ら・ねーじゅ No.29
1978.6月号
白馬栂池−風吹尾根スキー縦走
(第四回全国ツァースキーリーダー研修会)
1978年3月31日、4月1日
メンバー CL:小林正人 SL:田中悌介
1班:遠藤悟・中川・矢口政武
2班:橋爪俊・矢野敏子・小林正人
3班:藤谷和正・小岩井かね子・田中悌介
4班:菅弥・橘木嘉苗・小林正明
橋爪俊 記
3月31日
夕方までに栂池山荘に集合。
4月1日
田中さん・伊藤碩志さんの見送りを受けてアルプス7号の比較的空いている列車で
7:40 村営栂池山荘を出発。快晴。白馬三山・五竜岳・鹿島槍ヶ岳の白い峰に
朝日が当たる。つぼ足で快適に天狗原まで登る。乗鞍岳が大きく大きく見える。
単独行の人がシールでジグを切って登っている。時間があればシュプールをつけた
い斜面だ。スキーをはき天狗原から北に向かい滑降開始。みんな最初は調子が出な
いようだ。4月に入ったというのにすばらしい新雪の斜面。指導標もはっきりして
いる。
千国揚から1944mの三角点があるピークまではゆるい登り。2班はスキー登行。
つぼ足の班もある。北に風吹岳と岩菅山のふたつのピーク。その間が風吹大池だ。
樹林の中を滑り、風吹天狗原(指導標No80〜84)に。右はクセエ沢を経て北小
谷駅に出る夏道・尾根。左(北)の白銀の稜線を行く。右下が風吹大池、白一色だ
が、池は思っていたより大きい。避難小屋は屋根だけ見える。左側には雪倉岳・朝
日岳の白い峰、この時(11:10)レンズ雲出現!。この天気も今日いっぱいか?
しかし上空はまだ一面青空、今日は心配なさそう。箙岳(1821m)からの滑降
は標高差300m、上部は急で、僕など少しばかりビビッてしまうが、素晴らしい
大斜面だ。風吹大池を出てからは指導標もなくなり、全員未知のコース。
蒲原山は広く、地図にてルート確認、北に向かい滑走。一難場山も広い山頂だ。
この付近は霧氷がいっぱい。白い花の下で大休止。また北に向かう。細い稜線、左
の尾根に入りすぎた。なるべく高度を下げないように沢をトラバースし、右側の尾
根に入る。1102mのピークの先で左の大きな斜面に入る。いまにも雪崩!雪崩!
あっちこっちにキレツが入っている。斜滑降キックターンで慎重に滑る。
808m地点、送電線が見える。もうすぐ宝生スキー場だ。雪質が悪くなってくる。
ベタベタだ。スキー場が見えてからがたいへん。樹林の急斜面をただ横滑りに専念
する。
4:10宝生スキー場着。西部劇でいうゴーストタウンに着いたみたい。だれも
いない。リフトも椅子がない。みんなの雪焼けした顔に、こぼれる笑顔。小林会長
がうまそうにタバコを吸う。白い煙がとても印象的だ。スキー場の中をトレインで
行く。急にスキーがうまくなったように感じられるから不思議である。
4:25板を担ぎダンブカーの通る狭い道を大糸線の平岩駅に向かう。
コースタイム
栂池山荘出発 7:40 天狗原 8:50/ 9:15
千国揚 10:00/10:15 風吹大池 11:05/11:30
1641m地点 12:05/12:45 一難場山 13:25
1400m地点 13:50/14:10 1102m地点14:40/15:05
808m地点 15:30/15:50 宝生スキー場 16:10/16:25
大糸線平岩駅着 16:40
ルート図
電子化 遠山