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ら・ねーじゅ No.
1976.5月号


巻機山                             
                     1976年4月10日〜11日 

         メンバー:久保制一(Cl)・田中道子(SL)・伊藤庄一  

4月10日                                 
 上野を定刻通り出発。一泊だからと重さを気にしないで多量の食料を持ちよって 
しまう。「雪で停滞しなければならなくなるかも知れないからね・・・・」と互い 
に認め合いながら食料を分散する。最も気になる気象通報を聞こうとラジオをつけ 
たが山間部に入りオジャン。                         
 六日町でバスに乗り換える。しかし途中の沢口までしか行かず、不本意ながら下 
車。道端のフキノトウを摘みながら、アスファルトの上をチンタラリンと歩く。  
 白い山ははるかかなたである・・・・・・。                 
 昼食を食べて清水行きのバスを待って、やっと清水部落に到着。さっそく足と荷 
物ごしらえをして出発。さわやかな春風、白い雪、ついつい調子が出てオーバース 
ピード、コリャー暑いなー。                         
 あちこちの斜面で滑っているのが見える。オー、ヤットルノー。ついでにお空の 
機嫌はと見れば、巻雲が出て、太陽に傘がかぶっている。これは明日は必ず雪だろ 
うなあ。幕営地を清水部落の近くにするか、イドの壁を登った林の中にするか判断 
に迷う。とにかく行こうということになり、壁を直登する。結構なアルバイトであっ
た。                                    
 壁を登れきった林ので半雪洞のツェルトをはる。今夜の献立はトン汁と鳥釜飯。 
西の空はきれいな夕焼け、頭上には上弦の月、ワインで乾杯して夕食を食べる。オ 
イチイナー。食後雪でお湯を作つくりながら満天の星をながめてロマンチックな気 
分にひたる。つい歌も出てこようというもの・・・・・。しかし、こんなに星がき 
れいなのに、明日は雨だなんて信じられない。・・・そんな不安がよぎる。    
 4時起床を確認して寝る。                         

4月11日                                 
 3:45起床。かなりの冷え込みである。東の稜線から明るくなってくる。この 
分だと好天気が望めそうだぞ。我々の予想は見事はずれ。でもうれしいね。朝食も 
早々に済ませ、荷物をデポして巻機山頂へ出発。山頂ではゆであずきで乾杯。   
 360度のながめがすばらしい。オーシーハイル。              
 北側は越後三山。東は至仏や、我が5月連休の目的地である平ケ岳。そして遠く 
に燧岳も見える。その間の平らな部分は尾瀬であろう。ほだかをみながら目を南に 
向けると大えぼし、朝日、笠などが真っ白く見え、そして谷川の大絶壁、七ツ小屋 
大源太、そしてそして手前に清水峠を望む、遠くには苗場も見える。この360度 
の大パノラマ、この眺めだけでも来てよかったと思う。             
 さて、スキーをつけていよいよ滑降。山頂付近は絶好の雪である。サッソウと斜 
滑降、高度を下げるに従い雪は重くなる。特に1100m近辺になるとやわらかく、
重く、転倒続出であった。とにかく天気に恵まれ、思う存分滑ってきました。   
 最後に現地で記入した正確なバス時刻表を記しておきます。          


コースタイム                               
4月10日 清水部落    13:15 井戸の壁 15:00        
      幕営地(壁の上)16:45                   
4月11日 幕営地      6:30 展望台   7:00        
      ニセ巻機     7:55 巻機山頂  9:00(9:30)  
      幕営地     10:50                   


ルート図                                    
             


                               電子化 遠山 


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