の人が登山指導を出していたので、西黒沢と熊穴沢の状況を聞いてみたが、答えは引き出せなかった。昨日の稜線の写真を見せてくれたが、どうもかなり雪はなくなっている感じだ。「スキーできるのは、山頂周辺だけかも」と、言われた。ロープウェイから西黒沢を観察すると、西黒沢はロープウェイのすぐそばまで雪があり、最後の斜度がないところは雪が全幅に渡って無く、水が流れていた。水量は、徒渉できる感じだ。徒渉しない場合は、西黒沢の天神尾根側をヤブこぎすることになる。思ったよりも西黒沢の下部までしっかり雪があることがわかった。

今日は峠リフトは動いているが、シールで登りだす(この前至仏山に行った時、最後は登りで、シールを外していなかったため)。最初シールで登りだし、急になるとツボ足で登る。ヤセ尾根のところは、今回ロープが出ており、兼用靴ではなかなか厳しかった。熊穴沢避難小屋は雪から出ており、前回、4月14日に来たときは、小屋が完全に埋まっており、目印の鉄の棒がわかった程度なので、4月14日より、2m以上は雪が減った感じだ。この上の急な稜線は雪がほとんど無く、スキーは重荷になる。1700m位から再びシールで登る。

この前に比べ、山が黒くなった。今回は、下部でどうなるかわからないので、オキの耳へは行かないことにした。

 

・谷川岳トマの耳より、黒くなった上越国境稜線 左:爼くら、中央:オジカの頭、その右:万太郎山 その奥:仙の倉山 右:苗場山方面)

 

・西黒沢 かなり下部まで雪に埋まっている。稜線から熊穴沢と本谷(西黒沢)との合流付近のデブリがわかる。(赤枠)

 

トマの耳山頂は雪がなくなっている。山頂直下で滑走準備。山頂からの雪質は思ったよりよく、滑走は快適だ。1700m付近まではあっというまだ。ここから熊穴沢のコル上までは稜線を歩く。コル上から雪がつながっているところを選び、滑走準備。コルの少し上から熊穴沢に入ったが、沢は完全に埋まっており、水は出ていなかった。この時期としては、雪は緩いがまずまずの滑走を楽しむ。熊穴沢下部まではあっという間だ。さて、この先どうするか、デブリ地帯である。思い切って進むか・・・。「まだブロックが落ち切っていない」と判断し、登り返すことに決め、準備し、ツボ足で登りだす。すると、わずかに残っていたブロックがゴロゴロと丁度落ちてきた。行かなくて良かった、と思った。ブロックの規模は大きくなくても怪我にはなり、精神的には極めて緊張するので、時期が遅いときは無理のようだ。1時間かからないで、登り返せた。

 

・熊穴沢下部(本谷(西黒沢)合流付近)

 

登山道から10分もしないで、ヤセ尾根のロープにさしかかった。スキーをザックにセットし、準備OK。よく見ると、夏道がロープに行かずに、トラバースしており、そちらのコースにもトレースがあった。帰りは、このコースを辿り、ロープのコースを行かずにヤセ尾根を突破した。後は、休み休み戻る。

 

ロープウェイ上8:15―――1700m付近 10:25/40―――谷川岳(トマの耳)11:50/12:10―――トマの耳下12:30/35―――熊穴沢のコル上13:30―――熊穴沢のほぼ下13:45―――天神尾根登山道(ツボ足で登り返し)14:40―――ヤセ尾根(ロープ手前)14:50/15:00―――スキー場エリアのすぐ上15:30/45―――ロープウェイ上15:50


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