立山(雷鳥沢)
2020.11.21
【報告者】今村
【年月日】2020年11月21日
【山域、山名】立山室堂 雷鳥沢
【メンバー】L吉岡、M川島、山田、今村
【天候】晴れ
【コースタイム】12:20雷鳥荘前の斜面を滑走開始→13:00称名川、シールを付けて雷鳥沢を登坂開始→14:00 2455m付近の赤旗到着、シールを外し、滑る準備→14:30 滑走開始→14:45 ダウンヒルが終わり、シールを付け直して歩き始める → 15:10 称名川を渡渉→雷鳥荘前の斜面、滑った沢の右手の沢を登坂 → 15:40 雷鳥荘到着

初日GPSログ
【記録】
 2020年11月の下旬〜3連休は、同志会ではテント泊を含め総勢10名以上が立山室堂での初滑りを企画していたが、10日ほど前より季節外れの暖気と南風が日本を襲い、せっかくの積雪が見る見るうちに減っていくヤキモキした天候。はるばる行ってもスキーができない可能性が高まったためのキャンセルや、ご家庭の事情等によるキャンセルが重なり、最終的には4名のみが立山に向かうことになった。リーダー吉岡氏は滑る気満々の一方、残り3名は温泉&宴会ができれば御の字だと思っているかなりの温度差で11/21(金)早朝6時過ぎに扇沢無料駐車場に集合。
 空は黒っぽい暗い雲に覆われ、ミゾレが降っている。あまりテンションが上がらない天候だが、ポジティブに考えれば高所では降雪になっている可能性がある。装備の準備をしてスキー靴を履き、7時ごろからアルペンルート当日券の列に並び、8時30分発の始発切符を無事に入手し、アルペンルートへレッツゴー。
 アルペンルート途中で外に出られる機会は黒部ダムしか無いが、雪がチラついている割には生暖かい空気。やっぱり雪が溶けてしまっているか。。。不安が募る。
 長野県側からのアプローチでは、最後のトロリーバスから室堂ターミナルまで地下や屋内なので外に出るまで外の様子がわからない。雪が少ない黒い山々を覚悟して外に出たところ、青い空と白い斜面の驚きの光景が我々を待っていた!どうやら、下界では雨やみぞれだったのが高地では雪だったらしい。量は少ないが新雪がある!そして青空が美しい!早速出番無しも覚悟していたサングラスをザックから引っ張り出して装着し、スキーを担いで靴アイゼンを履いて雷鳥荘へGO。
 途中、腕章をつけて立派なカメラを持った男性に声をかけられた。富山新聞の記者が「三連休で賑わう立山室堂」的な写真を撮りたいので写真に入って欲しいとのこと。コロナが広がっている中、こんな浮かれた写真を撮られるのはリスクもありそうだが、サングラスをかけているので個人は特定されないだろうし、滅多にない機会なのでOKした。記念写真的な感じでなく、自然に歩いている感じでお願いしますとのことでぎこちなくもポーズをとり、写真を撮られた。その写真は無事に翌日の富山新聞一面に掲載されたが、GOTOトラベル制限へというトップ見出しの横に連休初日に賑わう県内観光地という記事の並びはなかなかシュールなものがある。

青空と白い雄山

さて11時過ぎに雷鳥荘到着。部屋は絶景の301号室と隣の302号室。早る気持ちを抑えながら半日ツアーの準備をし、12時過ぎに雷鳥荘前から出発することとした。
 当初は山崎カールを行けるところまで詰める計画であったが、さすがにここのところの少雪のせいかカール方面は岩やブッシュで黒々しており、あまり楽しめそうにない。一方で、目の前の雷鳥沢にはそれなりに雪がついているように見えるため、本日午後の行動は雷鳥沢に行き先を変更することにした。
 雷鳥荘前の斜面を見下ろすと、やっぱり岩や石があちこちに出ている。でも、慎重にゆっくり滑ればそれらを避けながらシュプールを描けそう。滑り出しはやや切り立っていて恐ろしい感じだが、そこを過ぎれば比較的スムーズな斜面になっている。なんとか行けそうだ。 
 いよいよ吉岡隊長からスタート!小さいながらもスプレーを上げながら楽しそうに滑り降りていった。
 次いで川島さんがGO!流石のスムーズな滑り。ぐんぐんと滑り降りていく。
 3番手は山田さん。靴のバックルを締めずに滑り出してしまったために斜面上部で軽く転倒してしまったが、靴を調整してからは流石の華麗な滑り。
 最後は今村。雷鳥荘前は強風が吹き付け、どうにも体勢が整わない。しばらくぶりのスキーなのでビビリ心もある。下の方で3名が待っているのが見えるのになかなか滑り出せなかったが、暫く待っていると風が息継ぎで弱まったので滑り始めることにした。
 雪質は思ったよりも良かった。少ないが軽い。ただ、やっぱり岩や石が怖い。避けたつもりでもガリッという音がする。とは言ってもやっぱり楽しい!!あっというまに滑り降り、4人でテント場を横切って称名川を渡り、シールとクトーを付けて登坂を開始した。
 既にいくつものパーティが雷鳥沢のかなり上部まで登っている模様。青空で見晴らしが良く、スキーで歩いているだけで楽しい。が、山田さんのテックビンディングの調子があまり良くなく、右足がすぐに外れてしまう。雪が詰まっているのか、金具の不具合なのかよくわからないが、何度も外れてしまう。今日は足慣らしなので、今日は無理をせず明日に備えてビンディングの調子を確認したり調整するために、早いうちに山田さんは引き返すことにした。
 その後、高度を上げ、赤旗のある2455m付近まで登ったところで今日はここまでにしようということとした。斜度が少し緩くなっており、風も弱くて滑走準備がしやすい。滑走ルートを相談しながらシールを外して滑走準備をした。 
 真下に滑るのも悪くないが、真砂側にトラバースしていくと滑れそうな沢がいくつもある。シールを外した場所から小さな沢を2つ挟んだ斜面が比較的白くて岩が少なく見えたので、そこを滑り、称名川付近から渡渉箇所に移動することにした。
  滑る準備をし、周囲の景色を十分堪能したらレッツゴー!太陽に照らされているが、雪はそんなに悪くない。パウダーっぽいところも残っている。岩や石も多いが、意外に真っ白な場所があちこちにある。
 楽しんでいるうちにあっという間に滑り降りた。
 やはり少雪のせいか、称名川近くは藪と岩だらけで川には近づけない。雪が残っているところでシールをつけ、渡渉地点に戻り、テント場を通り抜けて雷鳥荘への斜面を登って帰った。
 トータル3時間ちょっとの短時間ではあったが、充実した初滑りだった。このコースは、立山室堂到着日の午後のルートとして良い選択だったのではないかと思う。明日も雪はなんとか残ってそうなので楽しみだ。

岩やブッシュを避けながらの雷鳥沢シュプール



【報告者】山田               
【年月日】2020年11月22日              
【山域、山名】 雷鳥沢             
【メンバー】L吉岡、M川島、今村、山田     
【天候】晴れ のち 曇り            
【コースタイム】5時間23分

【記録】                                 
 リーダー吉岡さんが雷鳥荘にリクエストして予約をした部屋No.301は、この宿で唯一立山の主峰雄山が眺められる絶景部屋。
この眺望の素晴らしい部屋から見た朝の景色。モルゲンロートで目の前に広がる山々が徐々に染まり始め「今日も天気は良い!」と不安とワクワクの入り乱れた気持ちで準備を始める。この日の天気は、晴れは午前中のみで、午後は徐々に雲が広がり、夜からは待望の雪になる予想。
雷鳥荘前に8時半に集合し、いざ出発。昨日からこの日の朝にかけて、降雪はなく、雷鳥荘前の斜面は大小岩が出ている。また、夜に冷え込んでいるはずだから、雪も硬くなっているかも・・・。1番手のスタートは吉岡隊長。あっという間に気持ち良さそうに滑り降りていく。その次の私は恐る恐る滑り出したら、「あれ、案外、いい雪かも!」と不安はなくなり一挙にテンションが上がる。その後、川島さん、今村さんも降りてきて、口に出るのは「思った以上にいい雪! 気持ち良いスタートだね」。笑顔で話しながら、テン場を横切り、称名川を渡り、シール装着へ。
「さぁ、苦手な登りが始まる…」とネガティブな思いに支配され始める私。吉岡隊長、川島さん、私、岩村さんの並びで登り始める。雷鳥沢をできる限り板装着で登り、その後、板をデポして、山アイゼン装着で劔御前小屋を目指し、剱岳を拝むのが最初のミッション。夏場にトレーニングもせず、体重を増やしてしまった私は、あっという間に、吉岡・川島両氏と距離が開いてしまう。後ろの今村さんが常に励ましてくれる。「前の二人はサイボーグクラスだから気にせず、のんびり登りましょう」「焦らなくても大丈夫。息が切れない程度にゆっくりでいいんですよ〜」と、どれだけこの声に助けられたか。前を行く二人も、遅れている私を気にしてペースダウンをしてくれた。あえぎあえぎ登って、やっと、板をデポするスポットまで到着し、しばし休憩。ここで、山アイゼンをつけて、つぼ足で登っていく。軽アイゼンでの登山はしたことがあったが、本格的にアイゼンを装着しての行動が初めての私。登りは蹴るように、下りは自分のアイゼンで足を痛めないように外股気味で、というアドバイスを受けながら、なんとか劔御前小屋前に到着。目の前に広がる風格ある劔岳をバックに写真撮影。劔沢をのぞいて見ると、雪の量はまだまだ少ないが、滑って登ってくる人がいる。「次に来るときはここも滑りたいな」と劔沢を眺めながら行動食を取っていたが、その間に天気がどんどん下り坂に。

板のデポ場所まで降り、雷鳥沢を滑る準備。雲も増え風がかなり強くなってきた。滑走1番
手は吉岡リーダー。朝よりも斜面は大小岩が出ているところが増えているように感じる。慎重
にルートを選びながら軽快な滑り。2番手は、川島さん。安定の滑りで、あっという間に滑り
降りて行く。そして、私。シーズン初めで、滑れるかの不安とともに、薄い雪の下にある岩を
踏まないようにと考えると、ついつい腰が引けた後傾のポジションになってしまう。そうなる
と、板のコントロールはできないのはわかっているのだが、なかなか自分の気持ちと身体の動
きが噛み合わない。暴走する前に転んで、やっと開きなおることができた。上を見上げると、今村さんがスタート。岩が出ている箇所も難なくいいポジションで乗って降りてくる。その後の称名川までのルートは、かなり減ってしまった雪のあるルートを探し探しで本日の滑りは終了となった。称名川の渡渉箇所を川に落ちることなく無事通過! 再びシールを装着し、雷鳥荘への斜面を登って宿前に到着。今日きたルートを振り返ると、あれれ。朝スタートした時より、どの山肌も黒い・・・。半日で融雪が進んでいるのだ。そんな話をして後処理をしていたら、雪が舞い始めた。「今夜のうちにたくさん降ってくれますように!」と、宿に入りそこからは温泉に美味しいビールとアフタースキーを楽しんだ。
ガイドツアーでの山スキーしか経験がなかった私にとって、初のクトーや山アイゼン装着のフルコースを経験できた。また、カラビナやロープなど持っていると便利な装備の話も行動中にメンバーの方々にアドバイスしてもらえた貴重な1日だった。今日は雷鳥沢からの1本の滑りだったが、上から下から他の人の滑りを見ていて、滑るイメージが私の中に蘇ってきた。ビビって身体の反応が鈍い感覚から、気持ちよく滑れるイメージがふつふつと湧いてきた。ふふふ、雪も降りだし、明日は滑ることすごく楽しみだ。立山の旅はまだまだ続く。

レディースに押され気味?!の吉岡リーダー(笑)

【報告者】吉岡               
【年月日】2020年11月23日              
【山域、山名】 雷鳥沢             
【メンバー】L吉岡、M川島、今村、山田     
【天候】くもりのち晴れ            
【コースタイム】3時間32分(雷鳥荘-雷鳥沢-雷鳥荘)

【記録】
寒気が能登半島の北からまわり込み、日本海上空の水蒸気を2回冷やすだろう。わたしはそのタイミングを広島でとても楽しみにしていた。

最終日の今日はその2回目。昨日から少し化粧崩れしていた地肌も、今朝は白粉(おしろい)が塗り重なっていた。雄山から真砂岳に向かう稜線は雲に覆われその表情が窺えない。予定していた大走りから顔色のわかる雷鳥沢に行き先を変えることに戸惑いはなかった。お色直しした斜面にわたしたちは期待を寄せた。

7:50 雷鳥荘
雷鳥平に向かう斜面の感覚はその日の遊びの深さを教えてくれる筈だ。少し露出ぎみだった岩もすっかり身を潜めていた。吉岡がスタート、そしてYSD屈指の女性スキーヤー3名、山田さん、今村さん、川島さんの順で板を走らせる。
「今日はスピードだせるよ。」白粉が語りかけてくれた。わたしもそう思った。
あっという間に滑り降りた4人の表情は明るい。野営場を歩くスピードは昨日より確実に速かった。
称名川の橋を渡って登行準備を整える。今村さんは最初から、山田さんは途中からクトーを装着した。夏道を外れると斜度が増していく。μの低い白粉は手強くなっていった。わたしたちは、ゆっくり、ゆっくりと高度をあげていく。

後ろから2人の登行者が近づいてきた。ボーダーとスキーヤーだ。雷鳥荘に宿泊していて、山田さんと知り合いになったらしく、この後、写真や動画を撮影してくれることになる。

別山乗越に向かう夏道に合流する付近にさしかかる。さっそく先行のスキーヤー達が声をあげて滑り降りてきた。だが、ちいさな尾根に衝突。わたしたちの目の前で大転倒した。さらに、もうひとりもひっくり返る。
「ギャラリーの目の前で、やってしまった―」と照れくさそうにこちらを振り返る。
「きょうの雪は登り大変ですけど、滑りは最高ですよ!」
とても楽しそうだった。だが、スピードコントロールに注意が必要だと思った。
さあ、どこまで登ろか。最終日なので、あまり遠くまではいけない。
「あと20分くらい登りましょうか」
「吉岡さん、あと5分でいいよー」と今村さんが笑う。もう3日間、十分堪能した笑顔だ。斜面のメイクが崩される前に早めに滑走することは大正解だと思った。

9:56 2564m
陽を覆う雲がヴェール効果をもたらし、雪肌は美しさを保っていた。ガスがかかりだしたがあっという間に視界は開ける。さあ、ファーストセッション。川島さんはノートラックを果敢に攻め、山田さんは白粉を巻き上げていた。
セカンドセッションは雷鳥沢最後の大斜面となる。出会ったボーダーのお兄さんがスマホを構えて動画を撮影してくれている。

停止の状態から一気に加速が始まる。想像した通り走る白粉だ。みんな速い!とりわけ滑り出しが速かった。気をつけないとコントロール不能、先のスキーヤーのように大転倒するにちがいない。

11月の立山は滑り手を選ぶと今回初めて思った。スピードが乗った状態で不躾に飛び出ている岩塊を適切なスキー操作で瞬時にかわさないといけないからだ。岩にヒヤッとする場面は正直あった。

走る雪肌に大満足したわたしたちは称名川の橋まで戻ってきた。
雷鳥荘まで登り返せば3日間のミッションは終了となる。
切り込み隊長を最終日までやらせてもらったが、今村さん、川島さん、山田さんというスキーの名手がバックにいたからこそ安心して突っ込んでいけたと思う。あらためて感謝である。

空が少し明るくなってきた。



ファーストセッション上:川島さん 下:山田さん



セカンドセッション 上:吉岡 下:今村さん

1:14 雷鳥荘
預けていた荷物を受け取り、帰る準備を整える。時間が少しあったので暖炉の前でコーヒーブレーク。3日間の余韻を語り合った。滑走時の動画をAirDropで共有させてもらったボーダーの方もくつろいでいた。あらためて御礼。本当にありがとうございました。
「これで、雷鳥がでてきてくれたら、もう言うことないよ」と室堂に向かう途中、今村さんがつぶやいていた。
今村さんはもうすぐ北海道へ移住する。本州を巡る旅の途中、急遽、同行いただけることになった。雷鳥は姿を見せなかったが本山行が思い出の一頁になってくれたらとても嬉しい。
ターミナルに到着した。化粧直しに時間がかかったのか純白の雄山が毅然と輝きだし、空をさらに青くしていた。わたしたちを見送りに顔をだしてくれたようだ。

山を畏敬する気持ちは忘れてはいけない。わたしたちは整列し、素晴らしい山行を提供してくれた立山に一礼した。

「ありがとうございました!」



十石山
2020.04.08
■報告者 川島
■山名 十石山
■メンバー Lふくちゃん、M川島
■2020.3.1 晴れ
■コースタイム 6:30白骨温泉入山口(1390m)>>8:00(1750m)>>10:30(2200m)>>11:40十石山山頂(2525m)・十石小屋12:15~~13:30(1750m)~~(14:00)入山口【7時間30分】



前日の金山岩がハードだったので今日はマイルドプランで行きましょうね。
昨夜宿で合流した4名は四つ岳に向かいましたが、二人は十石山へ。
私は2016年1月山スキーデビュー3回目に訪れた山です。あいにく風雪のため下部の樹林帯まででしたが、ルートファインディングなどを教えて頂いた思い出の山です。

林道を進み夏道登山口からの入山。辛うじて板で歩けそうな雪が貼りついていました。



樹林帯に入ると積雪は少なくてもしっかりありました。



1800m当たりの台地は平べったく長いので下山時に登りにならないようルーファイが必要。
やがて狭い尾根の登り・・・今年はどこでもヤブヤブでもうこのくらいの藪はへっちゃら!!と思っていたらリーダーの足取りが重そう。
シールに雪団子が貼りついて高下駄になってしまいシールワックを塗りしのぐ。
なぜかピース!



高度を上げると右手に穂高の山々の姿があらわれる。





森林限界の上部斜面は固めで、頂上近くの平坦な部分は風も強いためカチカチ。
クトーなしでズリズリしながら登頂。
ここから尾根続きに昨日の金山岩から四つ岳その左手に乗鞍岳。



焼岳、穂高方面 右手に小屋があります。



ぐるり景色を楽しみ小屋へ移動し風を避けて下山準備。



直下オープンバーンから上部疎林帯の滑走は快適。ふくちゃんが以前訪れたときはこの疎林帯はもう少し樹が混んでいなかったような気がすると・・・雪が少ないせいなのか、樹木も育ったのでしょうか。

中間の尾根はルートから外れない程度に階段状のトレースや藪をよけながらちょっと苦労。そして台地上の斜度のない斜面はクロカン?。
最後の樹林帯も雪質、藪も贅沢は言えません。滑れるのですから。
と、楽しくマイルドプラン終了。お天気も良く入山者も結構多く賑わっていました。
標高差1170m、距離10㎞は特に危険個所が無いことだけがマイルドでした。
猫魔ケ岳
2020.04.06
武部

2020 3月26日(木) 晴れ
 今日、本当はグランデコスキー場から西吾妻山を目指すはずであったが、高速を降りて裏磐梯に入ってグランデコスキー場と西吾妻山が見えると、木で黒々としていてとてもスキーでは行けないことがわかった。昨年行った裏磐梯猫魔スキー場ベースに、八方台~中の湯往復と猫魔岳を登るルートに変更した。地図は持っていないが、グランデコスキー場に届け出をしたときに届け出用紙をもう一枚もらって手に入れた。リフト券はリフト2回分なので、先に、エキサイト1のリフトに乗って、八方台~中の湯往復になる。
 八方台へは緩やかな登りなので、最初はツボ足にした。リフト上からすぐに立ち入り禁止の開始の脇から入り、だれも歩いていないところを歩くと、前日の雪で足首の少し上まで潜り、雪の状態は快適だ。雪が少ないため木が多く、どこを歩こうか考えていると、アルツ磐梯へは竹竿にロープが張られ、コースが決められていた。アルツ磐梯はもう営業終了なのだが、数名裏磐梯猫魔スキー場に向かう人がいた。
 木が多い中、コースを選んでなんとか転ばずに磐梯ゴールドラインのトイレまで滑る。ここでシールを付ける。昨年同様、中の湯の手前、平らになったところを目指す。樹林帯の中なので粉雪のままだ。シールを外して、あっという間の樹林の滑走を楽しむ。トイレからは、来たルートではなく近道で八方台上の1312mピークを目指す。木が多いので行く手を塞がれどうコースをとるか、悩む。
 昨年同様、猫魔岳の1つ手前のピークを目指す。猫魔岳の1つ手前のピークから、あっという間の滑走を楽しむ。ここも木が多く、コース取りに悩み、少し急なところはターンすると、上に乗った雪がズリっとなりバランスを崩しそうになるのをこらえながら、裏磐梯猫魔スキー場のコース:ディープ1下部に出る。猫魔岳に近いリフト:ディープキャットチェアに乗る。リフト上からは、昨年とルートを変えて、ジグザグにターンを切るのを止めて、右の方にシールで登る。木はかなり密になってきたので、途中でツボ足になり、最初のピークに登る。
 山頂からは、真っ白な御国沼ときれいな猪苗代湖、飯豊、朝日、月山も見えすばらしかったが、カメラを車に忘れた。山頂から最初どこを滑るか、昨年同様に迷う。東面には木は無いが、狭い。南面も考えたが雪がグズグズのようで、結局、昨年と同じく北面をコースに取る。昨年よりもこのところの雪でスムーズに滑る。昨年はキックターンしたが、今年はキックターンしないで済んだ。トラバースして、猫魔岳の1つ手前のピーク下に出た。ここから、最後の滑走を楽しむ。
スキー場に出るとさっきまでの人はいなかった。(営業は15:00まで)パトロールに下山報告して終了。

 裏磐梯猫魔スキー場上(リフト:エキサイト1) 9:10――磐梯ゴールドラインのトイレ10:10/35―――中の湯手前(平ら)11:05/11:30―――磐梯ゴールドラインのトイレ11:40/50―――アルツ磐梯スキー場の上(1312mピーク手前)12:20/30―――猫魔岳の1つ手前のピーク13:07/20―――裏磐梯猫魔スキー場(コース:ディープ1下部)13:30―――リフト:ディープキャットチェア上13:45/14:00―――猫魔岳14:40/15:10―――裏磐梯猫魔スキー場(コース:ディープ1下部)15:20

・諸橋美術館前から見た、西大嶺(左)、西吾妻山(右)、グランデコスキー場(中央下)
谷川岳
2020.04.06
武部

2020.3月21日(土) 晴、曇
 朝、高速から谷川岳の国境稜線が見える。晴れている!今日は、オキの耳に行くぞ。熊穴沢を滑って戻れるかな。最初、シールで登らずに、ツボ足で登る。その後のヤセ尾根(ロープがある)は昨日の雪があり、行列であったがツボ足で通過する。熊穴沢の上もそのままトマの耳山頂までツボ足で登る。結局、時間的には変わらなかった。今日は風があり、途中から曇が出てきたので雪の状態はこの前よりもいい感じだ。トマの耳にスキーをデポし、オキの耳にツボ足のままで向かう。コルで、ザックを置き、アイゼンを付ける。トマの耳も、コルもすごい人だ。昨日、雪が降ったので、きれいな白で国境稜線はきれいだ。

・上越国境稜線(オキの耳山頂より)


あまりゆっくりもしていられないので、コルに戻り、軽く食べる。オキの耳までアイゼンで登る。ほとんどの人は下山して、もういない。準備して滑走に入る。
この前よりも山頂からの雪質はかなりよく、滑走は快適だ。1700m付近まではあっというまだ。ここから熊穴沢に入るまでは、稜線が狭いので、尾根の南側を滑る。この前よりもこの区間は雪が多くなり、滑りやすくなった気がする。
熊穴沢避難小屋まで来て、2時半だ。さて、熊穴沢を滑るか、もう諦めるか。迷った末、熊穴沢を滑ることにし、熊穴沢に入った。快適な粉雪にビックリする。途中から曇になり、風もあって気温が下がったからのようだ。昨年3回ここを滑ったが、一番快適だ。でも待てよ、登り返すのだが、果たして登り返せるのか、ちょっと不安になりながら滑った。本谷手前まで滑り、ここで滑走終了。ここからは隣の尾根をツボ足で登る。多少ここの方が、陽が当たり少し湿っぽい(少しは締まっている)。潜るからシールにしたいところだが、硬い雪の上に数十センチの雪が積もり、斜度が急で、雪崩れる可能性があり、木も多く、たくさんターンすることになり、風があり、転落の可能性があり、ツボ足にした。前側はひざ上まで、後ろ側はふくらはぎまで潜る中、一歩一歩進むのが大変だ。これではロープウェイの最終は間に合わないな、と、思いながら登る。途中から、片足1回ニーパットを入れるようにして、テンポが上がってきた。登山道に出たときはもう3時45分。休まず先を進む。ヤセ尾根のところのロープ手前に来て、スキーを手に持つ準備をしていると、後ろから2人連れが追い越して行った。彼らが最後ということなので、自分は最後だ。4時にやせ尾根のロープの上に着き、ロープウェイの最終はぎりぎり間にあうかどうかという感じだ。スキー場が見えるところまで着き、スキーを付けて、滑るが、すごいアイスバーンになっていた。横滑りで行けるところまで行き、スキーを外す。スキー場でスキーを外すとは意外であった。スキーを外し、ツボ足で脇の登山道に出て、下る。もう、ロープウェイの最終には間に合わないと思った。先程の2人連れの伝言のおかげで、ロープウェイの最終に間にあった。

ロープウェイ上9:20―――熊穴沢避難小屋 10:30/40―――谷川岳(トマの耳)12:40/50―――谷川岳(オキの耳)13:010/15―――コル13:20/35―――谷川岳(トマの耳)13:45/14:00―――熊穴沢避難小屋14:30―――本谷手前 14:35/40――登り返し――登山道と合流15:45――やせ尾根ロープ上 16:00―――ロープウェイ上16:30
西吾妻山
2020.04.06
  武部

2020.2月29日(土) 曇、霧

 今日は前回より少し視界は良く、人が多く入っていることだ。ロープウェイ上で今日泊る「かもしか」に、一部荷物を預ける。まだここは視界あるが、すぐ上から雲の中だ。リフト終点からはトレースがバッチリあった。どうも前に自分が付けたトレースと同じルートの気がする。たくさんの人が歩いており、そのトレースに従い、梵天岩に着く。ものすごい風だ。そこからは西吾妻山まではすぐだ。
 山頂付近は雲の中でホワイトアウトだ。グランデコ側から登ってくる人の方が多く、山頂はたくさんの人だ。とりあえず西吾妻小屋まで向かおうとして、登ってくる人たちのルートを辿るが、木が混んでおり、シールで降りるのも難しい状況であり、視界もないので戻ることにする。なんとか梵天岩方面のルートを見つけて進むが、シールのため行きすぎてトレースを見失う。一休みして、磁石と地図で進み、行きに通らなかった天狗岩にたどり着く。
 梵天岩を経由して、滑るがまたトレースを外す。先程は北に行きすぎ、今度は南に行きすぎという感じだ。少し滑るとガスが晴れてきた。1900m付近は雲の下ということだ。せっかくだから、中大嶺方面に登る。登り出すとまた、ガスの中だ。ほとんど平らになるところまで登り、また、迷子になりそうなので、シールをつけたままで下る。樹林帯の入り口は、前回よりも数十m下になるが、今日きたルートを間違えなく入り、ホットした。木が混んでいるので、スキー場が見えてから、シールを外した。

リフト上10:30―――1900m 11:00―――梵天岩11:40―――西吾妻山12:05/30―――天狗岩 13:15―――梵天岩13:25―――1900m 14:00/05―――中大嶺手前 14:15/20―――スキー場上15:00

2020.3月1日(日) 曇、霧、晴れ

 昨日の天気予報では、10時から3時ころが晴れの天気だったが、西吾妻山に近づく頃からホワイトアウトになってきた。(これは、下ったときにわかったが、高度のため)山頂で、若女平のコースに行くのか、戻るか、悩む。とりあえず、西吾妻避難小屋に行くことに決めるが、一旦南に少し下ってから北にトラバースするようにルートをとった。思いのほか樹氷があり、失敗の感があったがなんとか正規のルートに戻った。たくさんの人が登ってくる。
 樹氷が無くなってから、少し下って西吾妻避難小屋に着いた。まだ、ホワイトアウトだ。休憩していると、たまに、ガスが少し薄くなる。その繰り返しだ。かなりのガスの中、若女平のコースに行くことにする。トレースはあるが、それに頼らず、西よりにルートをとり、快適に滑る。小さな沢が出てきたので右岸のゆるやかな尾根に出る。そこは、1900m位でもう雲の下になった。
・1900m付近の樹氷(もう雲の下になった)


 そこからも快適に滑る。トレースに会い、また、西側を滑る。滑るコースがよくないことに気づき、沢床を目指してトレースに近づく。1600m位までは沢の左岸を滑る。1600m位から右岸に出ようとしたが、あまりよくなく、結局、トレースに従って、1520mで右岸に出た。ここで休憩にする。後は木がたくさん出ていて、気をつけながら滑る。どんどんトレースが多くなり、トレースがないところを滑ると、危うくコースを間違いそうになる。
 痩せ尾根の上にくると、やせ尾根は木がかなりあり、雪が多くの人が滑って落ちているので、ツボ足になる。やせ尾根の下で再度スキーを履くが、もう木がすごく、滑るコースを決めるのが大変だ。尾根から外れるところからは、再び急になった。ここでまたツボ足になる。
 急なところを過ぎると、またスキーを履くが、さらに木が多く悪戦苦闘する。トレースはあるが、最後に谷間に降りるところがわからず、ロープウェイに乗り遅れそうであせる。登り返し、上流に向かって斜滑降で下に降りる。後は、谷間を滑るだけだ。そう思っていると、途中十cm程水が流れているところを横切るところがあり、右側は落ちているので、注意して普通に斜滑降で通過しようとした。どうも雪の下に空間があったらしく、重さで雪が崩れて、自分の後ろが下がってしまい登りきれず、数m下に落ちるところだった。たまたまそれなりに太い木が生えていたので、それを右手で押して態勢を整えた。最後は狭い手すりの無い橋を、スキーで滑って渡って雪で通行止めの車道に出た。あとすぐでゴールだ。
 ロープウェイ最終は16時と思っていたので、乗り遅れると思ってヒッチハイクをしてロープウェイ乗り場まで乗せてもらった。(ロープウェイ最終は、16:40分だった。)

リフト上9:50―――1900m 10:30/40―――――西吾妻山11:15/45―――西吾妻避難小屋12:10/25―――1910m 12:45/50―――沢渡る 1520m13:40/50―――やせ尾根上 14:30―――やせ尾根下 14:50―――尾根分岐 15:00―――車道15:40

2020.3月2日(月) 曇、霧

 今日は、ずっと天気が悪い。もう平日なので人も登らない。ガスの中多少は視界があるので中大嶺に向かう。今日は、中大嶺手前でシールを外す。滑りすぎないように気を付けて滑り、樹林帯に入る。もう樹林帯も大分覚えたので登りトレースを外して滑る。スキー場まではあっという間だ。
 無料休息所「ホワイト」で焚火をしていると、横殴りの雪になった。後は、ロープウェイ下まで滑った。

リフト上9:40―――開ける10:20/40―――中大嶺手前 10:45/55―――スキー場上11:20

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